節目の30枚目は阿部夢梨ラストシングル『Heart Diamond』
──新作シングルの『Heart Diamond』のうち、まずはタイトル曲の『Heart Diamond』がどんな曲になったか、それぞれの感想を教えてください。阿部:私にとっては卒業の曲になるので、卒業ソングとして定着してほしいという気持ちもありつつ、私が卒業した後もスパガの人気曲として愛され続ける一曲になってほしいと思っています。まだリリース前ですが、ライブやYouTubeのMVで聴いてくださったファンの方からたくさんのコメントが届いていて、既に愛される曲になりつつあると感じますし、長く歌われ続けていくのだろうという実感が得られていて、とても嬉しいです。
門林:王道のアイドルソングが多いスパガの中で、『Heart Diamond』には“令和版の王道ソング”という印象があって、私たちのまた新しい一面を見てもらえる一曲になっています。夢梨さんの卒業ソングですが、とても明るい曲調で背中を押してもらえるようなメッセージソングなので、これからもみんなでいろいろな景色を見ていきたいという思いを込めて歌っています。
竹内:メッセージ性の強い楽曲が多いスパガのいいところが出せる一曲なので、初めて聴いた時に一瞬で好きになりました。キラキラ可愛いアイドルソングというだけではなくて、スパガから皆さんへ届けたい思いがいっぱい詰まっている曲なので、ぜひ歌詞にも注目して聴いてほしいです。
柏:ライブで披露した後にエゴサをしたら「スパガの新曲、めっちゃいいじゃん」みたいな反響がたくさんあって嬉しかったです。歌詞もメロディもいい感じで、ニジストさんからも「好き」という感想をたくさんもらっていますし、10代や20代の方だけでなく、私のおじいちゃんも「いいね」と言ってくれたりするので、この曲をきっかけにして、いろんな世代の方々にスパガを知ってもらいたいです。
羽渕:最初にメロディを聴いた時は王道のアイドルソングという印象だったのですが、歌詞を読んだらとても深く心に刺さるフレーズがたくさんあって、これから大事に歌い続けていきたい曲だと思いました!
──スパガにとって記念すべき30枚目のシングルということで、特に7年に渡ってスパガで活躍されてきた阿部さんにとっては、グループの歴史の重みも感じる一枚になったのでは?
阿部:私が加入して最初のシングルが14枚目だったので、あそこからそんなに時間が経ったんだと自分でもびっくりしました。30枚目まで歩みを止めずにこられたのは本当にファンの皆さんのおかげだと、改めて感謝の思いでいっぱいです。
──卒業を控えたタイミングということで、過去の曲を聞き直して、これまでの活動を振り返ったりすることもありますか?
阿部:そうですね。最近はライブなどであまり披露してこなかった楽曲をよく聴いています。例えば『「サヨナラ」なんて』や『笑顔の羽根』だったり、メッセージ性の強い曲が多いかも。そういう曲を聴きながら、歌詞にこだわるSUPER☆GiRLSのスタイルがやっぱり好きだなって改めて思いました。
──4期生の門林さんは、節目となる30枚目をどのように感じていますか。
門林:たくさんの先輩方が歴史をつないできてくださったからこそ、こうして30枚目まで辿り着くことができたと感じていますし、一枚のCDをリリースするのも大変になりつつある今、こうして私たちが定期的にCDをリリースさせてもらえるのは、ファンの方々からの応援のおかげです。これからももっともっといろんな曲が聴きたいと皆さんから言ってもらえるようなグループであり続けたいと思っています。
「Heart Diamond」でお気に入りの歌詞は?
──『Heart Diamond』の中でお気に入りの歌詞を、ここもそれぞれひとつずつ教えてください。阿部:全部好きなんですが、その中でも〈もらった言葉(愛)は色褪せずに 越えれないと思ってた 一歩になってるよ〉という部分が特に刺さりました。卒業前の気持ちとも重なって、本当にその通りだなって。結成当初の頃からスパガに関わってくださっているLitzさんの作詞なので、「さすがLitzさん!」という気持ちになりました。
門林:私は1番の〈儚い空には僕らで虹を架けたんだ 悲しみの雨には大きな傘をさしたんだ どんな時も一緒だから〉というところが好きです。私たちの歌でファンの方々の日常を色付けたい、つらいことがあった時も私たちが守ってあげられる存在でありたいという、アイドル活動の中で普段から思っていることが歌詞に乗っていて、ファンの方々に強いメッセージを感じてもらえるところがいいなって思っています。
竹内:私は2番の〈悔しくて泣いてた夜には星を降らせ 誰かと比べた自分を もう許せたから 今を一番 愛してるよ〉というところが気に入っています。アイドルをしていると、自信を無くしたり悔しい思いをすることもあるんですけど、それも含めてアイドル活動の楽しいところだし、だからこそ、みんなに夢をあたえることができるんだよっていうことが表現されている気がして、本当にいい言葉だなって思いながら、いつもパフォーマンスしています。
柏:私はサビの〈広がる世界は夢のよう じゃなくても〉というフレーズが心に刺さりました。アイドル活動をしていると、ライブが続いたり、レッスンが大変だったり、芸能界のキラキラした部分とは真逆の厳しい場面もあったりするので、そういう時の気持ちとリンクして、すごく感情移入できる部分です。
羽渕:私もななみさんと同じで〈悔しくて泣いてた夜には星を降らせ 誰かと比べた自分を もう許せたから 今を一番 愛してるよ〉という部分が好きです。悔しい思いをした時にこの歌詞を見ると、もっともっとがんばらなきゃって思えるし、「今を一番愛してる」って言えるくらい自分のことを好きにならないと自分らしさも出せないと思うので、勇気をもらえる歌詞になっています。
──それぞれ強い思いを抱きながら歌っていることが伝わってきます。私はサビの中の〈大切に守るよPromise〉という部分が、まるで阿部さんと他のメンバーとの約束を感じるようで印象的だったのですが、この部分のPrimiseにちなんで、グループ内で約束ごとにしている決まりがあったら教えてください。
阿部:う〜ん(悩)、お弁当を取る順番とか?
門林:あ、確かに。
阿部:お弁当を取ったり、ケータリングに並ぶ順番が先輩順というのは、ずっと変わらないですね。
──それは阿部さんが入った頃からずっと変わらないんですか?
阿部:そうですね。決まりを破ったからといって特に何かがあるというわけでもないんですが、そこはずっと変わっていません(笑)。
門林:掟みたいな感じではないけど、確かにそこは固く守られていますね。
──そうなると、最年少の羽渕さんあたりは、取りたいお弁当やおかずが先になくなってしまうみたいなこともあったり…。
羽渕:私は6期生の中で食べることが一番好きなので、5人の間ではいつも一番前に並ぶんですが、それでも自分が食べたいものがなくなっちゃう時があって、めっちゃ落ち込みます。
門林:でも、羽渕は私たちが選ぶ前から「これ食べたい!」ってすごく主張してくるよね。しかも大きな声で(笑)。
──後輩からプレッシャーをかけてくるんですね。
阿部:そうなんです。それを聞くと「あ、今までにいない新しいタイプの人がいる〜」と思って、そそくさと羽渕が食べたいものを選んで取っていきます(笑)。
一同:爆笑
──その光景を思い浮かべると仲が良いのが伝わってきます。でも、思ったことを口に出すって大切なことですよね。ほかにも先輩・後輩の決まりごとはあるんですか。
柏:ロケバスに乗る時は、6期生が先輩方よりも前に座ることが決まりになっています。特に先輩たちからこうしなさいと言われているわけではないんですけど、いつも自然とそういう形になりますね。
竹内:あと、アイドルならどのグループも似たようなところがあるかもしれませんが、鏡のある席と無い席に分かれている楽屋に最初に着いた時は、鏡とコンセントがある席を先輩順で数えて、自分が座れる席があるかを確かめたりします。
阿部:そう思うと、意外と社会的に当たり前なことばかりかもしれません。
──確かに、普通なら学校を卒業して社会に出てから覚えるようなことをアイドル活動を通じて学んでいく。そういう教えも歴史あるグループだからこその伝統みたいなものなんでしょうね。
歌い方で心がけたことやMVの見どころは?
──それでは、歌い方で心がけたのはどんなことですか?阿部:とにかく透き通ったメッセージソングというのが、この曲の第一印象だったので、特にソロパートの部分はしゃくりなどを入れず、まっすぐとした強い張りのある声で歌っています。
竹内:私のソロパートの〈きっと叶うと君は言った〉というフレーズは、希望を持っているけれど、どこか後ろめたいというか、ちょっとマイナスな感情も混じった複雑な気持ちが表れている部分なので、明るすぎてもいけないし、暗すぎてもいけないなと思いながら、レコーディングの際はいろいろな歌い方を試しました。
──6期生は加入後2枚目のシングルで、前作の『リボン』の時とは違った心境があったのでは?
柏:『Heart Diamond』は『リボン』に比べると儚い曲に感じたので、ワーっと声を出すのではなく、静かな雰囲気で歌うことを意識しました。私のソロパートは夢梨さんの後に続く部分なので、夢梨さんから学んだことを思い浮かべながら歌っていて、ライブでも隣で歌うことが多いので、今はずっと背中を見ています。
──そうなんですね。残り少ない阿部さんとの時間を大切にされているんですね。なんだか聞いている私がジ〜ンときちゃいました。MVの見どころはどこでしょう。
阿部:衣装にぴったりな華やかな場所で撮影していて、スパガの楽しさが伝わる見応えのある作品になっています。個人的にはツインテールをほどくラストのシーンがとても思い出深くて、そこを撮り終わった時に「ああ、本当に卒業するんだ」って実感が沸いてきました。
──Blu-rayには、ソロリップによる個人サビバージョンのMVも収録されているそうですが、羽渕さんは緊張とかありました?
羽渕:ソロリップを撮るのは2度目だったので、今回は表情や動きを自分なりに研究して臨んだんですが、いざ本番になったら頭が真っ白になってしまって…。なので、その場で思い浮かんだ振りをとにかくかわいく見えるようにがんばりました。
──同じくBlu-rayでは、阿部さんのラストレコーディングメイキングも見られますね。
阿部:私もまだ完成したものを見られてはいないので、どの部分が使われているかわからないのですが、本当に自然体で、素のままの私が思ったことを喋ったりしているので、オンとオフ、どちらの私も見てもらえるような映像になっていると思います。
──他のメンバーの皆さんにとっても、気になる映像ですよね。
門林:一緒にレコーディングしていても、メンバーそれぞれのブースの中まで見ることはあまりないので、夢梨さんがどんな風にレコーディングと向き合っているのか、とても気になります。きっと泣けちゃうとは思うんですけど、ステージに立つ時のキラキラした姿とは違う真剣な表情の夢梨さんを見られるのが楽しみです。
スパガ史上最高難度の一曲? 『すすすすすすすき』
──一方で、カップリング曲の『すすすすすすすき』は、タイトルも歌詞もユニークな一曲ですね。門林:一度聞いたら忘れられないくらいのインパクトがあって、これも今までのスパガにはない色の曲ですね。振りもとてもキャッチーで、真似して踊ってみたいと思ってもらえるような曲になっています。
──歌詞もリズムも複雑で、歌うのが難しそうな印象もあります。
阿部:確かに難しかったです。音程の高低差がすごく激しいのと、テンポが早いので滑舌が良くないと聴いている方に言葉が伝わらないのと、もしかしたら今までの曲の中で過去イチの難易度だったかも…。
──『Heart Diamond』が卒業ソングなのに、実はカップリングに最難関が待っていた…という感じですか?
阿部:そうですね。この曲が最後のレコーディングになりましたが、本当に難しくてスタッフの方から「(『Heart Diamond』と)逆が良かったかもしれないね」と言われました(笑)。
──歌詞の中で好きな気に入ってる部分とか、気になる部分とかどうでしょう?
竹内:〈ぬんぬんぬん〉とか〈釣(ちゅ)れないなぁ〉とか、あざといというか、ちょっと抜けてる妹感が全体的に散らばっているので、振り入れしながら、これ、みんなどういう顔で聴いてくれるんだろうって反応が気になります。レコーディングでも、めっちゃぶりっ子を演じたりして普段とはちょっと歌い方を変えているので、そういうところを楽しんでほしいです。
柏:今日はここにいないんですけど、6期メンバーの鎌田彩樺が普段から「ぬ〜ん」とか言っている“あざとい系”なので、めっちゃハマっている曲なんです。彼女がこの曲をどんな風に歌うのか、個人的にも楽しみです(笑)。
今まで支えてくださったすべての方々に感謝の気持ちを込めて
──12月29日のライブをもって阿部リーダーが卒業されますが、阿部さんと長い時間を過ごされてきた4期生、5期生のお二人は、どんな風に送り出したいと考えていますか?門林:今はとにかく笑顔で安心して卒業してほしいと思っています。唯一の3期メンバーとしてここまで私たちを引っ張ってくれて、特にリーダーになってからは抱えるものもすごく大きかったと思いますが、時には背中で、またある時は言葉で、私たちを支えてくれました。きっと、今後のスパガのことも心配してくれていると思うので、今のメンバーなら任せられると少しでも強く思ってもらえる状況を残りの時間で作っていきたいです。
竹内:夢梨さんには加入当初からずっと近くで支えてきてもらったので、本当に卒業の時が来た時にどういう感情になるのか、今は正直、まだ分からないです。私も有羽さんと同じで、この子たちならスパガも大丈夫だって思ってもらえる形で卒業してほしいと思っていて、そのために、残りの時間、夢梨さんから吸収できるものはできるだけ多く自分のものにして、卒業ライブの時には「これからは任せて」と胸を張れるようにしていたいです。
──お二人の阿部さんへのリスペクトがしっかり伝わってきました。それでは最後に改めて阿部さんから、卒業前ラストシングル『Heart Diamond』にかける思いをお願いします。
阿部:スパガ加入前を含めてアイドルとして10年間活動してきて、本作が本当に最後のシングルになるので、とにかく今まで支えてくださったすべての方々に感謝の気持ちを込めました。今はよりたくさんの方々に、この作品が届いてほしいという思いでいっぱいです。SUPER☆GiRLSの活動でいろいろなことを経験させてもらって今の阿部夢梨があるので、本作を通じてスパガやスタッフの方々にも恩返しができたらいいなと思っています。そして、ファンの方々には、いつか少し時間が経った時に「そういえば阿部夢梨ってアイドルがいたな」って私のことを思い出してもらえる、そんな一枚になってくれたら嬉しいです。
TEXT 鈴木翔
PHOTO Kei Sakuhara
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