SG「ぺトリコール」がドラマ「雨上がりの僕らについて」主題歌に
『ぺトリコール』は、ドラマ『雨上がりの僕らについて』の主題歌です。原作は、らくたしょうこの漫画。
2025月7月3日に配信リリースされたばかりの新曲です。
人を好きになることは当たり前のことなのに、好きになる対象が人と違うだけで、肩身の狭い思いをすることもある世の中。
また、相手の性別に関わらず、自分の気持ちを打ち明けることは怖いことですし、受け入れて貰えるまで、不安は尽きないものです。
2人の恋がどうなっていくのか?
ドラマの行方も気になりますが、楽曲のタイトルが非常に面白く、センスに惹かれました。
ぺトリコールというのは、雨の降り始めの匂い。
物語の始まりを思わせる『ぺトリコール』から、雨上がりに向かってどのように物語が展開していくのか気になるところです。
では、歌詞に目を向けて行きましょう。
雨上がりの街に願う2人の恋の行方

----------------
ふざけたような雨に降られ
逃げてく街並みの中
欠けたグラスのような心
拭ってくれたんだ
≪ペトリコール 歌詞より抜粋≫
----------------
「欠けたグラスのような心」というのは、傷つきやすい繊細な心でしょうか。
人になかなか言えない気持ち。
周りと少し違う自分。
それを伝えるのはきっと怖いことです。
集団の中で生きていく私たちは、ただでさえ息苦しさを感じやすいもの。
そんな苦しさを拭ってくれた人の存在はきっと忘れがたいもので、時を経てもキラキラと輝いていることでしょう。
----------------
君との距離近過ぎて
気づかなかったけれど
君への想い
もう嘘じゃない
≪ペトリコール 歌詞より抜粋≫
----------------
仲のいい友達やいとこ、幼なじみなど、関係が近いが故に気づけない気持ちはあるでしょう。
けれど、それが確かなものだと、自分の中で確信に変わった時、新たな葛藤が生まれるのかもしれません。
----------------
Love is not a game 迷わないで
心ごと君を抱きしめたいの
Love is not a game こっちを見て
明るい未来の話をしようよ
いつかはこの街で
あなたと並んでさ
同じ路 この先ずっと歩いていこう
≪ペトリコール 歌詞より抜粋≫
----------------
自分の気持ちに気づいてしまったら、もう止めることはできません。
今すぐにはできなくても「いつかは」。
2人で並んで歩けるように、生きていけるように。
そんな瑞々しくもまっすぐな願いが込められたような歌詞です。
雨から曇り、そして青空へ

----------------
ガラス越しに透かしてみたら
あなたは歪んでしまった
心模様とは裏腹に
照り出す太陽のよう
≪ペトリコール 歌詞より抜粋≫
----------------
まっすぐに見つめているつもりでも、自分の中で相手を勝手に歪めてしまっていることはあるでしょう。
相手への期待、理想、なりたい2人の姿。
そういう願望を通して相手を見ていると、知らず知らずの内に、ありもしない幻影を見てしまうかもしれません。
なりたい自分とはかけ離れた自分の姿に、失望してしまうこともあるでしょう。
----------------
この気持ちに
あなたは気付いているのかな
このままではいられないや
雲間へ祈りを投げ込む
≪ペトリコール 歌詞より抜粋≫
----------------
自分の気持ちがはっきりとした今、相手にも届いて欲しい、受け入れて欲しいと願うのは当然のことです。
その切実な思いが届くように、雲間に願いをかける。
そこから太陽が顔を出し、雲が切れて晴れ渡るように。
願いが叶うように。
空模様と心模様の対比が見事です。
「ぺトリコール」が意味するもの

----------------
Love is not a game 恐れないで
心ごと君を抱きしめたいの
Love is not a game こっちを見て
明るい未来の話をしようよ
いつかは雨は止み
虹が辺りを照らす
同じ路 この先ずっと歩いていこう
≪ペトリコール 歌詞より抜粋≫
----------------
簡単には受け入れられない思いでも、2人の未来に大きな障害があったとしても、互いを想うこの気持ちがあれば大丈夫。
そう自分に言い聞かせているようです。
純粋に相手を愛しいと思い、隣を歩きたいと願う。
そんな2人が並んで歩く未来は、まるで雨上がりの青空のようです。
楽曲タイトルにもなっているぺトリコールは、雨の降り始めの匂い。
反対に、雨上がりの匂いはゲオスミンと言います。
『ぺトリコール』は、雨降りの中、雲間に願いを込めて、青空を待つ歌。
いつか訪れる、2人の幸せな未来を夢見る歌のように聞こえます。
厚い雲が切れて、隙間から太陽が照らすように。
2人の心が通じ合い、やがて幸せな未来を引き寄せますように。
そう願わずにはいられません。
この恋がどのように発展していくのか、ドラマからも目が離せませんね。