「ペンタトニック」はプロセカ5周年曲
syudou×バルーンの『ペンタトニック』は、2025年10月1日にリリースされたデジタルシングルです。大人気リズムゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ!feat. 初音ミク』(通称:プロセカ)の5周年を飾る楽曲として注目を集めています。
公開されたMVは、2025年10月9日現在、60万回以上再生されています。
syudouはシンガーソングライター、ボカロP、音楽プロデューサーとして活躍しており、Adoの『うっせぇわ』の作詞作曲者として、一躍有名になりました。
毒のある歌詞と、キャッチーで中毒性のあるサウンドが特徴。
バルーンはシンガーソングライター須田景凪(すだけいな)のボカロP活動名義。
バルーンの代表作は『シャルル』で、多くのアーティストがカバーする人気曲。
せつない歌詞と、エモーショナルなサウンドが持ち味です。
それぞれの個性を活かしたsyudou×バルーンの『ペンタトニック』が、プロセカ5周年を盛り上げます。
本記事では『ペンタトニック』の歌詞の意味を深く考察していきます。
「ペンタトニック」の意味

ペンタトニックとは、音楽用語で5つの音で構成される音階(スケール)のことです。
シンプルで親しみやすいメロディーを作ることができます。
タイトルが表すように『ペンタトニック』は「5」をキーワードに創られていると感じます。
まず、ペンタトニックの「5音階」。
そして、プロセカ5周年の「5」。
さらにをプロセカに登場する「Leo/need」「MORE MORE JUMP!」「Vivid BAD SQUAD」「ワンダーランズ×ショウタイム」「25時、ナイトコードで。」の「5組」のユニット。
歌詞にも「12345」の言葉が登場します。
「ペンタトニック」歴代周年曲とつながる歌詞
『ペンタトニック』は、歴代周年曲とつながる歌詞が印象的です。----------------
思い返せばいつだって
始まりは青に染まる歌だけど
僕ら段々と大人ってやつを
知らなくちゃいけないんだぜ
聞いて
≪ペンタトニック 歌詞より抜粋≫
----------------
青で青春時代をイメージさせ、大人への階段を上っていくさまをノスタルジーに表現。
そして、プロセカ1周年曲『群青讃歌』を思い起こさせます。「始まりは青」とプロセカとの出会いの頃へと心を向かわせます。讃
----------------
夢見たいな旅を望んだって
積み上がる責務と領収書
放課後のコンビニみたく
まだ遊んでいたいのにな
≪ペンタトニック 歌詞より抜粋≫
----------------
夢を思い描いていたあの頃。
思い通りにはいかず現実を突きつけられる。
社会に出れば仕事に追われ山のような書類と対峙する。
放課後のコンビニは仲間との楽園。
いつまでも遊んでいられたあの頃がなつかしい。
「走りだせ夢」と夢への希望を歌ったプロセカ2周年曲『Journey』を彷彿とさせます。
----------------
描いてた理想 だけど追われる日常
確かに現実は非情 でも諦められないの
矛盾に満ちた感情が
今混ざり合っていく(混ざり合って)
ほら風が吹いている(熱く)
そして気づいたんだ
≪ペンタトニック 歌詞より抜粋≫
----------------
描いていた理想と現実とのギャップは、誰もが共感する歌詞でしょう。
現実を目の当たりにしながらもあきらめきれない夢への情熱。
その矛盾が心をかき回します。
理想を追いかけながら現実の厳しさを描いた、プロセカ3周年曲『NEO』とつながるようです。
そして混ざり合った熱い感情は、プロセカ4周年曲『熱風』を彷彿とさせます。

----------------
もう僕ら独りではないが1人で立てんだ
心折れてしまうたびに
何度も何度も立ち上がる
そう終わりまで
でも僕ら1人で行こうと独りではないんだ
暗く深い森の中を
何処に向かうか何になるか
それは君が決めなきゃね
≪ペンタトニック 歌詞より抜粋≫
----------------
「1人」と「独り」の違い。
「1人」は人数の数え方ですが「独り」は孤独や自分だけ、という寂しさを感じさせます。
仲間がいるからもう「独り」ではない。
孤独を感じることなく「1人」で立てるのは、支えてくれる信頼できる仲間がいるから。
傷ついても何度でも立ち上がるのだ、と聴く人の心を励まします。
「独り」と「1人」を使い分けながら、どんなに困難な道でも行き先を決めるのは君だ、と選択をゆだね勇気を与えます。
----------------
12345 この音を
12345 繋ぐのは
12345 今は未だ泣いてる君かも
≪ペンタトニック 歌詞より抜粋≫
----------------
繰り返される「12345」は『ペンタトニック』の重要なキーワード。
5音階、プロセカ5周年、5ユニットとさまざまな「5」盛り込んだ歌詞。
「12345」はカウントでもあり「さあ行こう!」と聴く人の心を奮い立たせます。
今は泣いている君もきっと立ち上がることができる。
「12345」この音の続きをつないでいけると希望を描きます。
----------------
あの時に聴いた歌声も旋律も
もう聞こえないね 簡単じゃないの
誰も誰かに成りきれない
まだ僕は僕すらやり切れない
誰かがさ 水を差したって
きっと君は君のままだから
それでも闇が募るよ
寂しいね
≪ペンタトニック 歌詞より抜粋≫
----------------
誰も誰かに成りきることはできない。
自分に成れるのは自分だけ。
それぞれの個性を尊重し、1人1人が大切な存在なのだと強調します。
自分は未完成で自分を持て余している。
けれど、自分探しの道は続いていく。
誰に何を言われても、自分は自分のままでいいのだと繰り返す。
それでも抑えられない心の闇への共感を示し、聴く人に安心感を与えます。

----------------
なあ僕ら痛みを抱えて 心を隠した
この嵐と何処までも
何度も何度も舞い上がれ
そう終わりまで
≪ペンタトニック 歌詞より抜粋≫
----------------
どんなに困難でも、嵐の中舞い上がれという力強い歌詞。
過去の痛みを忘れる必要はない。
全て自分の糧として抱きしめて、前を向いて生きていけばいいのだと伝えたいのではないでしょうか。
----------------
12345 この音を
12345 繋ぐのは
12345 今は未だ泣いてる君かも
12345 その花を
12345 咲かすのは
12345 今前を向いた君だぜ
≪ペンタトニック 歌詞より抜粋≫
----------------
今はまだ泣いている君も、きっと立ち上がることができる。
今、前を向いた君だけがその花を咲かすことができる。
だから、明るい未来のために「立ち上がろうぜ!」という力強いメッセージ。
前を向けば花を咲かすことができるという、ポジティブな歌詞で締めくくります。
『ペンタトニック』は、プロセカの各周年曲とつながりながら、困難を乗り越え前向きに生きていく勇気を与えてくれる楽曲となっています。
「ペンタトニック」は前向きに生きる勇気を与えてくれる楽曲

ペンタトニックの意味は5音階。
「5」をキーワードに描かれる歌詞の世界は、プロセカの各周年曲を思い起こさせながら、困難を乗り越え前向きに生きていく勇気を与えてくれます。
ぜひ、過去の周年曲と共に聴いてみてください。