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櫻坂46「何歳の頃に戻りたいのか?」歌詞とMV考察!未来に向けた想いを歌うメッセージソングの意味とは?

櫻坂46の8thシングル『何歳の頃に戻りたいのか?』は、過去に戻りたいと夢見る人々に届けるパワフルなメッセージソングです。歌詞とMVから、彼女たちがいま伝えたい熱い想いを読み解きます。

悩みながら生きる自分と悩みなんてない腹立つあんた

▲櫻坂46-何歳の頃に戻りたいのか?【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

2024年2月21日にリリースされた櫻坂46の8thシングル『何歳の頃に戻りたいのか?』は、“新・桜前線”がテーマです。

タイトル曲は新体制となった櫻坂46自身が新たな桜前線として突き進んでいくことをイメージさせる疾走感のあるメッセージソングであり、今作のセンターは二期生の山﨑天が務めています。

また、MVの監督は『Start over!』『承認欲求』のMVを手がけた加藤ヒデジンが3シングル連続で担当しています。

MVは山﨑が気合を入れて踊り始める姿から始まり、楽曲への期待を高めてくれるでしょう。

パワフルな楽曲の中にどのようなメッセージが込められているのか、歌詞とMVから意味を考察していきたいと思います。

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All day ずっと
ソファーに寝そべって
スマホを見てる非生産的日常
あんたを見てると腹が立つ
一瞬 殺意さえ浮かぶ
悩み一つないなんて
世の中 舐めてるんだろう?
≪何歳の頃に戻りたいのか? 歌詞より抜粋≫
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主人公は毎日だらだらとスマホを見てばかりの「非生産的日常」を送る人に対し、「あんたを見てると腹が立つ」と語ります。

それだけではなく「一瞬 殺意さえ浮かぶ」ともこぼしていて、激しい嫌悪感を露わにしています。

MVでは大園玲演じるウエイトレスに客からの冷ややかな視線が集まっているため、ここでの「あんた」はこのウエイトレスを指していると解釈できるでしょう。

「悩み一つないなんて世の中舐めてるんだろう?」というフレーズからも、怒りの気持ちが読み取れます。

主人公は悩みを抱えながら生きているため、悩みがないと言うその人は世の中を舐めているとしか思えません。

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夕暮れのグラウンドで一人
ピッチャーゴロに全力で
走ってたあの日
間に合う 間に合わないは
生きる答えじゃなく
僕のイノセンス
≪何歳の頃に戻りたいのか? 歌詞より抜粋≫
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この歌詞で主人公は野球少年だった学生時代を振り返っているようです。

グラウンドでひたすらピッチャーゴロを追いかけるために走っていた自分を思い返しています。

間に合うから追いかけているのではなく、どんなに頑張って追いかけても間に合わないと分かっていたとしても追いかけ続けます。

重要なのは球を捕ることではなく、全力で追いかけたという事実だからです。

これを日常に置き換えると、目の前のことに全力で打ち込んでいることを表していると言えるでしょう。

「イノセンス」には潔白や純潔などの意味があるため、「あの日」の自分は何のしがらみもなく自分の純粋な想いに従って懸命に生きていたということを語っていると思われます。

ウエイトレスたちが暗い表情で踊る様子は、同調圧力の中で自分の殻を破ろうともがいていることを表していると考察できるでしょう。

その姿を通して、あの日のような純真さを持って自由に生きたいという想いが伝わってきます。

夢見るなら先の未来がいい


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自分が 何歳の頃に戻りたいか
記憶の目盛りの合わせ方を忘れた
(Go on back)
最高の日々は終わった?
幸せな日々は消えた?
輝いた瞬間は遠く
(Those days)
過去に 戻れやしないと知っている
夢を見るなら 先の未来がいい
≪何歳の頃に戻りたいのか? 歌詞より抜粋≫
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過去に戻れるなら「何歳の頃に戻りたいか」と考えたことがある人は多いのではないでしょうか?

主人公も考えてみますが、「記憶の目盛りの合わせ方を忘れた」ためにいつに戻りたいと明確に照準を合わせられずにいるようです。

しかし「最高の日々は終わった?幸せな日々は消えた?」という問いかけを見ると、眩しかったあの日に感じた幸せはまだ続いているのではないかと心の隅で期待しているとも解釈できます。

「過去に戻れやしない」と分かっていても不毛な願いを抱いてしまうのが人間です。

それでも主人公はただ諦めるのではなく、「夢を見るなら先の未来がいい」とポジティブな気持ちで前に進もうとしているところに力づけられます。

黒い衣装を身に纏うメンバーたちの真ん中で鮮やかなオレンジの衣装を着て踊る山﨑は、そのような自由と前向きさの象徴なのでしょう。

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一体 何に挫折したんだろう?
目指した夢がなんだか
思い出せなくなった
腹立つあんたはよく似てる
現状維持でいいんだ
明日に期待しなきゃ
傷つくこともないさ
≪何歳の頃に戻りたいのか? 歌詞より抜粋≫
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2番ではシーンが一転し、山﨑もウエイトレスになってレストランの中央で踊り始めます。

歌詞では、何かに挫折した主人公が自分の人生に目を向けています。

もしかしたらはっきりと挫折を感じたわけではなく、大人になり時間に追われる日々の中で夢から遠ざかってしまったために、夢がぼんやりとして何だったのか分からなくなったのかもしれません。

そんな主人公は、1番の冒頭で怒りを向けていた相手が自分と「よく似てる」と感じています。

お互いに「現状維持でいい」と考えていて、未来に期待しないことで自分の心を守っています。

腹が立っていたのは、その人を見ると逃げている自分を客観視してしまうからだったことが分かりますね。

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真っ暗なグラウンドの風は
どこかを走る列車の汽笛を運んで
行き先がどこかなんて
今はどうでもいい
微かなリグレット
≪何歳の頃に戻りたいのか? 歌詞より抜粋≫
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山﨑はぶつかり合っていた客とウエイトレスの中から、村井優と中嶋優月の手を引いてステージの前に立たせます。

2人はどちらもダンスを特技としているため、まさに「よく似てる」関係です。

その2人が楽しそうに踊る姿から心を通い合わせる様子が見て取れるでしょう。

歌詞では「あの日」は明るい夕暮れだったグラウンドが、日が落ち「真っ暗」になっているのが印象的です。

これは時間が経過し、人生に悩む現在の主人公が見ている景色を切り取っているからだと思われます。

風に運ばれた汽笛の音は、敷かれたレールの上をがむしゃらに走ってきた自分の人生を思わせます。

行き先がどこかよりもレールの上を進むことの方が大事だと思っていたのでしょう。

「リグレット」は後悔の気持ちを表す言葉なので、大人になり自分で選択するようになってふと本当にこの生き方で正しかったのだろうかと微かな後悔を感じていることが読み取れます。

過去の幻想に囚われず大人の階段を上れ


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本当に
あの頃 そんな楽しかったか?
きっと 特別
楽しくはなかっただろう
(Go on back)
思い出の日々は普通だ
目に浮かぶ日々は幻想
美しく見えるだけさ
(Those days)
大人になったその分だけ
青春を美化し続ける
≪何歳の頃に戻りたいのか? 歌詞より抜粋≫
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1番では過去の記憶を振り返って戻りたいと思っていた主人公ですが、ここでは「本当にあの頃そんな楽しかったか?」と自問します。

子どもの頃の出来事は「青春」と呼ばれ、「幻想」のように美化されがちです。

しかし、実際のところは頭の中にあるよりもずっと「普通」です。

櫻坂46にとって過去とは欅坂46時代のことでしょう。

欅坂46として活動してきた日々は特別だったようにも思えますが、彼女たちにとっては櫻坂46としての活動も大きく変わりません。

MVで心から音楽とダンスを楽しんでいるメンバーたちの姿を見ると、美化した過去に囚われるよりも今を楽しむ方がいいというメッセージが感じ取れますね。

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今が過ぎる足音が聴こえなくて
(目の前の景色に
意識を奪われて)
こんな今もいつの日か輝くんだ
(大人への階段)
≪何歳の頃に戻りたいのか? 歌詞より抜粋≫
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これまで自由に踊っていた山崎の視点で、紙吹雪の中を踊るメンバーたちの姿がスローモーションで映し出されます。

自分の悩みや問題に必死になるあまり、自分がいま何をしているのか、どんな気持ちでいるのかを見失うことがあるでしょう。

しかし、そんな苦しい日々も時が過ぎれば美化されて特別な日のように輝いて見える日が必ず来ます。

だから諦めずに「大人への階段」を上り成長することを決意しています。

過去に囚われる傾向を逆手に取り、未来へ前向きに進むための糧にしようとしている点がとても魅力的です。

そしてラスサビでは、青空の下でメンバーが円形になって踊っています。

過去を背負いながら一丸となって未来へ突き進むという意志を感じさせる爽やかなラストです。

人生に悩む自分への勇気を届ける応援歌!

櫻坂46の『何歳の頃に戻りたいのか?』は、悩みを抱えているとしても前に進む勇気をもらえる楽曲でした。

この楽曲の振付には過去曲の振付が織り交ぜられており、過去の自分を大切にしながらも固執することなくさらに成長していこうとする想いが垣間見えます。

一般的なアイドルと一線を画すスタイルを貫く櫻坂46だからこそ、力強いメッセージが心に響く歌詞とMVをじっくり楽しんでください。

秋元康総合プロデュース。 応募者2万2509名のオーディションを経て、2015年8月に乃木坂46に続く「坂道シリーズ」第2弾グループとなる欅坂46として誕生。 2016年4月6日、1stシングル「サイレントマジョリティー」でデビュー。 女性アーティストオリコンランキング初週売上の歴代1位を獲得。 ···

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