「モンスターストライク」コラボソングの新曲「flowers」がサプライズリリース
ゆず『flowers』は、2024年12月27日にリリースされた新曲です。デジタルリリースされたこの楽曲、実は完全なるサプライズでした。
年末に突然の新曲リリース。ファンにとって嬉しいサプライズになったことでしょう。
スマホゲームの『モンスターストライク』コラボソングでもあり、『YUZU ARENA TOUR 2024-2025 図鑑 Supported by NISSAN SAKURA』ツアー中に作成という、非常にメンバーの熱量を感じさせる楽曲でもあります。
MVは『モンスターストライク』の世界観と見事に融合した、RPGのような雰囲気。
ゆずの二人が奏でる美しいハーモニーは健在ながら、疾走感溢れるメロディで、ゆずの楽曲の中でも異彩を放つ楽曲です。
タイトルからは想像できないようなスピード感と爽快が癖になりそうな『flowers』の歌詞に注目し、そこに込められた意味を読み解いていきましょう。
蓮の花が意味するもの

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君は散々乗り越えた そばで大概見てきた
さぁそろそろ 僕らの番じゃない?
気もそぞろ 高まってんじゃない
≪flowers 歌詞より抜粋≫
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歌い出しは、ゆずらしい前向きな歌詞です。
頑張る姿を近くで見てきたからこそ、”そろそろなんじゃない?”と背中を押す。
新たな一歩を踏み出す時、誰しも不安に駆られるものです。
“君なら大丈夫”と、背中をそっと押してもらえたら、安心して踏み出すことができそうですね。
優しく寄り添うような歌詞でありながら、メロディはアップテンポ。
冒頭から疾走感溢れる、エネルギッシュな雰囲気です。
「気もそぞろ 高まってんじゃない」という歌詞に漂う高揚感が、抑えきれない胸の高まりを感じさせますね。
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On my way
飛び立つ宇宙に 放たれ彷徨う
手招いてくるブラックホールを かわせ 光 求め
≪flowers 歌詞より抜粋≫
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希望があれば絶望もあります。
手招いている不穏なブラックホールに飲み込まれないよう、光を求めてまっすぐに進む。
不安という心の隙間を見せるまいとする強い意志を感じる歌詞です。
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咲け try try try 未来に期待して(見て)みない(みたい)
ゆけ try try try 闇を照らすっきゃない(行かない?)
So can I go again?
泥にまみれ まるで蓮の花のようさ
誇らしく それぞれの明日へ開く さぁ flowers
≪flowers 歌詞より抜粋≫
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サビでは、ゆずらしい掛け合いが見られます。
まだ見ぬ未来に不安を感じながらも、それ以上の希望に胸躍らせるワクワク感。
ここへ来て初めて、タイトルにもなっている「flowers」が登場します。
歌われているのは蓮の花。
「flowers」と聞いて蓮の花を思い浮かべる人は少ないのではないでしょうか。
泥に埋もれ、そこから美しい花を咲かせる蓮を『flowers』という楽曲に持ってくるセンスが素晴らしいですね。
最初から美しく、人目を引く花ではなく、泥まみれになった先で大輪の花をつける蓮の花。
これは、人生観に似ています。
誰しも人生、順風満帆とはいかないもの。
何度も転び、傷つき、挫折しながらも前に進んできた人たちにそっと手を差し伸べるような、その努力を称えるような歌詞があたたかく、秀逸です。
悲しみの底から這い上がった先に見える光

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触れたい 香りたい その花びらを
消えない 忘れない あの花束を
段々 枯れ落ちる葉は 土へと還る
巡り巡って 繋がってく連鎖が 1. 2. 3. 4
≪flowers 歌詞より抜粋≫
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花は枯れ落ちても、土に還り、また新たな花を咲かせます。
一度見た夢は忘れがたいもの。
「触れたい」と切実に願い、「消えない 忘れない あの花束を」と胸に刻む花は、希望であり、夢なのでしょう。
心の中に強く抱き、願い続けることは、失敗や挫折を繰り返しても折れることなく、胸のなかに居続けるのです。
泥の中で成長し、美しい大輪の花を咲かせる蓮のように、人もまた、たくさんの涙を流し、辛酸を嘗めた先でこそ味わえる喜びがあるのではないでしょうか。
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On my way
降り立つ地球で 試され向き合う
辿り着けるガッツポーズを 迷い怒り 超えて
≪flowers 歌詞より抜粋≫
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最後に笑えるのは、努力の証。
ガッツポーズを決めるその瞬間までに、一体どれほどの傷を負い、悔しい思いをしてきたのか。
それは、その人にしか分かりません。
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泣け cry cry cry 深い海の底 tonight
明けない 無い無い 夜を越え蘇る flowers
≪flowers 歌詞より抜粋≫
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どれほど辛い道のりであっても、大きな成功や夢を叶えるためには、その苦しみは避けて通れないものです。
苦労の先にあるからこそ意味があり、価値を見いだせるのかもしれません。
海の底のような深い悲しみの淵から這い上がり、その先で手にする光。
順風満帆な人生では決して手に入れることのできないその光は、どんな逆境にも立ち向かえる、唯一無二の武器になるでしょう。
理想の自分を引き寄せる「flowers」の力強い歌詞の力

人知れぬ努力の先にある成功と言うと、言わずと知れたゆずの名曲『栄光の架橋』が浮かびますが、『flowers』で歌われていることもこれに通ずるものがありますね。
しかし、壮大な応援歌のような『栄光の架橋』よりもテンポ感がよく、何よりいい意味でゆずらしさを裏切るような疾走感と力強さがこの曲の魅力です。
そっと背中を押してくれるというより、手を取って引っ張ってくれるような、力強く押し出してくれるようなパワフルな楽曲。
‘“さぁ、やるぞ!”という気持ちにさせてくれる、痛快な応援ソングといえるでしょう。
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咲け try try try 未来に期待して(見て)みない(みたい)
ゆけ try try try 闇を照らすっきゃない(行かない?)
さぁ I can go again
泥にまみれ まるで蓮の花のようさ
誇らしく それぞれの明日へ開く さぁ flowers
≪flowers 歌詞より抜粋≫
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「咲け」「ゆけ」「誇らしく」。
背中を押すどころか、追い立てるように夢への後押しをしてくれる『flower』。
力強さの源は、サビのこうした歌詞でしょう。
命令形で背中を叩き、お尻を叩くように未来へ送り出しています。
目指した未来は誇らしいものであり、”胸を張ってなりたい自分になればいい”と言われているような気持ちになりますね。
優しく寄り添う「ゆず」ではなく、自らの手で道を切り開いていく強気な「ゆず」。
彼らの新たな魅力が開花した楽曲ともいえます。
MVでは『モンスターストライク』とコラボした、どこかファンタジックな映像も見どころ。
力強く爽快な歌声と、RPGのような世界観を堪能できる、特別な映像作品に仕上がっているので、こちらもぜひチェックしてみてください。