恋愛ソングの歌姫が“激重”ラブソングで5年5ヶ月ぶりに完全復帰！
2019年2月より無期限で活動を休止していた西野カナが、2024年6月25日に活動の再開を発表。新作EP 『Love Again』が9月18日にリリースされるのに先駆けて、収録曲の『EYES ON YOU』が7月5日より先行配信リリースされました。
『EYES ON YOU』は、『会いたくて 会いたくて』『if』『Best Friend』など西野カナを代表する多くの曲を手がけたGIORGIO CANCEMIが楽曲プロデュースを務めた楽曲です。
西野は今作の歌詞を“激重”と表現し、恋人への想いが強いからこそ些細なことで不安になってしまう真っ直ぐな恋心と恋の難しさを歌っていることを明かしています。
平成後期の恋愛ソングのカリスマ・西野カナを象徴するような、恋のきらめきとエモさが際立っています。
どのような想いを綴っているのか、さっそく歌詞の意味を考察していきましょう。
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I am yours and you are mine
どうして不安なの
遠くを見つめる君の側で
もう溢れ出すくらいの LOVE
You'll never let me down
信じたいけど
≪EYES ON YOU 歌詞より抜粋≫
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冒頭の「I am yours and you are mine(わたしはあなたのもので、あなたはわたしのもの)」というフレーズから、愛し合っている恋人同士の関係が見えてきます。
しかし、主人公はなぜか不安がこみ上げてくるのを感じているようです。
「遠くを見つめる君」とあるため、恋人はどこか別の方を向いていて主人公を見ていないことが窺えます。
その一方で、主人公は「もう溢れ出すくらいのLOVE」を持ってそんな彼を見つめています。
側にいるのに自分を見ていないというだけで、彼の気持ちが離れているとは言えません。
それでも好きだからこそ、自分を見つめてほしいと思うのは当然です。
「You'll never let me down(あなたは決して私を失望させないだろう)」と信じたいとは思っていますが、気持ちが揺れるのを感じます。
小さな違和感が示す本心は？
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久しぶりに会った
君は少し変わったみたい
お揃いのネックレスしていないのは
忘れただけだよって言ってたけど
Let go
どうして今日は少し早歩きなの
I’ll never let you go
振り返る君は優しく微笑むけど
≪EYES ON YOU 歌詞より抜粋≫
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不安になり始めると、どんなに些細なことでも不安を大きくする材料にしかならないものです。
久しぶりに会えたことを主人公は喜んでいたのに、彼は「お揃いのネックレス」を身に着けていません。
「忘れただけだよ」という言葉は事実なのかもしれませんが、せっかく会えた日に忘れてきていることを勘ぐってもおかしくはないでしょう。
気を取り直して並んで歩き始めると、彼が「今日は少し早歩き」だと気づきます。
きっといつもは自分の歩くペースに合わせてくれていた彼だからこそ、歩く速度の違いが気になるのでしょう。
会っていなかった間に自分より歩くのが早い誰かと過ごしていたのか、本当はこのデートを早く終わらせたいのだろうかなどと、様々な悪い想像が浮かび上がってきていると思われます。
「I'll never let you go(私はあなたを手放すことは決してないだろう)」という言葉からは、想いの強さが垣間見えます。
しかし、相手が手を離してしまっても繋ぎ止めることはできるのでしょうか？
「振り返る君は優しく微笑むけど」、本心は彼本人にしか分かりません。
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You can feel my heart and you can touch my love
もっと近く感じたい Eternal Love
You are my only one and I’ll be yours
永遠を誓うかそれとも...
ふたつの分かれ道
二人の未来に
君は何が見える？
≪EYES ON YOU 歌詞より抜粋≫
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「You can feel my heart and you can touch my love(あなたはわたしの心を感じられるし、わたしの愛に触れられる)」という歌詞は、それだけ主人公が日頃から恋人に対して愛情表現をしていることを表しているのでしょう。
彼に対する愛を「Eternal Love(永遠の愛)」と信じているので、彼とその愛を「もっと近く感じたい」と思っています。
主人公にとって彼は自分の唯一無二の存在で、自分は彼のものだと思うほどに彼のことを深く愛しています。
だから「永遠を誓う」選択肢しかないはずですが、彼の振る舞いに不安を感じているため、別れの道があることも意識せずにはいられません。
「二人の未来に君は何が見える？」という問いかけから、彼に決定を委ねる主人公の切ない気持ちが感じ取れます。
「愛してる」の言葉だけじゃ足りない
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「愛してる」だけじゃ嫌だ
曖昧な言葉だから
この手離さないで
約束をして
もっと...
もっと...
「愛してる」の言葉だけじゃ
足りないよ
もっと欲しい
EYES ON YOU
いつか消えてしまいそうで
儚い花のような LOVE
≪EYES ON YOU 歌詞より抜粋≫
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「愛してる」という言葉はストレートに愛を伝える言葉です。
しかし、想いが伴っていなくても言えてしまう言葉だから「曖昧な言葉」だと語っています。
そして「愛してる」と言ってほしいけれどそれだけでは足りず、この手を決して離さないという明確な「約束をして」と願っています。
愛すれば愛するほど、相手からの愛を欲し「足りないよ」と思ってしまうのは自然な気持ちです。
タイトルにもなっている「EYES ON YOU」のフレーズは、訳すと「あなたに目を向けている」となります。
主人公の愛の大きさを示すとともに、同じだけの愛を示してほしいという気持ちの表れでもあるのでしょう。
愛は「いつか消えてしまいそう」な「儚い花」のようなもの。
いつまでも美しく咲かせたいのであれば、大切に守っていかなければなりません。
だから自分を愛してくれているのなら、言葉でも行動でも愛を示し続けてほしいという切実な気持ちが伝わってきます。
西野カナならではの共感性の高い歌詞に注目！
西野カナの『EYES ON YOU』は、深く愛しているからこそ不安や葛藤を抱えてしまう女性の心の中を覗き見るような愛が詰まった楽曲でした。重いと思われたくないから口には出さないものの、心ではモヤモヤした気持ちを抱えている主人公の複雑な胸中に共感できる方は多いでしょう。
結婚・出産を経て帰ってきた恋愛ソングのカリスマがこれからどのような楽曲をリスナーの心に響かせてくれるのか、期待が高まりますね。
