「トラフィック・ジャム」の日本語の意味とは?
『トラフィック・ジャム』とは英語表記ではtraffic jamと表記され、日本語で渋滞を意味します。この歌は何かが混み合っていてなかなか進まないことを表現しているのでしょうか。
今回の考察ではタイトルがヒントになりそうですね。
「トラフィック・ジャム」の原因はだれ?
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ああやだやだ衝突だ 何処のどいつが悪いんだ
パシャパシャとフラッシュ焚いた まあなんて可哀想な
首吊って詫びんのが良いや 先立つ不孝を許してや
許さねえや 追い込めや 逃げんのかい この腰抜けが
≪トラフィック・ジャム 歌詞より抜粋≫
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まるで謝罪会見を見ているような歌詞。
今回の歌詞に関係なく少し前までは謝罪会見を見てもそれぞれが感想を持って終わっていましたが、SNSの普及によってさまざまな意見を目にするようになりました。
意見する人は会見に関係ないことも多いのにもかかわらず、あたかも自分も被害者のように謝罪している人を必要以上に責めている風潮があるように思います。
炎上に追い込まれてしまった人と追い込んでしまった人。
それぞれの様子が思い浮かぶような歌詞です。
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ああまただ 衝突だ 赤信号点滅だ さあ
今度はどいつが悪いんだ 誰でもいいや
じゃああいつのせいだ
譲り合いもへったくれもない
≪トラフィック・ジャム 歌詞より抜粋≫
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ここで衝突や赤信号というワードが出てきました。
タイトルの渋滞を思わせるワードですね。
自分自身も知らず知らずのうちに渋滞の原因になっていることもありますが、それには気がついていない雰囲気が感じ取れます。
譲り合う気持ちがないのは、自分のことしか考えられていないからかもしれません。
自分のイライラを発散させるために次の誰かを選んでいるような歌詞にも、捉えることができるように思えます。
また、MVではどちらも渋滞の原因は、交通事故によるもののようです。
人と人以外の車がぶつかる衝突という構図は、人と人以外のSNSの衝突という状況に似ている気がします。
サビの歌詞は味方目線?敵目線?
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Deuce Deuce Deuce!
君が逝くまで
僕が逝くまで
痛み分けなどしないんで
Deuce Deuce Deuce!
鍍金が剥げるまで 朝が来るまで
二人で涎分け合っていよう
≪トラフィック・ジャム 歌詞より抜粋≫
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サビでは炎上から逃げている人の近くにいる目線のような歌詞です。
とことん追い詰めて首吊って詫びることを許していない歌詞もありましたが、ここでは逝くまで近くにい続けていそうな雰囲気にも思えます。
鍍金が剥がれて本当の姿が現れるまで、朝が来て暗闇から抜け出すことができるまで今の状況を一緒に耐えようとしてくれているようですね。
しかし、逝くという言葉は人が亡くなるときに使う言葉です。
一緒に耐えようとしているのか、それとも亡くなるまで追い詰めようとしているのか、どちらにも捉えることができる気がします。
果たしてこの歌詞を歌っているのは何者なのか。
もう少し歌詞の考察を進めていきます。
「トラフィック・ジャム」が表しているものとは?
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ああ いつもの衝突だ さあ今度はどいつが犠牲者だ
こりゃ相当タチが悪いぜって ウケる
キリもモラルもハナから無いわ
踊り踊らされ満ちてく渋滞
無意味な人生既に袋小路
誰も彼も手前を解さぬよう
俺が日々 聢と祈ってやろう
≪トラフィック・ジャム 歌詞より抜粋≫
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昨今の炎上を客観的に見ているような歌詞です。
誰かが誰かを叩けばそこに続くように、他の人たちも叩く様子。
次のネタがあればそこへ進んでいく様子が、タイトルのとおり交通渋滞を表しているようです。
手前を離さないとは自分自身を見失わないという意味になるのでしょうか。
誰かを叩くことに必死になっている様子も想像できます。
冒頭でこの曲は人と人以外のSNSの衝突の歌と考察していましたが、SNSも車もどちらも人がいて動くもの。
自分が手放せば衝突に巻き込まれることはないという意味なのかもしれません。
しかし、一度利用すると便利なものを手放すのは難しいと思います。
便利なものだからこそ手放せないなかで自分を見失わないように、誰かが祈ってくれているようですね。
ここでもまだ何者かがわかりません。
歌詞に出てくるDeuceの意味とは?
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俺は人間なんかに成らずに済んだのにな
さあ往生しよう
この終わった世界で Deuceが尽きるまで
骨身惜しまず交わっていよう
≪トラフィック・ジャム 歌詞より抜粋≫
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Deuceとは日本語では色んな意味がありますが、悪魔やきつい叱責という意味があります。
ここまでの炎上の流れをみると「きつい叱責」という言葉がしっくり来そうな気もします。
しかし「人間なんかに成らずに済んだ」という歌詞もあるので、悪魔の意味にも当てはまりそうな印象です。
また「往生しよう」という生まれ変わりを思わせる歌詞もあります。
きっとここまでのSNSを操っている悪魔であり車である自分と決別する意思を持ったのではないでしょうか。
見失っていたもう1人の自分を取り戻したように思えます。
ここまで寄り添っていると思っていた人物は、全くの別人ではない敵でも味方でもない全くの別人ではなく自分自身だったのだと解釈します。
煮ル果実が歌うSNSでの炎上はまさに「トラフィック・ジャム」
煮ル果実独自の表現で昨今の炎上を表現した1曲になっていました。SNSを見ているといろんな感情を持ってしまうことは少なくないと思います。
しかし、思ったことをすべて投稿して自分の思考を世界中に発信する必要もないと個人的には考えます。
SNSを操作する私を見失わず、悪魔にならないように楽しく利用したいと再確認させられました。