2人でスタートした、ルージュブックの物語
──まずは、ルージュブック結成の経緯から教えていただきたいんですが、グループは春乃さんと月森さんの2人でスタートされたんですよね?月森湖子(以下、月森):まず、春乃と月森の二人でアイドルをしようという話をして、オーディションを開いて、メンバーを集めた形になります。
──なぜ、お二人でアイドルをやろうというお話になったんですか?
月森:昔からステージに立っていたんですけど、当時から一緒に活動をしていたんですけど、その活動が一旦終わって、別々で活動することになって。また一緒にやりたいという気持ちが芽生えて、再会しましたね。
──月日が少し開いてからの再合流だったんですね。
春乃梨々花(以下、春乃):元々、プライベートでも一番仲が良かったのが月森だったので、私も進路のことをいろいろ考えている中、湖子とだったら人生をかけてお仕事も一緒に頑張っていけると思ったんです。二人で話し合っていく中で夢が出来ましたね。
──そんなお二人の気持ちに賛同して、オーディションに参加し加入した5人ということで、皆さんは元々アイドルをやりたいというお気持ちがあったんですか?
白花翠(以下、白花):私は、アイドルをやろうとは思っていなかったんですけど、とりあえず音楽の仕事に就こうと思っていて、PAを目指す学校に通ってました。いて。就活が始まったタイミングでやるなら今なんじゃないかと思い、最初で最後のオーディションと思って受けたオーディションで、受かって今ここにいます。
川畑綾理(以下、川畑):私は元々活動していたこともあって、当時からアイドルになりたいと思っていました。いろんなオーディションを受けていく中で、ルージュブックのオーディションを見つけ、念願のアイドルになることができてすごく嬉しい気持ちでいっぱいです!
──川畑さんは、なぜルージュブックのオーディションを受けようと思われたんですか?
川畑:まず、コンセプトが可愛かったし、直感的なものがありました。アイドルになるためにいろんなオーディションを見てきたんですけど、ルージュブックに入りたいと思いオーデションを受けました。
──櫻木さんはどうですか?
櫻木美有(以下、櫻木):私も元々アイドルが好きだったんですが、昔はそこまでアイドルをやりたいとは思っていなくて。だんだん将来のことを考える過程で歌も踊るのも好きだったので、アイドルをやりたいなと思ったときにルージュブックのオーディションを見つけて受けてみようと思いました。
──平井さんと瀬奈さんはいかがですか?
平井紗凪(以下、平井):私も元々、活動させていただいていた時期があったんですけど、一度諦めて就職をして、一般企業に勤めていた時期もあって。でも、仕事をしながらアイドルへの気持ちが捨てきれなくて、これで最後にしようと思って受けたのがルージュブックでした。
瀬奈晴香(以下、瀬奈):私は友達がアイドルをやっていて、その子のデビューライブを観て「こんな感じなんだ」と思って私もやってみたいと思ったんです。
──なるほど。皆さん自発的にアイドルになりたいと行動されたんですね。グループのコンセプトは「赤ずきんちゃん」ということですが、このコンセプトになった経緯も教えてください。
春乃:月森とふたりでいろいろと考えていく中で、今のアイドル界の中でないもの、少し違ったアイドルになりたいと思ったんです。話し合いの中で出てきたのが童話の世界観。元々、童話の世界観が好きだったし、そういったアイドルはまだいない。中でも赤ずきんちゃんがカラーも赤でインパクトがありますし、可愛いし、みんなが知っているお話だと思ったので、赤ずきんちゃんに決めました。
──コンセプトはすんなり決まった?
月森:何個か案はあったんですけど、やっぱり赤ずきんちゃんは他にないので、そこが決定した大きな理由ですね。
結成から1年半、成長感じる場面
──2023年3月15日のデビューから、1年半くらい時が経ちましたけど皆さんにとってどんな時間でしたか? 成長を感じる場面はありますか?月森:やっぱり始めた頃に比べたら、最初は緊張の方が勝っていたんですけど、楽しさの方が大きくなったり、ルージュブックの存在を最初と比べたらたくさんの人に知っていただけているなと実感する期間ではあります。
春乃:コンセプトを作ったとき、絶対に他にはないアイドルになりたいというのが強くあったので、いろんなアイドルさんとの対バンライブを経験して、その中でもルージュブックの楽曲や衣装、いろんなところでいかに童話の世界観を伝えられるかはすごく考えました。あとは、1年を通していろんなアイドルさんを見て学んだことも多いですし、やっていく上でもっともっとやりたいことも増えていったり、みんなといる中でいろんな成長を感じることが出来ています。
白花:加入当初は、歌もダンスもやったことない状態だったので、フリも全然覚えれず最初のほうことは焦っていたんですけど、今は自分たちで練習をしたりして、加入当時よりかは歌もダンスも成長できているかなと思います。
川畑:ルージュブックになるまでは経験したことがなかったいろんな初めてのことをこの1年半弱で経験させてもらえて、すごく楽しかったし嬉しかったし、自分自身がいろんな経験をする上で、成長できているのかなと思います。
櫻木:入ったときは歌って踊ることが緊張して歌うのも踊るのも結構精一杯やった感じですけど、やっていく中で、細かいパフォーマンスをどうやってもっと上手く表現できる見せられるかとか、細かいパフォーマンスとかを上手くやるために考えることが増えてきて、緊張の中でやっていたものが今は楽しみながらライブをすることが出来ていると思います。
平井:自分は楽しみながらやるというのは、気持ち的にあったものだったんですけど少し結構マイナスに考えることが多い性格で。「本当に大丈夫なのかな?今の自分は」と思うことが多かったんですけど、最初の頃と比べると応援してくださる方が増えて、そういったファンの方からいただく言葉に励まされて、自分は成長できているんだなと思うことが出来ました。
瀬奈:デビューしてから、何度も公演やワンマンライブをやることが増えていって、そのたびに嬉しくて、次のためにまた頑張っていこうという気持ちが増えていきました。自分が楽しめているということは成長しているのかなって思います。
──いいですね。活動の中で一番印象深い思い出はありますか?
平井:ワンマンライブですかね。1年活動をしてきて、まずはワンマンライブを開催することを目標にみんなで頑張ってきていたので、開催することが出来て、満員の会場を見れたということは一番の思い出かなと思います。
──他にはありますか?
春乃:オーディションが配信審査だったので、ファンの方と会うということがない状態でのスタートだったので、デビューライブで名前だけしか知らなかった自分のファンが会場に居てくれて、それにすごく感動したので、デビューライブは記憶に残っていますね。
──ちなみに、春乃さんと月森さんがルージュブックを作ろうと思ったときは何年くらいのお話なんですか?
月森:2022年くらいですね。
──じゃあ、あっという間のデビューだったんですね。コンセプトも衣装も含めてご自身たちで世界観を作り上げていくグループだと思いますけど、その辺りはいかがですか?
平井:赤ずきんの世界観を作るためにライブでは劇や語りを入れたりして、衣装だけでなくそういったところも考えながら、活動をしてるんですよ。だからそういった意味では自己プロデュース力という点でも成長してきているのかなって思います。
──なるほど。活動を続けていく中で成長を感じたと皆さんはおっしゃっていましたけど、心境の変化の部分ではいかがでしょう。アイドルとしての自覚が芽生えたりなど何かあったりしますか?
平井:自覚が芽生えるのもそうなんですけど、ファンの方々がライブごとに少しずつ増えているのを最近実感していて、。赤ずきんの世界観、ルージュブックの世界観が本当にいいと言ってくださる方増えて、そういった言葉を聞くと私たちがやろうとしていることをちゃんと皆さんに魅せられているんだなって。そういうことが自信に繋がっているなと思うし、もっとより良いものを魅せていけたらいいなという段階に今入ったのかなって思います。緊張ばかりだったところから、楽しく世界を魅せていける段階というか、一人一人が自覚を持てたのかなと思います。
ルージュブックの魅力とは?
──改めてルージュブックの魅力はどういったところに感じていますか?春乃:やっぱり世界観は魅力。曲の間に劇が入るのもなかなかアイドルの中ではないものだし、歌詞も御伽話の登場人物だったり、みんなが聞いたことあるような単語やフレーズが歌詞の中にたくさん出てくるので、そこが魅力なのかなって思います。
平井:やっぱり赤ずきんというコンセプトはあまりないと思うし、しかもルージュブックって独特な不気味感というのがライブ中にはあって、。みんな一瞬で人形に戻っちゃうんじゃないかという不気味感というのか、そういう部分も人を惹きつける魅力なのかなって思います。
月森:パぱっと見で分かる魅力としてはみんな可愛い。アイドルってビジュアルも大事ですし、そういう世界観とか歌詞、衣装も他にもない“赤”というのが目立つと思うし、そういうビジュアル面も魅力なのかなと思います。
川畑:楽曲がいろんなものがあって、コンセプトを大切にしつつ、いろんな系統のいろんなジャンルの曲があるのも強みかなって思ってます。可愛い曲もあれば、かっこいい曲もあって、ジーンとくるようなものもワイワイ盛り上がるものもある。そこは魅力なんじゃないかなと。
──今年1月にリリースされた、アルバム「Rouge Story」を聴かせていただきましたけど、皆さんのそれぞれの声に個性があってとてもいいアルバムだなと思ったし、それこそ先ほどおっしゃったようにさまざまなジャンルの曲が散りばめられていました。このアルバムが初めての作品になると思いますが、リリースしてみていかがでしたか?
白花:自分が歌っている曲がサブスクで世の中に放たれていることが不思議で。最初はクルマの中で聴いたんですけど、「本当にサブスクで聴けるんだ!」って感じというか。でも家族も喜んでくれたし、この経験って誰にでもできるものではないので、本当に貴重な経験をさせてもらえてるなと思います。
瀬奈:デビュー当時からの曲が全部入っていて、今までもファンの方から「サブスクで聞けたらな」とお言葉もいただいていたので、それが形になって、皆さんに聴いていただけるのはすごく嬉しいです。
──春乃さんと月森さんはどうでしたか? 2人が作り上げたグループの最初のアルバムです。
春乃:1曲1曲、聞くたびにこの時はこんな感じだったなと思い出として覚えていてるので、特にMVを撮影した曲は「あの日、こんな感じだったな」と思いながら聴いたり。サブスクを通してもっといろんな人にルージュブックの曲がいいと思っていただけたらいいなと思います。
月森:2人で話してからできたグループなので、作品が一つ出来たということはルージュブックとしての一生の思い出ですし、私たちにとっても宝物の作品になりました。
──ルージュブックは今後どういうアイドルグループになっていくのでしょう。
月森:やっぱり、童話の世界観を崩さず、童話の届けていきたいのと、やっぱりまだまだたくさんの方に知っていただけるように、一つ一つのライブを大切にして、みんなで頑張っていきたいなと思っています。
平井:もっともっと大きいステージに立つことを目標にルージュブックを知っていただけるようにいろんなライブを頑張っていきたいですし、今たくさん名前を知られているアイドルグループさんがいると思いますけど、私たちもそこに並べるように、そんなグループになりたいと思います。
毎月開催のワンコインパレード
──毎月開催されている「ワンコインパレード」についても教えてください。平井:イベント名通り、ワンコインで観ることができるライブなんですけど、いろんな出演者さんに出ていただく時もあれば、単独公演の時もあったり、。たっぷりルージュブックを観ることができるので、魅力をいちばんに知っていただけるような機会になっているのかなと思います。系統もさまざまなアイドルさんたちにも出演していただけるので、そんな中でルージュブックを観た時に、「こういうグループなんだ」と一目で知っていただけるような主催ライブになっていますね。
──基本的には対バンが多い?
平井:そうですね。今は対バンすることが多いですが、ワンパレ番外編のブランチパレードは単独公演になっていて、そこはで世界観をが伝えることが出来るライブになっています。一つのグループの持ち時間も長いので、たっぷり観ることが出来ますよ!
──毎月ライブをするってすごいですよね。
白花:対バンを観たお客さんが、500円だからと単独公演に遊びに来てくれたりして、。私たちにハマってくれたりするので、グループとしても結構実のあるライブになっているというか。そこでがっちり心を掴めたら嬉しいなと思えるライブにはなっていますね。
──いいですね。ファンの導線にもなっているわけですね。最後に改めてグループ全体の目標を教えてください。
春乃:やっぱりもっともっと大きなステージでライブがやりたいですし、大きな会場でライブができるのであれば、たっぷり世界観をお伝えしたいのでおとぎ話感が溢れるものをバーンっと置いてみたりとか。夢を叶える頃には、曲も増えているだろうし、衣装もいろんなパターンのものがあると思うので、それを生かしつつ、いろんな人の心にと赤ずきんちゃんを通して繋がれたらいいなと思います。
TXET 笹谷淳介
PHOTO 若狭健太郎(krayG monkey)