Number_iの記念すべきデビュー曲「GOAT」の意味とは?
TOBE所属の平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太の3名で結成されたグループ・Number_iが、2024年1月1日に1stデジタルシングル『GOAT(ゴート)』の配信を開始しデビューを果たしました。タイトルの「GOAT」は「Greatest Of All Time」の略で、日本語では「史上最高の」「最高到達点」という意味を持つ言葉です。
ヤギを意味するgoatと同じ綴りであることから、SNSではヤギの絵文字で表されることもあります。
スポーツ界や音楽界で最高の人物や作品を称えるために用いられてきたスラングをデビュー曲のタイトルに掲げているところに、心機一転して歩み始める彼らの気合いが感じられます。
この楽曲は作詞・作曲・編曲をODD Foot WorksのPecor、FIVE NEW OLDのSHUN、DATSのMONJOEが担当した全編ラップのHIPHOPナンバーです。
これまで歌ってきたアイドルソングとは全くイメージの違う、攻めた楽曲となっているのが特徴です。
YouTubeで投稿されたMV冒頭には「米国映画協会(日本の映倫)」のレーティングマークがオマージュされており、世界を意識していることが表現されています。
その狙い通り、MVの再生回数は3日で1000万回再生を記録し世界1位に。
デビューシングルから世界のファンを魅了しているNumber_iの熱い想いが込められた歌詞の意味を考察していきましょう。
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間違いだらけの世界に生きる Brother
俺らについてくりゃ見せてやる New World
満たされてくサイテーな世界を愛撫して
入れるモザイク But 俺のスキルは健在 GOAT
ほら DAN DAN DAN と聞こえてきた Music
君の脳内はもう踊らずにはいられない
から Boom Boom
≪GOAT 歌詞より抜粋≫
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冒頭では誰もが「間違いだらけの世界」に生きる中、自分たちについてくるなら新しい世界を見せてやるとリスナーを誘います。
全く新しいスタイルで「サイテーな世界」に切り込む彼らを受け入れ難く、不適切だと思う人々もいるでしょう。
しかし「俺のスキルは健在」だとはっきり主張し、自分の本質や信念は今までもこれからも変わらないということを宣言しているように感じます。
聞こえてきた「DАN DАN DАN」という音楽のリズムは、彼らの胸の高鳴りをも表しているのかもしれません。
そして彼らの気持ちが詰まった音楽を耳にした時、リスナーたちの「脳内はもう踊らずにはいられない」と歌い、この曲に大きな自信を持っていることが感じられます。
これからの歩みを君に見てほしい
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何回だって立ち上がって
こんがらがって
君の前で Love のメッセ
これ聞いてんなら伝わってんだろ
時代は Baby Blue
一番星になったお前の分
ピーカンの空と瞑想
アプデ Version_i
こんなタイプ未だ見たことない
≪GOAT 歌詞より抜粋≫
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アイドルグループのメンバーとしてデビューし高い人気を得ながらも、その行く先は彼らが目指していた未来とは違う方向へ進んでいたようです。
夢が途絶えたように思えた時も彼らは「何回だって立ち上がって」挑み続けてきたので、新たな名を得てアーティストとして高みを目指すチャンスを再び得ました。
これまで応援してくれていたファンたちにとって彼らの変化はあまりにも大きく、戸惑わせてしまうことは分かっています。
それでも彼らがファンたちへ変わらない愛を抱き続けており、どのようなメッセージを伝えようとしているかは分かってもらえるはずだと信じていることが、「これ聞いてんなら伝わってんだろ」というフレーズから垣間見えます。
「Bаbу Blue」は明るい空色を指しますが、スラングでは産後の説明しようのない鬱状態を指す言葉でもあります。
スラングとして用いているのであれば、今の時代が言いようのない悲しみや苦しみに包まれていることを表現していると解釈できるでしょう。
「一番星になったお前の分」というフレーズは様々な解釈ができますが、今のこのステージに到達するまでに後にしてきた全てのものの象徴のように思えます。
合わせて考えると、この苦しく生きづらい世の中で手放したものの分まで自分たちは成長していく覚悟ができているという決意表明と取れますね。
快晴の空の下で自分と向き合いアップデートを繰り返していけばいつも新しい「Verѕіon_і」の自分と出会えるはずだと、ポジティブな姿勢でいることを言い表しています。
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君に見てほしいんだ
マジぶっちぎる Shooting Star
But コントロールはまだ So-so
0から創造して Let's Go さ Buddy
ステージから見る黒髪
君の道照らす灯り
すべて込めて愛に変える
≪GOAT 歌詞より抜粋≫
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流れ星のようなスピードで音楽界を駆け上がっていく姿を「君に見てほしいんだ」という言葉に、心を震わせたファンも多いのではないでしょうか?
彼らはまだ走り始めたばかりで、自分たちをコントロールするのも簡単ではありません。
それでも、メンバーとファンという心強い「Buddy(相棒)」と共に「0から創造して」進んでいくと語っています。
自分たちがステージから見る景色も、ファンから見えるスポットライトに当たる自分たちも、その場にある全てのものを愛に変えて届けようとする想いが感じられるでしょう。
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Now This Is My Masterpiece
I'm the New GOAT
時代を背負う
間違いじゃないこれが俺の Answer
≪GOAT 歌詞より抜粋≫
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この英語詞では「今、これが俺たちの最高傑作だ 俺たちは新しいGOATだ」と胸を張って訴えます。
「時代を背負う」アーティストになるために進む今の自分の在り方は、誰に何と言われようと「間違いじゃないこれが俺のAnswer」だという宣言がかっこいいですね。
カラフルで真っ白な彼らが目指す場所は?
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タクシー乗るのにも一苦労な Artist
I need a double bed
バラバラになった空を奪って
クールぶって振る舞った
窮屈なスーツがバブー
あれもしたいしこれもしたいが
Follow the rules
≪GOAT 歌詞より抜粋≫
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以前はあまりの人気ぶりに「タクシー乗るのにも一苦労」で、「І need a double bed(ダブルベッドが必要だ)」とゆっくり休む暇もなかったことを明かしています。
本心を見せないように「クールぶって振る舞った」日々やアイドルとしての「窮屈なスーツ」が脱げない日々。
「あれもしたいしこれもしたい」と思っていても「Follow thе rulеs(ルールに従う)」ことを求められてきました。
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君の前で夢叶える Me
Let Me
君に見てほしいんだ
マジぶっちぎる Shooting Star
But コントロールはまだ So-so
0から創造
I don't give a bad shh
正しいものを気取り
カラフルで真っ白
≪GOAT 歌詞より抜粋≫
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しかし今Number_iとして、これまでずっと応援してくれた「君の前で夢叶える」時が来ました。
一度積み上げたものを捨てて「0から創造」するのは苦労を伴うものです。
しかし、その大変さも「I don’t give a bad shh(そんなの気にしない/それも悪くない)」と歌っていて、もっと先の未来を見据えていることが読み取れます。
彼らは多種多様な魅力を持っている「カラフル」な存在ですが、同時にまだ何にも染まらずこれから変幻自在に何色にでも染まれる「真っ白」な存在でもあります。
自らの持てる力を信じて世界へ羽ばたこうとする意志の強さが感じられるのではないでしょうか。
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右左ギリギリの Kiss Throw
キリないぜ燃え尽きちまう
ぶっ飛んでった Life が今大集合
未知の領域まで Fly
≪GOAT 歌詞より抜粋≫
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グループ名の「Number_i」には、ナンバーワンを目指しつつ自分たちらしく輝くオンリーワンの愛のあるグループになりたいという想いが込められているそうです。
その気合いと愛の熱さは、きっと周囲を燃やし尽くしてしまうほどのものなのでしょう。
一度はバラバラになったメンバーたちが集結し、どこかに消えてしまったように思えた夢への道のりを歩み始めるためにNumber_iへと生まれ変わりました。
まだ見たことのない未知の領域まで飛んでいこうと駆け出す彼らの力強い最初の一歩を目の当たりにしたように思えます。
Number_iの第一歩にして史上最高の楽曲に注目!
Number_iの『GOAT』は、自分たちの覚悟と決意をはっきりと言い表す熱いメッセージを感じる楽曲です。デビュー曲でこれが自分たちの最高到達点だと見せつける彼らのラップやダンスパフォーマンスは、これまで培ってきたスキルや表現力を改めて披露すると共に、ここから常に自分たちの最高到達点を更新していくという誓いのようにも感じられます。
それぞれのパートを楽しみつつ、ここからNumber_iがどのような新曲で世界を驚かせるのか期待を高めていってくださいね。