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Vaundy「ホムンクルス」歌詞の意味は?“個性”を歌うヒロアカ劇場版主題歌を考察!

Vaundyの新曲『ホムンクルス』は、アニメ映画『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』の主題歌です。映画キャラクターの心情と戦う理由を反映した歌詞の意味を紐解きます。

ヒロアカ×Vaundyのタイアップ曲!

2024年8月2日公開の人気TVアニメの劇場版『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』の主題歌は、Vaundyによる書き下ろし楽曲『ホムンクルス』です。

シングルのジャケットビジュアルは映画のキャラクターデザイン・メイン作画監督である林祐己による描き下ろしイラストで、力強さを感じるヒロアカの主人公・デクの表情に目を奪われます。

また、楽曲は爽快感があるパワフルなギターロックとVaundyの感情をぶつけるような歌声がかっこいいと、早くも大きな話題を集めています。
▲Vaundy-ホムンクルス【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

Vaundyはこの楽曲を制作するにあたり「自分の“個性”とは何か、という葛藤を抱きながらつくっていった」と語っており、キャラクターたちにどのようにエールを送ってあげられるかを考えた末に完成させたそうです。

タイトルの「ホムンクルス」はラテン語で「小人」を意味し、錬金術師によって作られる人造人間を指して用いられる言葉でもあります。

このホムンクルスが何を指しているのか、歌詞の意味を考察していきましょう。

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「せっかくだからそうね、肩でも揉んでダーリン」
小さくても次第にグツグツ煮立って終いにゃ
それを鼓舞する
≪ホムンクルス 歌詞より抜粋≫
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1番冒頭では、何者かが「ダーリン」と呼びかける言葉が出てきます。

一見恋愛関係にあるようなセリフですが、ヒロアカのストーリーからするとヒーローとヴィランの切っても切れない関係やそこに潜む執着心を、恋愛関係に例えていると解釈できそうです。

恋人がせっかく会えたのだから肩でも揉んでとねだるように、出会えば戦わずにいられない両者の独特な関係を表現しているように感じます。

続くフレーズは、愛や情熱を意味していると考えられます。

初めは小さくても心の中で沸き立ち大きくなっていく感情に突き動かされる様子が伝わってきますね。

ヴィラン目線で歌っている?


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ギリ奪取
いきりたつ
一時 run away
今肩でも揉むよダーリン
ニキビ Flash
迷走→帰結
無事誤解のway
feeling 脱線 but まだこんなんじゃ懲りない
≪ホムンクルス 歌詞より抜粋≫
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この部分では「今肩でも揉むよダーリン」と相手に応じています。

勝利をギリギリのところで奪ったり奪われたりして感情を昂らせては次の再会のために逃げ、このやり取りを楽しんでいるかのようです。

「無事誤解のway」とあるため、そのやり方が相手に誤解を与えていることに気付いていると思われます。

本当はもっと違う形で近付きたいのにそうできず気持ちに溝が生じているものの、「まだこんなんじゃ懲りない」と戦いを続ける意思を示しています。

このことからすると、この曲ではヴィラン側の思いを歌っているのかもしれません。

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イチ・ニー・サン
起爆上等
Alright
ヨン で開幕
起爆、解放万歳
サン・ニー・イチ・ハイ!!
起爆、障壁崩壊
行くぜ喝采
俺が来た
≪ホムンクルス 歌詞より抜粋≫
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「起爆上等」「解放万歳」「障壁崩壊」というフレーズから、大きな力を持って盛大な破壊をもたらそうとしていることが読み取れます。

俺が来た」は劇中のヴィランであるダークマイトが言うセリフです。

“平和の象徴”と称され、デクにワン・フォー・オールを継承した伝説的ヒーローのオールマイトを模した格好をしているダークマイトは、彼の「私が来た」という決め台詞も真似ています。

この点をふまえると、劇場版の裏の主人公ともいえるダークマイトを取り上げていると考察できるでしょう。

「alright」もオールマイトを示す言葉と解釈できそうですね。

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これが
ホムンクルス
目覚めたる不穏に
晴れ、濁す
不確かの到来
ホムンクルス
風の目の方に
歩き出す
脱、言念、且つ自暴論
≪ホムンクルス 歌詞より抜粋≫
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1番では「あれはホムンクルス」と他者の目線だったのに対し、ここでは「これがホムンクルス」と自身のことを指して語っているように思われます。

ダークマイト目線だとするとオールマイトを真似る自分自身を人造人間のようだと考えていると共に、オールマイトの個性を継承したデクも同様に人造人間のような存在だと見ているのかもしれません。

晴れを闇で濁すヴィランとして、デクと対峙し戦いを挑もうとする情景が浮かんでくる気がします。

どちらがオールマイトの姿を継承するのにふさわしいか決めようとしているのでしょうか?

そうだとすれば、「自暴論」という言葉はオールマイトに傾倒するあまり自分の個性を見失っている彼の苦しい本音とも考えられます。

希望する未来を見るために戦う


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どうして心満たして
振り払おうとしてるんだろう
ねぇ痛いでしょ

て、参ってしまうほど
あなたを愛してしまったっ
て、このままが美しいと
飾ったまま

で、言霊をもう一度
希望抱くほどの未来
そこに見たんだよ
≪ホムンクルス 歌詞より抜粋≫
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この部分からは、ダークマイトの揺れる思いと覚悟が表現されているようです。

憧れの存在の姿を真似ることで心を満たしながらも、ヴィランとしてヒーローを傷つけることで憧れの人の思いを「振り払おうとしてる」自分の矛盾した行動に身も心も痛めています

愛には様々な形があり、ダークマイトがオールマイトに憧れる気持ちも確かに一種の愛なのでしょう。

「このままが美しいと飾ったまま」というフレーズは、近づきすぎて敬愛する人を自分の存在で汚したくないという気持ちを表しているのではないでしょうか。

遠くから見つめているだけでいいのだと、片思いにも似た感情を抱いているようです。

しかし「希望抱くほどの未来」をデクたちを通して垣間見て、この思いを何らかの形で昇華したいと覚悟を決めたように思えます。

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確かめ合うかより
大切で
思い合えるより
温かくて
振り剥がせるかより
愚かに、浸ってしまうほど
時に
歩み合うかより
大切で
抱きしめ合えるより
温かく思う未来見たいんだよ
≪ホムンクルス 歌詞より抜粋≫
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その「未来」の具体的なビジョンは見えません。

とはいえ人が想像する未来や幸せのイメージも、この歌詞にあるように抽象的なものなのではないでしょうか。

人と人との関係では、気持ちを「確かめ合う」ことや相手を受け入れるために「歩み合う」ことが大切です。

また、お互いに「思い合える」ことや「抱きしめ合える」ことも温かな関係を育むのに欠かせないでしょう。

それでも求めている未来はそれらをさらに超越したものです。

振り剥がそうと思ってもその日々に「愚かに、浸ってしまうほど」心に根づいて離れないような、温かくて強烈な未来を願っていると考えられます。

自分の想像を遥かに超えて心が満たされる未来を夢見て、ヒーローと戦う決意が感じ取れます。

ヒロアカ劇場版と楽曲の魅力を味わおう!

Vaundyの『ホムンクルス』は、ヒーローとヴィランの衝突の奥に潜む戦いの理由や深い感情を垣間見せてくれる楽曲でした。

その人を行動するよう突き動かすものであれば、誰かを想う気持ちもまた個性であるように感じます。

ぜひ映画のストーリーやキャラクターと重ねながら、楽曲を深掘りしてみてください。

Vaundy(バウンディ)。アーティスト 24歳。 作詞、作曲、アレンジを全て自分でこなし、デザインや映像のディレクション、セルフプロデュースも手掛けるマルチアーティスト。 2019年春頃からYouTubeに楽曲を投稿開始。 「東京フラッシュ」「不可幸力」など、耳に残るメロディーを持つ、···

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