Number_i、セカンドフルアルバム「No.Ⅱ」より「ATAMI」のパフォーマンス映像を公開
Number_i、セカンドフルアルバム『No.Ⅱ』から「ATAMI」のライブパフォーマンスMVが公開されています。ジャズとラップを融合させたこの楽曲は、神宮寺勇太がプロデュースを担当しています。パフォーマンス映像の公開直後から話題沸騰。
映像ではメンバーのグルーヴ感が際立ち、「新しいNumber_iが見えた」と絶賛されています。
Number_i「ATAMI」の歌詞を考察
あとには引けなかった 簡単な言葉が言えなかった
宇宙のようにカラフルなスーパーサイヤ
黒焦げたトースト上で溶けたバター
言葉を飲み込んでしまった瞬間の後悔、引き返せない状況がリアルに表現されています。
朝食の描写や「スーパーサイヤ」という比喩は、日常の断片と心の混乱を同時に描きだします。
新しい季節は巡って 新生活のみんなもガンバ
知ったこっちゃないけど
君と見てる景色はなんだか青く染まった
季節の変わり目に感じる新鮮さと、誰かと過ごす時間によって見え方が変わる世界を表現します。
青という色は清涼感だけでなく、どこか寂しさや不安も含み、心情の揺らぎを際立たせるものです。
窓に反射した風は俺を染める
振り返っても誰もいるはずもないのに
ハジけSplashするNEEDOHみたいに頑固な音色
月面を歩いた 平行線の迷路
青すぎて怖くなる水面に
映る顔は誰でもない鯉のぼり
満員電車飛び乗り 日々懲り懲りGoin'
窓の外の風景と自分の感情がリンクする瞬間。風や水面、音色といった感覚的イメージが連続し、どこか夢の中のようなシーンを作り出しています。
「平行線の迷路」は、抜け出せない日常や閉塞感を示しており、それを打ち破るために「満員電車に飛び乗る」動作で強引に前へ進みます。
熱海で弾ける夜と青
明かりを消しちゃって 裸足で飛んじゃってる熱海でする宴 また見たいあの光景
君を助けて 俺も助けてくれ
鮮やかなキタノブルー 飲み込んだキタノブルー
熱海という地名から、温泉地や海辺の夜を連想させることで、現実から解放された特別な時間を象徴しています。
「裸足で飛んじゃってる」は理性より感情が先走る瞬間であり、自由への衝動や危うさが含まれています。
青=キタノブルーは、北野武監督の映画のような刹那的で美しい瞬間を彷彿とさせ、鮮烈な映像美と混乱する感情が交錯する場面を想起させます。
頭で勘繰ったことなんて大体が空ぶった
育った場所からブレない 転がった意思も捨てない
あどけない顔して歌ったNi
当たり前だけど歌詞が追えない
青ざめた数こそがLife
ほとんどのやつがわかっていない
不安や猜疑心で頭がいっぱいになる瞬間も、それを乗り越えて自分の意志を貫く姿勢が描かれます。
「青ざめた数こそがLife」は、挫折や恐怖の経験の積み重ねが人生を形作るという哲学的な一節。
青ベーガム噛んでテストB4
今をけっこうちゃんとOblivion
探るモードだって明日はデート
2ケツはダメかもしれないけど
青ベーガム、テスト用紙といった具体的なモチーフが、学生時代の空気感を呼び起こします。
くだらない悩みと楽しみが同居している日常を軽やかに描き、思わず笑みがこぼれる場面です。
熱海という非日常と、この現実的な描写が交互に出てくることで、楽曲全体にストーリー性が生まれています。
君が見てたのは想定外だけど
まだまだWell Made
お隣さんもYeah 楽しいからやるジョブYeah
曇る空の上に乗っけたブルーは綺麗
予想外の状況を楽しむ余裕と、ポジティブな行動力が表れています。
「曇る空の上に乗っけたブルー」は、どんな状況でも希望や美しさを見つけ出す姿勢を象徴。
熱海の海や空の青さが、楽曲全体のキーカラーとして再び印象付けられます。
Number_i「ATAMI」が描く青のストーリー
「ATAMI」は、Number_iの挑戦的な姿勢を強く感じさせる一曲です。熱海という舞台設定は、都会からの小旅行や夜の宴を想起させ、非日常的な高揚感と少しの切なさを強調します。
ジャズライクなサウンドが、その情景をより立体的に彩ります。