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「ロミジュリ」はラップを織り交ぜ現代の恋愛観を表現した楽曲
Number_iの『ロミジュリ』は、2025年リリースの2ndシングルに収録されている楽曲です。1月に配信リリース、5月にCDシングルとしてパッケージリリースされました。
『ロミジュリ』は、劇作家シェイクスピアが描いた悲恋「ロミオとジュリエット」をモチーフに描かれた楽曲です。
ラップを織り交ぜたビート感のあるサウンドに、現代的解釈で「ロミオとジュリエット」の世界を落とし込んでいます。
男性人気も高まっているNumber_iのダンスにも注目。
『ロミジュリ』の歌詞の意味を深く考察していきます。
恋の始まりのドキドキ感を現代風にアレンジ

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手を伸ばしてくれたRomeo
くらいの価値ベリー億
今はとうにOblivion
君となら逃げるよ
おままごとみたいなStory
愛し愛されたり
裏切ったり
≪ロミジュリ 歌詞より抜粋≫
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ラップで表現される歌詞の部分は、恋の始まりのドキドキ感や不安定さが表現されていると思います。
映画やミュージカルで、ロミオがバルコニーにいるジュリエットへ手を差し伸べるシーンを思い浮かべてしまいます。
「ベリー億」は、とても多い、のさらに最大級でしょう。
君と出逢ったことは、それほどの価値があるという言葉を、現代の若者の解釈で表現しています。
Oblivionは忘却という意味。
過去の恋愛を今はもう忘れた、乗り越えたという感情の表れでしょう。
「君となら逃げるよ」で、運命の人と出会った予感を感じさせます。
けれど「おままごとみたいなStory」と、客観的に自分を見ている様子も感じさせます。
自分自身で、若さゆえ暴走してしまったり、人生や恋愛においての脆さや儚さもわかっているつもりなのでしょう。
愛し愛されたことも、傷つけあったこともあり、恋愛の不確かさは感じている。
それでも、今のこの愛を信じたい、そんな気持ちが表れているのではないでしょうか。
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俺のこと好きなのかも
かもしれないかもしれない
やっぱ好きかもとかとか
一緒に歩いて歩道をBack Stepしたいな
≪ロミジュリ 歌詞より抜粋≫
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「俺のこと好きかもしれない」や「やっぱ好きかも」など、恋に揺れに揺れまくる姿は、誰もが共感する部分ではないでしょうか。
お互い好きかどうかまだわからない時の、相手の一挙手一投足に敏感に揺れ動く気持ち、きっと誰もが経験あるでしょう。
古典から続く人の変わらない気持ちです。
2人の壁をラップで表現!歌詞の「58」に注目!

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あなたがたの名も知らない
楽しめないんじゃああもう知らない
宇宙空間突破
朝から口論勃発
夜には握ってる58
≪ロミジュリ 歌詞より抜粋≫
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「ロミオとジュリエット」の様に、何かが壁となっている様子が感じ取れます。
「ロミオとジュリエット」は、お互いの家が敵同士という関係。
そのため、2人の恋愛は許されず死をもって結ばれることとなりました。
『ロミジュリ』で描かれる壁は、周りの人間関係や、社会のルールやしがらみ、若さゆえの立ち位置などでしょうか。
2人の愛を守るために戦っている姿が浮かびます。
この歌詞の部分はラップで表現されているのが特徴です。
そして、ここに登場する「夜には握ってる58」という歌詞。
「58」とは、いったい何の事だと思いますか?
おそらく、SHURE社のボーカルマイクロホンSM58を指しているのでは、と考察しました。
ラップにはマイクパフォーマンスがつきもの。
口論するシーンの歌詞がラップ、そしてラップに不可欠なアイテム、マイクの登場と、歌詞にセンスの良さを感じる部分です。
揺れ動くアイデンティティ 君と一緒に生きていきたい

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なんとなく決められた道はうぜえから
はみ出ちゃって食い込んだ夢
I'm a Bird?
I'm a Nerd?
You Are Julietってなレリゴ
≪ロミジュリ 歌詞より抜粋≫
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決められた道は嫌だから、はみ出しても自分の道を進んでいくというストレートな歌詞。
恋愛だけにとらわれず、自分だけの生き方で進んでいきたい、という願望が描かれているのではないでしょうか。
そして、「I’m a Bird? I’m a Nerd?」という問いかけ。
Nerdとは、英語のスラングで「少し変わった人」の意味がありますが、現代では「オタク」という意味で多く使われます。
「俺は自由な鳥?それともオタク?」という、自由な道を望みながらも自分のアイデンティティに揺れ動くさまも描かれています。
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一緒に歩いて歩道をBack Stepしたいな
何かに抑え込まれて閉じる窓
まじどうしよう
荒れたオフロードなら人目も気にせず
Journey Journey w/My Your Love
≪ロミジュリ 歌詞より抜粋≫
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バックステップとは、後ろにステップを踏むダンスで、ストリートダンスでよく使われます。
君と歩幅を合わせて歩きたい、前に進んだり後ろに戻ったり、一緒に歩いていきたい、という気持ちが表現されていると感じます。
何かに抑え込まれている焦りや抑圧を感じるけれど、荒れた道なら人目も気にせず旅することができる。きれいに舗装された道でなくてもいい。
荒れた道でも自分なりの生き方で、君の愛と共に旅していきたい=生きていきたい。
そんな願望が描かれていると思います。
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ロミジュリのように
お前の目を掻い潜って
ただ朝になって
どうせFall In Love
透けた笑顔の裏
Jewelry Murder World
等身大を望んだそのモード
いつまでも続くなら
どこまでも行こう
無理ならここで終わらそう
≪ロミジュリ 歌詞より抜粋≫
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「ロミオとジュリエット」のように、人目を掻い潜ってどこまでも行こう、という決意。
恋に落ちるのはもう避けられない、必然なのだから。
「Jewelry Murder World(華やかだけど冷酷な世界)」。
虚飾に彩られた世界で、自分はありのままに生きたい。
愛や夢や希望、そんなものが叶う自分の望む世界がいつまでも続くなら、どこまでも行こう、という覚悟。
そして、それが無理なら「ここで終わらそう」というあきらめともとれる割り切り方。
「ロミオとジュリエット」では、死をもって結ばれる2人。
はたして『ロミジュリ』の歌詞の2人はどういった結末を迎えるでしょうか?
「ロミジュリ」はラップに乗せて自分の生き方を貫くストーリー
Number_iの『ロミジュリ』には「愛する君とならどこまでも共に行きたい」そんな思いが詰まっています。「ロミオとジュリエット」で描かれた恋物語を、現代版にアレンジしたのが『ロミジュリ』。
壁を乗り越えて愛する人と結ばれたい、という気持ちはいつの時代も同じではないでしょうか。
ビート感あるラップに乗せて、自分の愛、自分の生き方を貫こうとする姿が描かれています。