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Tele「Veranda」の歌詞の意味を考察!矛盾する気持ちを抱えながら主人公が出した答えとは?

谷口喜多朗のソロプロジェクト「Tele」。2022年9月21日にTeleからリリースされた『Veranda』は、どこか懐かしくて穏やかなサウンドと芯がありながらも儚げな歌声がマッチしている曲です。今回はそんなこの曲の歌詞の意味を考察していきます。

詩的な表現が特徴的な曲を生み出すTele

Tele」は谷口喜多朗のソロプロジェクト。

Spotifyにおいて、飛躍が期待される注目の新進気鋭アーティストを選出する「Early Noise 2023」に選ばれています。

2024年6月1日に初の日本武道館公演を行い、全国9ヶ所を巡るツアー「箱庭の灯」を成功させました。

ドラマのエンディングテーマを務めるなど、今注目のアーティストと言えるでしょう。

そんなTeleが歌う曲は詩的な表現が特徴的で、聴くとやさしい世界観がぼんやりと浮かんできます

その文学的な歌詞の裏に隠されているのは、どのような意味なのでしょうか。

▲Tele-Veranda【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

今回考察していく『Veranda』は、1つの部屋で主人公が考え事にふけっているような雰囲気が、歌詞全体にあります。

ここから『Veranda』の歌詞の意味を詳しく見ていきましょう。

ベランダの情景から始まって切なさがにじみ出る1番


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僕は君のベランダを知らない。
あの部屋では遂に煙草を吸わなかったから。
夜の隙間に隠れた時計、
まるで散らぬような顔の花。
≪Véranda 歌詞より抜粋≫
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想いを寄せた相手の部屋のベランダに主人公が行ったことがないのは、「遂に」煙草を吸わなかったからと言っていますね。

この「遂に」という言葉が、最後まで煙草を吸わなかったことを強調しているかのようです。

「煙草を吸う」という、主人公にとっては日常的な行動さえも、相手には見せることができなかったのでしょうか。

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風が頬に振り落とす。
季節が告げている、
さよならだと。
≪Véranda 歌詞より抜粋≫
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「さよなら」とはっきり交わしたのではなく「季節が告げている」ということは、2人は時の経過とともに離れていったのかもしれません。

それを自覚させてくれる便りが、頬に当たった風ということでしょう。

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愛はここにあって、
まだ言えない理由も夢中も
全部笑って待ってる。
代替案持ってこないで、 不憫じゃないか。
いつか、 抱擁で縛り合い憎み合うなんて。
金糸雀色のカーテンについた、
真っ黒い点から目が離せないや!
≪Véranda 歌詞より抜粋≫
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「愛はここにあって」「待ってる」という言葉からみるに、主人公はまだ相手を想い続けているようですね。

「自分のもとに愛があるから(まだ言ってないこともたくさんあるから)、君に来てほしい」という願いが込められているように思います。

金糸雀色のカーテン」という言葉を見ると、色の表す意味が気になりますよね。

金糸雀色は、カナリアの羽色のような少しくすんだ黄色のこと。

英語では、まだ起きていない危険や、目では感知できない危険を知らせる人、または状況のことを「炭鉱の中のカナリア」と表現するそうです。

この意味から考えると「金糸雀色のカーテンについた、真っ黒い点から目が離せないや!」という歌詞は、「良くない知らせの中にある、気になる部分が頭から離れない」というような感じになるでしょうか。

過去に想いを寄せ、矛盾する気持ちを抱えながらポジティブな未来を宣言する


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僕は君のベランダを知らない。
朝日が差し込む角度も、 その寂しささえも。
僕の隙間に入り込んじまってさ、
まるで平気な顔で眠りにつく。
≪Véranda 歌詞より抜粋≫
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「僕の隙間に入り込んじまってさ」は、相手が自分の中で当たり前の存在になっていたことを表しているのかもしれませんね。

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狸みたいな猫のあくびで、
崩れた君の顔を眺めていたんだ。
≪Véranda 歌詞より抜粋≫
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遠回しな表現が多い歌詞の中でも、情景がはっきりとしているこの部分。

相手の顔を眺めていた日々は、主人公の記憶の中でもはっきりと覚えているシーンということでしょう。

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別れを知らない僕らは、
再会をいつだって恐れてる。
別れを知らない僕はさ、
再会を君とだけはしたくないんだ!
≪Véranda 歌詞より抜粋≫
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「別れを知らない僕ら」という言葉から推測できるのは、先ほども述べたように「しっかりとした別れ」は2人の間でしていないのかもしれない、ということです。

だからこそ、再会することが怖くて「君とだけはしたくない」と主人公は勢いよく言っています

しかしそれが本心でないことは、その続きを見ることでお分かりいただけるでしょう。

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愛はここにあんぜ。
まだ見えない?
僕は待つよ。 地続きでパリにいけるまで!
≪Véranda 歌詞より抜粋≫
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主人公は、地続きでパリに行けるようになるまで相手を待つと言っています。

どれだけ長い年月がかかっても待っている、そんな意志が感じられますね。

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もう最悪でやるせない夜は、 できれば僕に寄りかかっていて。
金糸雀色のカーテンが揺れる。
陽だまりからは溢れた二人。
金糸雀色のカーテンを外す。
ザマアミロ!君の手をとり街をゆく。
≪Véranda 歌詞より抜粋≫
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「辛い夜は自分に寄りかかっていてほしい」という、主人公の相手に対するやさしさが見える部分です。

そして、ここでは「金糸雀色のカーテン」が揺れたあと、カーテン自体を外してしまっています。

「危険を表すようなものとは自分を切り離す」という強さが感じられます。

「ザマアミロ!」と、逆境に立ち向かってでも相手を想い続ける、主人公の一途さを表しているように思いました。

1つ1つのシーンを丁寧に汲み取った歌詞に注目

今回はTeleの『Veranda』について歌詞の意味を考察しました。

歌詞の中では、ほんの一瞬のことがまるでスローモーションになっているかのように描かれています

今回の考察を参考にしながら、ぜひあなたなりの解釈を広げてみてくださいね。

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