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風「22才の別れ」歌詞の意味を考察!永すぎた春の意味とは?

1975年2月5日にリリースされた風のデビューシングル『22才の別れ』、ジャンルはフォークソングとして分類されています。「風」とはかぐや姫の伊勢正三と、猫の大久保一久のフォークデュオです。この、悲しくもあたたかい別れの歌詞の意味を紐解きます。

愛するふたりが別れた理由

▲風-22才の別れ【YouTube Topic】

1975年の恋愛ソングは、恋愛を成就させるために全てを投げ売ったり言い出せない想いを抱えたりする楽曲が多かった中で、この『22才の別れ』はきちんと成就した後に、別れることになった気持ちを綴っています。

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あなたに さようならって
言えるのは 今日だけ
≪22才の別れ 歌詞より抜粋≫
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冒頭の歌詞からまさに今日別れてしまい、別れたばかりで感情の整理が着いていない状態なのではないかと思います。

「さようなら」と別れを切り出したのは、自分か相手か、一体どちらなのでしょうか?

この歌詞からすると、まだ言葉を交わしたい・関わりを持ちたいという未練の気持ちが私視点では見え隠れしています。

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私には 鏡に映った
あなたの姿を
見つけられずに
≪22才の別れ 歌詞より抜粋≫
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ここで突然「」というワードが出てきています。

鏡とは自分自身をそっくりそのまま映し出すもので、人によって解釈の異なる自分像というものは映されません。

歌詞には「鏡に映ったあなた」とありますが、鏡に映っているありのままの恋人を見ることが出来ず、枠組みに当てはめた恋人としか認識してしていなかったように思えます。

そのため、恋人をきちんと理解出来ておらず、自分が知らなかった部分を鏡の中のあなたとして表現しているのだと捉えました。

自分と相手の間にある気持ちのすれ違いによって起こってしまった別れだったのではないでしょうか。

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私の目の前にあった
幸せに
すがりついてしまった
≪22才の別れ 歌詞より抜粋≫
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「目の前の幸せにすがりついてしまった」というのは、先述した恋人を理解出来ていなかったという考察に繋がります。

自分のイメージする恋人像が先行してしまい、目の前の実際に存在する恋人に縋りつく、つまりはイメージでの恋人と目の前の恋人の乖離を、認められていなかったようにも捉えられます。

一緒に過ごし祝っていた誕生日


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私の誕生日に
22本のローソクをたて
ひとつ ひとつが
みんな君の
人生だねって言って
≪22才の別れ 歌詞より抜粋≫
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22本のローソクということは、22才の誕生日ですね。

この歌詞から、自分の22才の誕生日を共に祝った経験をしたという事実があることが分かります。

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17本目からは
いっしょに火を
つけたのが
昨日のことのように
≪22才の別れ 歌詞より抜粋≫
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17才とは22才の5年前で、そこからは毎年のように誕生日を共にお祝いをしてきたことが伺えます。

17才のころを鮮明に思い出せるほど、大切な思い出だったのでしょう。

しかし、5年という交際ともなれば、結婚を意識する期間にもなっているはずです。

その膨大な期間の中ですれ違いはきっと何度も経験して、その度に立て直してきたのだと思います。

そのため、先ほど考察した単純な気持ちのすれ違いによる別れではない可能性が出てきました。

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今はただ5年の月日が
永すぎた春と
いえるだけです
≪22才の別れ 歌詞より抜粋≫
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恋人に5年という長い時間を費やしてきたといった歌詞で、一度も別れることなく愛を育んでいたのでしょうか。

この年月を「永すぎた春」と表現しており、ふたりの関係は春のようなあたたかさがずっと続いていたのだと思います。

「春」といえば「あたたかさ」や「生き生きとした」などが連想されます。

別れた後にも恋人に対しては、そうした春の良い部分に似た想いを馳せていたように感じます。

やはり、恋人への未練が端々に伺えて円満な別れとはいかなかったのかもしれません。

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あなたの
知らないところへ
嫁いで行く私にとって
≪22才の別れ 歌詞より抜粋≫
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ここで衝撃の事実が判明します。

「嫁いでゆく私」から私の結婚が決まっていることが分かりました。

冒頭の歌詞にあった、さようならは今日しか言えないという内容から、別れた日にも関わらず既に決まってしまっている結婚なのでしょう。

決まった結婚となれば、お見合いでの結婚となります。

現代にはほとんど無い結婚の形に時代を感じますね。

別れる以外選べなかった幸せなふたり

私の急な見合い結婚によって別れることになってしまったふたり。

結婚が決まっても尚相手を想う私には、未だに未練があるのでしょう。

『22才の別れ』という曲名から、現代からしたら早いうちに別れたと思っていましたが、17才から5年間も長く結ばれていた幸せなふたりだったようです。

しかしそのふたりは、見合い結婚により辛く虚しくも別れる選択をとる以外なかったのでしょう。

悲哀の別れを描いた一曲となっていました。

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