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緑黄色社会「花になって」歌詞の意味は?アニメ「薬屋のひとりごと」オープニング主題歌を考察!

2023年12月6日にリリースされた緑黄色社会『花になって』。アニメ『薬屋のひとりごと』のOP主題歌で、アップテンポな曲調と “薬屋” 要素いっぱいの歌詞でファンを魅了している1曲です。今回は、そんな『花になって』の歌詞の意味を考察します。

大人気アニメ「薬屋のひとりごと」OPテーマ

「リョクシャカ」の愛称で知られる4人組バンド・緑黄色社会

ドラマ『真夏のシンデレラ』の主題歌『サマータイムシンデレラ』やアニメ『僕のヒーローアカデミア』のED曲『Shout Baby』など、多様な映像作品とコラボレーションしてきた大人気アーティストです。

今回考察する楽曲は、2023年12月6日にリリースされた『花になって』。

同年10月に放送がスタートしたアニメ『薬屋のひとりごと』のオープニング主題歌です。

▲緑黄色社会 - 『花になって』【OfficialMusicVideo】

アップテンポな曲調と “薬屋” 要素いっぱいのユニークな歌詞が魅力で、MVのコメント欄などにはリョクシャカのファンはもちろん、原作ファンからも多くの絶賛の声が上がっています。

『薬屋のひとりごと』は、ある大国の後宮(皇后や妃などが住む御殿)を舞台とする謎解きエンターテインメント。

後宮で下働きをする元薬師・猫猫(マオマオ)が、上級妃の「毒味役」として不可解な事件の真相を暴いていきます。

そんな『薬屋のひとりごと』の世界観やストーリーを色濃く反映させた『花になって』の歌詞には、はたしてどのような意味が込められているのでしょうか。

猫猫に毒された壬氏様


今回の考察では、『薬屋のひとりごと』に登場するエリート官僚・壬氏(ジンシ)の視点で歌詞を解釈しました

猫猫の才能を見抜いて上級妃の侍女として登用し、何かと彼女を気にかけている壬氏様の気持ちを想像しながら歌詞の意味を考えていきましょう。

まずは1番です。

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陰にそっと隠れようがいいんじゃない?
蕾のような花だってあんじゃない
秘密にして守るのがいいんじゃない
誰にも邪魔されず華麗に咲いてる
≪花になって 歌詞より抜粋≫
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目立たないように仕事をしたり、美しさや知性を隠したり。

そんな猫猫の生き方を肯定するような歌詞ですね。

お妃様や侍女たちが華々しく闊歩する後宮においては、かえって原石のような容貌が華麗に見えるものなのかもしれません。

そして何より、薬屋としての知識や好奇心は猫猫の大きな特性です。

誰にも邪魔されず美しく咲く「蕾のような花」は、誰にも気づかれない唯一無二の魅力を持つ猫猫のことだとイメージできますね。

続く歌詞はこちらです。

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甘い苦いにハマんない
その判断がくだんない
気に病んで下を向かないでいて
≪花になって 歌詞より抜粋≫
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「甘い苦いにハマんない」とは、外見や身分だけで見下され、中身(=味)を評価してもらえないという意味に解釈できます。

実際、猫猫は他の妃の侍女たちの信頼を得るのにはかなり苦労しました。

猫猫を汚らわしいものとして拒絶するような反応は、壬氏からすれば馬鹿らしい判断です。

「気に病んで下を向かないでいて」というフレーズからは、そんな状況でも彼女を見守ったりサポートしたりする壬氏の心優しい一面が想像できます。

さらに続く歌詞はこちら。

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愛に慣れちゃいない 無駄に飾らない
綺麗にされた花瓶も肥やしも何もいらない
その姿が美しい
≪花になって 歌詞より抜粋≫
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「愛に慣れちゃいない」からは、どんな女性でも射抜ける壬氏のスマイルが猫猫にまったく効かないシーンが連想されますね。

美しくもしたたかな壬氏のちょっと可愛い負け惜しみのようにも聴こえます。

とはいえ、そんな一筋縄ではいかないところも猫猫の魅力の1つ。

「花瓶」や「肥やし」は、美しい着物や贅沢な食べ物の比喩であると解釈できそうです。

それらを必要としない飾らぬ美しさに、壬氏は大きな魅力を感じているのでしょう。

続いて、サビの歌詞です。

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花になって ほらニヒルに笑って
その顔にぞくぞくして目が離せない
味見して 君の毒は私の薬って
包んであげるから 笑って
≪花になって 歌詞より抜粋≫
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この部分は猫猫への特別な想いが爆発しているように読み取れます。

他の女性とは違う「ニヒルな(冷たく、陰のある)笑い」に夢中になってしまった壬氏。

「君の毒は私の薬」というフレーズは、虫を見るような独特な眼差しに興奮する壬氏の重症さを表しているように思えます。

自分を味見してほしい、すべてを受け入れるから笑ってほしいと願う彼は、すっかり猫猫に毒されてしまったかのようですね。

愛してあげるから、花になって


ここからは後半の歌詞を見ていきましょう。

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ねえ 会いたい逢いたい
その笑顔に会いたい逢いたい
って言えば笑ってくれるかな
陰から支えるくらいはいいんじゃない?
欲を言えばこの手で咲かせてみせたい
≪花になって 歌詞より抜粋≫
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「会いたい逢いたい」という欲求は、ただ会うことだけでなく「逢瀬(=愛し合う男女の密会)」を望んでいるようにも読めます。

続く「って言えば笑ってくれるかな」のひと言は、すっかり猫猫のとりこになっている壬氏の照れ隠しのようにも聴こえますね。

はっきり求愛せずとも、陰から支えるくらいならいいのではないか。

一定の距離を保って猫猫に接する壬氏ですが、本音を言えば「いつもと違う大輪の笑顔を咲かせたい」という欲求があるのかもしれません

次の歌詞も見てみましょう。

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病のように心を喰らう花
枯らしたくないのさ
光が届かずとも
水をあげ続けるから
≪花になって 歌詞より抜粋≫
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仕事に支障をきたすほど気になる存在、猫猫。

そんな彼女は壬氏にとって「病のように心を喰らう花」であり、枯らしたくない魅力でいっぱいの女性です。

「光が届かずとも 水をあげ続ける」というのは、陰から支え、これからもずっと愛情や言葉をかけ続けるといった意味合いでしょうか。

一歩踏み込めないもどかしさもそこはかとなく感じられる歌詞ですね。

続きも見てみましょう。

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いい加減に気付いて 君は素敵って
自惚れてもっとお大事に

無自覚なまんま 愛を蓄えて
綺麗にされた花瓶も肥やしも何もいらない
その姿で咲き誇れ
≪花になって 歌詞より抜粋≫
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自分自身の素敵な魅力に無自覚な猫猫。

そんな彼女に「自惚(うぬぼ)れてもっと」と望むのは、壬氏なりの猫猫への処方であるかのように思えてきます。

猫猫が自分の魅力に気づくまでは「お大事に」の精神で彼は待ち続けるのでしょう。

周囲から注がれる愛情を蓄え、ありのままの姿で胸を張って生きる。

そんな猫猫の輝かしい未来を、壬氏は夢想しているのかもしれませんね。

最後のサビはこちらです。

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花になって ほらニヒルに笑って
その顔にぞくぞくして目が離せない
味見して 君の毒は私の薬って
包んであげるから
楽にして 君の闇は私の光って
愛してあげるから 笑って
≪花になって 歌詞より抜粋≫
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毒っ気のある猫猫の魅力に心を奪われた壬氏。

猫猫中毒の彼は、もはや彼女から目を離すことができません。

たとえ暗い過去を背負っていても、ひどい仕打ちを受けたとしても、自分の前ではリラックスしていてほしい。

「愛してあげるから 笑って」と願う壬氏にとっては、きっと猫猫の陰のある一面すらも眩しい魅力なのでしょう

リョクシャカと薬屋の化学反応

今回は、緑黄色社会『花になって』の歌詞の意味を考察しました。

薬屋にまつわる表現がふんだんに盛り込まれた、力強くも遊び心のある歌詞でしたね。

壬氏の視点だからこそ見えてくる独特な思いや恋心も、原作ファンにとっては味わい深いものがあったのではないでしょうか。

バリエーション豊かなリョクシャカの音楽と、壮大でミステリアスな『薬屋のひとりごと』。

両者の化学反応は、きっと話が進むほどに奥深さを増していくことでしょう。

あなたもぜひ、アニメの世界観と照らし合わせて『花になって』のイメージを広げていってみてください。

長屋晴子(Vo./Gt.) 小林壱誓(Gt.) peppe(Key.) 穴見真吾(Ba.) 愛知県出身4人組バンド。愛称は”リョクシャカ”。 高校の同級生(長屋晴子・小林壱誓・peppe)と、小林の幼馴染・穴見真吾によって2012年結成。 2013年、10代限定ロックフェス『閃光ライオット』準優勝を皮切りに活動を本格化···

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