タイトルとは裏腹にポップで明るい曲
コレサワは大阪府出身のシンガーソングライター。ポップなメロディーに中毒性のある歌声がマッチしているところが、何度も聴きたくなる理由でしょう。
今回、歌詞を考察するのはコレサワが2024年に配信した『元彼女のみなさまへ』。
タイトルからは少々重い雰囲気を感じ取ってしまいますが、曲はコレサワらしいポップさで暗いところをほとんど感じさせません。
そんな『元彼女のみなさまへ』の歌詞の意味を考察していきましょう。
今の恋人の元彼女みんなに感謝する
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元彼女のみなさまへ
うちの人がお世話になりました
でもご安心を こっから先は
あたしが幸せにしますので
≪元彼女のみなさまへ 歌詞より抜粋≫
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「元彼女のみなさまへ うちの人がお世話になりました」と、初めから「うちの人」と言っているところが、もう相手は完全に自分のものであると示しているようで強さを感じますね。
「こっから先は あたしが幸せにしますので」という歌詞からは「今の恋人を幸せにするのは自分だ」という、しっかりとした意思が見えます。
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喧嘩を売ってるわけじゃない
ただ素直に ありがとう そう思ってる
こんな優しい人は初めてなの
今までに ありがとう そう思ってる
≪元彼女のみなさまへ 歌詞より抜粋≫
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「ただ素直に ありがとう そう思ってる」と言っているので、恋人の元彼女に対して(表面上は)嫌な意味で言っているわけではないということが伝わってきます。
「こんな優しい人は初めてなの」というのは、恋人が優しいのは元からという可能性と、今までの彼女がいたからこそ優しい人になったという可能性があると思います。
だからこそ「今までに ありがとう」という気持ちになっているのではないでしょうか。
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昔の話はあんま聞きたくないけど
一つでも 一人でも 違ったら 出会ってはないかも
≪元彼女のみなさまへ 歌詞より抜粋≫
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「昔の話はあまり聞きなくない」という気持ちがありながらも、自分と恋人が巡り合えたのは元彼女とのこれまでがあったからだと思えると、感謝の気持ちが湧いてきたようですね。
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元彼女のみなさまへ
誕生日に連絡してこないで
さぁご安心を 毎年盛大に
あたしがお祝いしますので
≪元彼女のみなさまへ 歌詞より抜粋≫
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「誕生日に連絡してこないで」は、元彼女が恋人に少しでも近づくのを警戒しているのかもしれません。
ただ、「毎年盛大に あたしがお祝いしますので」という言葉で、元彼女が恋人を祝うことはなくとも「自分は恋人を喜ばせることができる」と自分に言い聞かせて自信をつけているようにも思えます。
自分の過去を振り返って、今までの経験に感謝する
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あたしも誰かの元カノ
こっそり調べられてるかも
あの歌も聴かれちゃってるかな
≪元彼女のみなさまへ 歌詞より抜粋≫
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今の恋人に元彼女がいるように、自分も誰かの元彼女であることを思い出していますね。
しかし、少し何かしらの心配がよぎっているようにも感じます。
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いろんな人に泣かされてさ
今のあたしがいるんだわ
許さない そう思ってたけど
最悪の別れも 君に出会うためだった
一つでも 一人でも 違ったら 好きになってないかも
≪元彼女のみなさまへ 歌詞より抜粋≫
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自分は今までいろいろな人に泣かされて来たけれど、そういう経験があるからこその自分だと過去に救いを差し伸べているようです。
自分のことを泣かせて来た人のことは許したくなくても、その最悪な別れがあったことが今の恋人に出会うためだったと思えば、過去の自分を肯定できると感じているのではないでしょうか。
「自分の今までの経験も何か一つでも違えば、このような日々は来ていないのではないか」とこれまでの自分を大切にしていますね。
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だから全てに感謝していたいの
あの子にも あいつにも
≪元彼女のみなさまへ 歌詞より抜粋≫
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恋人の元彼女にも自分の元恋人にも全てに感謝することで、今のような幸せが訪れていることを噛みしめているように思いました。
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ねぇ 元彼女のみなさまへ
振られたのか振ったか知らんけど
どうもありがとう そっちも誰かと
幸せに過ごしてください
≪元彼女のみなさまへ 歌詞より抜粋≫
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元彼女に感謝を伝えて幸せを願っているようで「知らんけど」「そっちも」という言葉遣いから、そこにはあまり興味がないことが表れているように感じます。
今までの恋を経て、未来の二人をとことん肯定する曲
今回は、コレサワ『元彼女のみなさまへ』の歌詞の意味を考察しました。恋人のこれまでの恋にも、自分のこれまでの恋にも感謝することで「これから二人で絶対幸せになる」という強い意思が感じられました。
今回の解釈を参考にしてぜひもう一度聴き、あなたなりの考察をしてみてくださいね。