アイドル物語の始まり

――まずは、アイドルを目指した理由を教えてください! ここでは3名に聞きたいと思いますが、最初はアルマさんお願いします。
アルマ・ユウ:明確にコレだ!という理由はないんですけど、ステージに立っているキラキラしているアイドルを見て、自分もやってみたいなという軽い気持ちがキッカケなんです。
――最初からサークルライチに入りたかったんですか?
アルマ・ユウ:他のグループも経験はしているんですけど、サークルライチを選んだキッカケは、自由な感じというか。
清楚なアイドルではなく、今の時代に合ったような雰囲気を持っているところに惹かれて、入りたいと思いました。
――実際に入ってみていかがですか?
アルマ・ユウ:まだ、セクトは結成して日が浅いですけど、自分が思っているより刺さる人が多かったりするので、こういう系統のグループも今の時代に求められているんだろうなと実感していますね。
――なるほど。では、次にムクロさんお願いします。
ムクロ・ボーン:キッカケは誘われたからという感じで、全然グループに入る気もアイドルになる気もなかったんです。
でも、周りから「入りなよ、やってみなよ」という言葉を受けて、確かになと。
若いうちに今までやってこなかったことをやりたいなと思っていたし、実際にアイドルとして活動してみると、楽しいんです。今までやってこなかったことを経験出来るしや出来ることが増えていくので、楽しいです!
――経験としてやりたかったんですね。元々、ダンスなどはやっていたんですか?
ムクロ・ボーン:アイドルをするまではやっていなかったので、初めての経験です!
――では、最後にサギリさん、お願いします。
サギリ∞ニャン:サークルライチに入ったのは、私もご縁があって入ることになったんですけど、その直前にマーキュロさんの1周年ライブを拝見させていただいて、その時すごく感動したんです。
こんなライブが出来たら素敵だろうな、自分もやりたいと思っていたタイミングでサークルライチの入ることになって。声をかけていただいて、これは運命だなと思ってアイドルになりました。
――マーキュロさんのライブに感動したということは、元々そういった系統の音楽もお好きだった?
サギリ∞ニャン:そうです! 元々カッコいい系が好きなんですよ。
アイドルはセクトが二つ目のグループで、最初のグループはふわふわ系で可愛いグループだったんですけど、そういうイメージよりかは、私はもがきながらも生きるみたいな感じのコンセプトの方が好きだったので、そういうグループに憧れている部分もありました。
今回、セクトで自分の好きなコンセプトでデビュー出来て、すごく嬉しいです!
アイドルになって成長したこと
――いいですね。そんなセクトはどんなグループですか? コンセプトを教えてください。レゼ=イルル:大まかに言うと、オカルトなんですけど、その中で普通じゃないことをテーマにしていて。怪談や超常現象、超能力をモチーフにして衣装や曲を展開しています。
――このコンセプトはみんなで決めたんですか?
レゼ=イルル:そこは、急に(笑)。「このコンセプトで行きます」って。
――なるほど。でも、そのコンセプトは他のアイドルとは一線を画すものですよね。結成してまだ日は浅いセクトですが、どんな時間を過ごしていますか?
サギリ∞ニャン:結成から3ヶ月でまだ駆け出しの期間なんですけど、目まぐるしく活動をしていく中で、メンバーそれぞれが限界を超えて成長していて、お互い高めあったり、支え合ったり、かけがえのない時間になっています。
――いい時間ですね。大きな壁にぶつかったことはないですか?
サギリ∞ニャン:すごく大事なメンバーが活動休止しているんですが、彼女がライブ中の煽りや盛り上げをやってくれていて。
そんな彼女がライブに出れないとなった時、他のメンバーが煽りや歌をカバーして、もちろん歌も上手くなったと思うし、力強くなったと思います。大きな壁と言われたら、そこが乗り越えるべきポイントでしたね。
――みんなで支えあって、ここまで来たんですね。
サギリ∞ニャン:はい!!
――素晴らしい! この質問は全員に聞きたいと思っているんですが、アイドルになった事で感じる成長や楽しいと思った瞬間はありますか?
アルマ・ユウ:自分はあまり人生で人を引っ張ったりするような立場ではなかったんです。
それこそ人に流されて生きるようなタイプだったんですけど、セクトに入る前にサークルライチの白百合と雨というグループで活動をしていて、解散を機にセクトに加入したので、初心者の子を引っ張っていく立場になった。
自分の意思が表に出るようになったし、そういう立場になったことは、人生の中で成長したのかなと思います。
ミルゼン・ウルジュ:セクトが出来てきた頃は歌やダンス、喋ることもこなすことに精一杯になっていたんですけど、今はこなすというよりかはパフォーマンスもそうやし、観てくれていると人と話す時もそうやけど、自分のものという思いが出来たなと思っていて。
それと同時に、事務所の中では一番後輩やけど、もう甘えてられないなという思いも出てきた。
周囲からのプレッシャーを感じる部分もあるけど、自分が納得するまで全てのことをやり遂げたいと思っているんです。
そう思える余裕ができたことが成長した証だと思いますね。
――こなすだけから向上心もプラスされている感覚。
ミルゼン・ウルジュ:元々ダンスをしていたので、表現することは得意だったんですけど、今はウルジュらしさをパフォーマンスの全面に出せているんじゃないなかなと思います。
それは観てくださる人から声など、自分が気付かないところでも感じています。
――なるほど。ナロンさんはいかがですか?
ナロン・ユルノ:私は、アイドルになってから社交的になった気がします。
アイドルになる前は人前に立つことも苦手だし人見知りだったんですけど、アイドルはたくさんの人の前で歌って踊って、特典会でお話するので、人と話すことが好きになったし社交的になれたと思う。
そこが成長したなと思いますね。楽しいと思う瞬間はやっぱりステージで自分のメンカラのペンライトがたくさんあってステージに立っている時!
その光景を見るとスケジュールが大変でも頑張って良かったと思うしモチベーションになります。
――最高の景色ですね。ムクロさんはいかがですか?
ムクロ・ボーン:元々、緊張しちゃうタイプで、人の180倍くらいは緊張しちゃうタイプだったので(笑)。
サークルライチさんの大阪のグループがあったんですけど、そこに所属していた時は、歌って踊って、立ち位置に立つだけで精一杯で、ファンサも出来ないくらい緊張しちゃうタイプだったんですけど、月日が流れるにつれて落ち着いてステージに立って、みんなの顔を見て、自然に笑顔になれるようになりました。昔から知ってくれているファンの方にも「成長したね」と言っていただけるので、実感します。
とはいえ、今でも緊張するんですけど…(笑)。
――エルギさんはいかがですか?
エルギ・カズア:私は、人としては絶対に成長してないんですけど…。
小学生くらいからアイドルがずっと好きで、ちゃんと憧れがあってアイドルになったんですけど、アイドルになった一番の理由は自信をつけたかったんですよ。
それは普通の自信じゃなくて、学生時代いじめられた経験があるんですけど、いじめてきた人間を見返す自信が欲しかった。
――なるほど。アイドルになることによって、その自信を持てましたか?
エルギ・カズア:はい。ファンの方がついてくれたことが一番の自信に繋がっているかもしれません。
自信を持ってステージで人前に立てるようになったのは、ファンの皆さんのおかげだし、そこにはすごく感謝しています。
――素晴らしいですね。イルルさんはいかがですか?
レゼ=イルル:今まで人間関係が得意ではなくて、自分に嫌なことがあると縁を切っちゃったりしてて。
物事も続かないことが多かったんですけど、アイドルって仕事だし、集団行動なので、人との関わり方をあらためて考えさせられて。
今までだったらすぐに切っちゃえばいいやって思っていたけど、今は「自分がこうすればよかったんじゃないか」と考えられるようになったと思います。
――それって、きっとセクトのメンバーが大事な存在ということですよね。
レゼ=イルル:自分のためにもここで解決するべきなんじゃないかって思えるようになった。
大人なったというか、そう思えるのは、大事ということかもしれないです。
――自分を大人にしてくれたアイドル、楽しい瞬間はどんな時ですか?
レゼ=イルル:踊っている時、自分のペンライトを持っているファンの方の姿を見ると、自分はここにいていいんだと認められた気がして、すごく楽しいです!
――自分のペンライトの色は支えられてる証である絆ですからね!最後にサギリさんはどうですか?
サギリ∞ニャン:成長したことは、声が大きくなりました!
ボイトレやライブをたくさんして、ライブをするごとに声が大きくなっていると思います。あと、明るくなりました!
前髪を切ったから明るくなったと言われたりするんですけど、この仕事で関わってくれている人たちのおかげで明るくなれたかなと、自分ではそう思っています。
メンバー、スタッフ、ファンの方、全ての人のおかげで明るくなれました!
初の沖縄ライブは大盛り上がり?!

――セクトは、沖縄初ライブを終えたばかり、どんなライブでした?
エルギ・カズア:初めて沖縄に来たんですけど、2年前からコンカフェを始めてそれなりに自分のファンはいたんですけど、沖縄出身の方は誰一人いなくて!
私を観に来るのかな?!と思ったんですけど、初めましての人も来てくれましたし、東京からわざわざ来てくれた方もいて、ファンの人たちって、優しいし、とてもいいなと思いました。
私がセクトの中で一番ファン思いです!
――(笑)。最高じゃないですか! ウルジュさんはどうでしたか?
ミルゼン・ウルジュ:今まで遠征が名古屋と大阪だけやったんで、沖縄となった時、ファンの人たちの反応は、驚きと「さすがに行けない」という思いがこもっている感じだったんですよ。
だからさすがに沖縄には誰も来おへんと思ってたし、スタッフさんにも「動員がやばいかもね」と言われていて正直不安だったんですけど、曲が始まってステージに上がった時、東京から遠征で来てくれた人がちらほらいたり、わざわざお金と時間をかけてくれてまで私たちに会いに来てくれているんだという嬉しさと、沖縄ということでテンションが上がったのか、いつもより大きな声で熱量も高め!
みんなの表情が明るかったから、楽しいと思いました!
みんな、沖縄だからちゃんと花を付けてました(笑)。
――ハイビスカス的な(笑)。最高のライブですね。
ミルゼン・ウルジュ:あと、メンバーカラーのアロハシャツも着てましたよ。
――完全に沖縄仕様だったんですね。レゼさんはいかがですか?
レゼ=イルル:自分も沖縄に来るのは初めてだったんですけど、「イルルちゃんがキッカケで沖縄に初めて行けるのが嬉しい」と言われたり、東京から遠いのに知っている顔の方がいると安心するなと思いましたね。
そういう意味では、ファンの方達に支えられているなと思いました。
心強いなって。知らない土地に来ても、一緒にいてくれるファンの方がいるというのはすごく嬉しいことだなって!
それぞれの推し曲とは?!
――セクトが今後もっと成長していくために、グループとして、個人として、どんなところを伸ばしていきたいと考えていますか?レゼ=イルル:グループとしては、オカルトという強いコンセプトを持っているので、それを活かして、世界観をもう少し引き出して皆さんを魅了していきたいと思っていて。
個人としては、ダンスが苦手で基礎も全然なので、もう少しメリハリをつけられるように体力づくりや筋肉をつけて、ダンスを頑張りたいなと思います!
ナロン・ユルノ:個人では、表現力というか自分の魅せ方を上手くなりたいです。自分は表情管理も最初の頃は苦手だったので自分に自信を持ってパフォーマンスをしたいし、上手く自分を表現したいです。
グループとしては、パフォーマンスも伸ばしていきたいし、大きな箱に立てるように頑張って行きたいです!
――ありがとうございます! 次に、これまでリリースした楽曲の中で、推し曲とその曲の推しフレーズを教えてください! これは全員に聞きたいと思います!
アルマ・ユウ:私は「ヒトリアソビ」という曲。この曲は自分が生きていることに対してマイナスに捉えた、引きこもりっぽい感じの曲なんですけど、落ち込んでいる時、もちろんキラキラした曲を聴くことで元気になることがあると思うんですけど、そうではなくて、マイナスな自分に共感してくれる曲も背中を押すと思うんです。
歌詞を見て深く考えることもできるし、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と思わせてくれる歌詞が好きです。
ミルゼン・ウルジュ:私は、「星になりたい」の2番以降の歌詞が好きです。この曲も決してポジティブではなく、ネガティブな曲ではあるんですけど、自分がなんとなく気分が下がっている時にセクトの中で聴く曲はこれ。
とはいえ、この曲を聴いても元気になれるわけではないんです。ただ、なんか浸れるというか(笑)。歌詞は明るくないけど、強がっているわけじゃない程度の前向きさ、聴いた後「無」なれるから、「このままでもいいか」って思えるんですよね。
ナロン・ユルノ:私は「リベンジバースデー」。この曲はセクトのメンバー全員集まる前、いちばん初めにもらった曲で思い入れがあるのと〈みててここからの復讐劇に待ったはきかないから〉という歌詞が自分に重なってすごく好きです!
ムクロ・ボーン:私は、最新曲の「オカルティック・ラヴ」。その中の〈”欠点ばっかの方が むしろ愛おしい 完璧にグッバイ“〉という歌詞があるんですけど、このフレーズを見た時、言われたい!と思って(笑)。
恋愛ソングっぽいんですけど、全体的にコンセプトにオカルトっぽい不気味な要素もあったりとか。個人的には恋愛ソングが好きじゃないんですけど、こういう不気味な感じやテンポがすごく好きです。
エルギ・カズア:自分も同じで「オカルティック・ラヴ」がすごく好きで! 好きな歌詞というより、曲調がすごく好きなんです! ボーカロイドがすごく好きなんですけど、この曲は平成のボカロっぽい曲調なんですよ。だから、歌詞の意味が入ってこないくらい曲調が大好きです!
レゼ=イルル:一番好きな曲は「アガメシア」になっちゃうんですけど、推せる曲となると、「ヒトリアソビ」だと思っていて。特に〈死んだら美化されるかな〉という歌詞がすごく自分と重なるんです。
すごく嫌なことがあった時、全部投げ出しちゃったらいいのかなと思った時の自分に重なっていて、「ヒトリアソビ」って歌詞がすごく深いんです。共感する曲を聴くと自分だけじゃないんだなと思えるので、推せる曲だなと思います。
サギリ∞ニャン:私は「アガメシア」。これはセクトの曲では珍しくネガティブではない救いの歌なんです。
教祖がいて、信じて崇め奉る感じの曲なんですけど、冒頭で〈内緒〉って囁きが入るんですけど、そこを私が歌っていて、ライブでそこを歌うのが好きです!
この8人で、大きな箱に立ちたい
――最後に、これからの目標と展望を教えていただければと思います。ミルゼン・ウルジュ:個人的に言ったら、ダンスは得意なんですけど歌も最近褒めてもらうことが多くなってきたし、トークで言えばゴリゴリの関西弁でフランクに話せることをもっと活かしていきたいと思っています。
セクトに欠かせない存在と言ってもらえるようになるのが個人の目標。グループやったら、サークルライチの中で一番後輩にあたるんですけど、セクトがこの事務所にいてくれてよかったとスタッフや観てくれている人に言われるような存在になりたいです!
いつか自分たちが先輩になった時、後輩たちに「セクトのようなグループになってね」と言われたい。何より8人で大きい箱に立つのが一番の目標です!!
――大きな箱、どこを目指しますか?
ミルゼン・ウルジュ:まずは、Zepp! そして、東京ドームかな!
――いいですね! 期待しています!
アルマ・ユウ:あっ! 最後に! 12月8日に渋谷オーブさんで、セクトの半周年ワンマンライブがあります!
ぜひ皆さん、遊びに来てください!!
Text 笹谷淳介
Photo 若狭健太郎(krayG monkey)
 
           
                           
   
                                                 
                                                 
                                                 
                                                 
                                                 
                                                 
                                                 
                                                 
                                                