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セカンドバッカー「犬とバカ猫」歌詞の意味は?TikTokで話題の失恋ソングを考察

若い世代を中心に大きな話題となっているセカンドバッカーの「犬とバカ猫」。キャッチーなメロディと、等身大の恋愛模様を描いた歌詞が共感を呼び、TikTokでの拡散をきっかけに人気を加速させています。ここでは、話題の一曲の歌詞の意味を考察します。

TikTokで話題!男女の絶妙な距離感を歌ったセカンドバッカーの失恋ソング

セカンドバッカーは、ギターとボーカルを担当するこうへいと、ドラムスのまさみからなる2人組バンド。

TikTokを中心に人気を広げ、楽曲「犬とバカ猫」が爆発的に拡散されています。

特に注目を集めたのが「肘打ち界隈」と呼ばれるTikTokでのムーブメント。

スマホを床に置き、画面に向かって肘を落とすというユニークな動作を「犬とバカ猫」に合わせて投稿するスタイルが流行し、ストレスやもやもやを発散する動画として広まっています。

有名アーティストや人気クリエイターも参加したことで、一気にトレンド化。

一方で、「肘打ち」の印象が先行するなか、実際に曲を聴いた人からは「歌詞が良すぎる」「ただのバズ曲じゃない」と高い評価を受けています。

▲セカンドバッカー「犬とバカ猫」Official Music Video

「犬とバカ猫」のMVには、TikTokでフォロワー100万人を超える人気インフルエンサー・ひかるとぎるが出演

セカンドバッカーが後方で演奏しながら歌を届けるなか、2人が歌詞の世界を体現するように、男女の微妙な距離感を表現しています。

セカンドバッカー「犬とバカ猫」歌詞を考察

ここからは、「犬とバカ猫」に込められたメッセージを読み解いていきます。

好きなのにすれ違ってしまう未熟な気持ち

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私やっぱ好きだわ
君がいちいち律儀に
話してくれたこと
分かんなくなっちゃうわ
そんなんもうどうでもいいから
とりあえずは乾杯
完敗、私ガキだったわ
≪犬とバカ猫 歌詞より抜粋≫
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「やっぱ好きだわ」と始まる冒頭は、未練と自己嫌悪が入り混じった心情を、「乾杯」でごまかす内面が透けています。

「好き」という感情を持ちながら、どう扱えばいいかわからなかった、自己の痛烈な認識がここにあります。

そんな自分に対する自己嫌悪の念から、自分は「ガキだった」と表現していることが伺えます。

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時間の流れが違うから
見たいなら痛いからウザいから
愛するということ
認め合うこと許しあうこと
君が伝えたかったことはきっと
もっとダメな自分も知ってほしいということ
≪犬とバカ猫 歌詞より抜粋≫
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ここでは、二人の感じる時間や感情のリズムのズレを言語化しています。

相手が望んでいたのはただ恋愛感情ではなく、自分自身をそのまま受け入れてほしいという純粋な願い

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もっとちゃんと考えてればよかった
いなくなってから気づいたのは
≪犬とバカ猫 歌詞より抜粋≫
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そんな彼の願いに気づけたのは、「君」と別れた今になってから。

短いフレーズながら後悔の重さを凝縮するフレーズです。

何事も、大切なことは失って初めて気づくものです。

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不意に目配せ今はねダメだね
2人になった途端君は本当子犬みたいだね
不意に目配せ今はねダメだね
家族みたいにずっと笑い合っていたね
2人の特別な時間に
騙されて
私だけ愛せなくなっていた
≪犬とバカ猫 歌詞より抜粋≫
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「目配せ」という小さな仕草は、二人の関係に潜む微妙な距離感を表しています。

「今はダメだね」とあるように、気持ちが噛み合わず素直になれない自分

外では大人ぶる「君」が、二人きりのときには子犬のように弱々しく頼る姿に、「私」はギャップを感じ、うまく受け入れられないでいたのです。

さらに恋愛感情との境界をより一層複雑にする「家族みたい」という表現。

様々な感情が交錯した結果、いつの間にか恋愛としての特別な気持ちは消えてしまっていたことが伺えます。

後悔とともに未来を見送る痛み

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愛とか恋とか分からない
ただ、貴方が好きだった
今思えばそうきっと
寂しかったんだな
ずっと話したこともまともに
耳に入らない変わらない
こんな私本当都合よくて
嫌になっちゃうわ
≪犬とバカ猫 歌詞より抜粋≫
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理屈では整理できない“好き”がありつつ、依存や自己嫌悪も混在しているフレーズ。

このような複雑な内面に共感を覚える人は、少なくないはずです。

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もっとちゃんと考えてあげたかった
押し付けたのは私だった
≪犬とバカ猫 歌詞より抜粋≫
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押し付けたのは私だった」と自己責任の自覚が明確になる部分です。

相手の弱さや変化を受け止めることができなかった、逆に自分の理想や価値観を押し付けてしまっていたことを認めています

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不意に目配せ今はねダメだね
2人になった途端君は本当子犬みたいだね
不意に目配せ今はねダメだね
家族みたいにずっと笑い合っていたね
2人の特別な時間に
騙されて
私だけ愛せなくなっていた
≪犬とバカ猫 歌詞より抜粋≫
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サビの反復は記憶の反芻。

幸福だった時間の回想が痛みに変わる瞬間を何度も呼び戻すことで、失ったものの重みが増幅されます。

反芻は同時に自己嫌悪のループでもあり、抜け出せない感情の渦を表現しています。

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君は将来そうきっと
幸せに結婚するんだろうな
私はひとりで泣く
≪犬とバカ猫 歌詞より抜粋≫
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「君」のことが分かった今だからこそ、君の幸せが容易に想像できてしまう虚しさが、胸に迫ります。

後悔の念を抱き続ける孤独な自分との対比が際立ち、自分がその未来に含まれない現実への切なさも、より鮮明に感じられるフレーズです。

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不意に目配せ今はねダメだね
2人になった途端君は本当子犬みたいだね
不意に目配せ今はねダメだね
不意に目配せ今はねダメだね
2人になった途端君は本当子犬みたいだね
不意に目配せ今はねダメだね
家族みたいにずっと笑い合っていたね
≪犬とバカ猫 歌詞より抜粋≫
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主人公の内情へ没入していそうになるほど、何度も何度も繰り返されるサビ。

「家族みたいに笑い合っていた」過去と「騙されていた私」という二項対立が強調されます。

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いつも以上に情に熱い
君が側にいた熱い夏
いつも以上に情に熱い
君が側にいた熱い夏
いつも以上に情に熱い
君が側にいた熱い夏
いつも以上に情に熱い
君を見れなかったあの夏
2人の特別な時間に
騙されて
私だけ愛せなくなっていた
≪犬とバカ猫 歌詞より抜粋≫
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このパートでは、夏という季節を通して「君」と過ごした熱く情感あふれる時間が強調されます。

しかし同時に、素直になれず見逃してしまった自分への後悔も描かれており、特別な思い出の裏で恋愛感情を失ってしまった孤独がにじみ出ています。

繰り返されるフレーズによって、記憶の鮮明さと後悔の感情がより強く印象づけられる構成です。

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恋に焦がれて
貴方を逃したバカな
私だけの話
≪犬とバカ猫 歌詞より抜粋≫
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ラストのフレーズは、すべてを受け止めたうえでの諦めと自嘲

散々後悔したことを「君」との恋を通して得た個人的な教訓として締めています。

正直な告白が聴き手の胸に残る結末です。

「犬とバカ猫」は、好きなのに素直になれず、相手を大切にしきれなかった後悔と自己嫌悪を描いています。

等身大の感情の揺らぎが、共感を呼ぶ理由でしょう。

セカンドバッカー「犬とバカ猫」が描く、愛の不器用さ

セカンドバッカー「犬とバカ猫」は、ただの恋愛ソングではなく、「好きなのにうまくできなかった」という誰もが抱える後悔を真っ直ぐに描き出しています。

TikTokでの肘打ちブームをきっかけに広まった楽曲ですが、耳を澄ませば心に突き刺さるフレーズの数々に気づくはず

SNS発のバンドだからこそ生まれる等身大のリアリティが、この曲を一過性の話題に終わらせず、広く聴かれる理由になっています。

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