ドラマ「坂の上の雲」テーマソング
『Stand Alone』は、久石譲作曲による、NHKドラマ『坂の上の雲』のテーマ曲です。
2009年11月18日リリースの『坂の上の雲』のオリジナルサウンドトラックには、『Stand Alone』のオーケストラver.、英国のソプラノ歌手サラ・ブライトマンver.、オペラ歌手森麻季ver.が収録されています。
サラ・ブライトマンVer.は、あ・い・う・え・お、など母音のみを使用した声楽技法Vocalise(ヴォカリーズ)というスタイルでの歌唱です。
言葉に頼らず、声やメロディーの美しさを表現するという特徴があります。
歌詞をしっかり聴きたい場合は、森麻季Ver.をおすすめします。
『坂の上の雲』は、司馬遼太郎の小説を元に、2009年11月から2011年12月まで、3年に渡り3部構成で放送されたNHKドラマです。
明治維新以降の日本が日露戦争で勝利するまで、そして近代化を遂げた明治時代の日本の姿が描かれています。
ドラマのテーマでもある「凛として立つ」。
そんな人々を歌った『Stand Alone』は、日本人の姿を象徴する楽曲としてドラマを彩ります。
復興支援曲・合唱曲として親しまれる「Stand Alone」

ドラマ『坂の上の雲』で描かれるのは、日本軍人たちの壮大な青春群像劇。
主人公を本木雅弘が演じ、苦難を乗り越えていく様は観る人に希望を与えました。
ドラマ内で流れる『Stand Alone』は、明治時代の凛とした日本人を象徴しており、歌詞にも「凛として」と言うフレーズがあります。
そのため、困難に立ち向かう希望の歌や、旅立ちの歌としても人気の高い楽曲です。
2011年の東日本大震災後は、復興を支援する楽曲として、さまざまな場所で親しまれています。
卒業式や合唱曲としても使用され、宝塚歌劇団、自衛隊、合唱団その他、多くの場で歌われている希望の歌です。
「坂の上の雲」とは、理想や目標だと言え、坂を上り辿り着いたその先の青空、そして浮かぶ白い雲を困難の先にある希望として描きます。
希望の歌『Stand Alone』の歌詞の意味を紐解いていきます。
「凛と立ち」生きることの大切さ

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ちいさな光が
歩んだ道を照らす
希望のつぼみが
遠くを見つめていた
迷い悩むほど
人は強さを掴むから 夢をみる
≪Stand Alone 歌詞より抜粋≫
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自分の歩んできた道は、確かに希望の種をまいていたのだ、と思わせてくれ、心の中に宿る希望が未来を見つめます。
困難でもくじけない心は、人を強くさせます。
その強さがあるから、目標に立ち向かっていけるのではないでしょうか。
明治時代の日本の人々が、近代国家へ向けて混沌とした中、希望を胸に生きていた姿と重なります。
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凛として旅立つ
一朶の雲を目指し
≪Stand Alone 歌詞より抜粋≫
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「Stand Alone」は、一人で立つという意味です。
この部分の歌詞にある「凛として旅立つ」が『Stand Alone』のキーワード。
ドラマ『坂の上の雲』ともリンクする部分です。
自分という個を確立し、生きていくということ。
それが凛として旅立つ、すなわち「Stand Alone」です。
「旅立つ」は、一人の人間としての成長や挑戦を象徴し『Stand Alone』が、学校の合唱曲に選ばれることが多い要因だと言えます。
「一朶(いちだ)」とは、花や雲のひとかたまりのこと。
「一朶の雲」は、遠く儚い目標を表現していると捉えることができます。
困難に立ち向かう姿を「坂の上の雲」とリンクさせ、普遍的なテーマとして描き、聴く人に勇気と希望を与えます。
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あなたと歩んだ
あの日の道を探す
ひとりの祈りが
心をつないでゆく
≪Stand Alone 歌詞より抜粋≫
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過去の、人との絆が今の自分を支えていることを描いています。
家族や友人、人の優しさが心を温かくしてくれる。
人が人を想うことで心がつながっていく。
そんな心のつながりが、未来への明るい希望となるのでしょう。

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空に手を広げ
ふりそそぐ光あつめて
友に 届けと放てば
夢叶う
はてなき想いを
明日の風に乗せて
≪Stand Alone 歌詞より抜粋≫
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空に手を広げ光を集める姿に希望を感じます。
その光が友にも届くように、と思いやる気持ち。
優しさの連鎖が明るい未来を創ります。
そして、自己主義に走るのではなく、他者と支え合って行動していくことの大切さも描いているように感じます。
明日へ、明日へと想いをつなぎ立ち向かう人の姿が浮かびますね。
明治時代の人達はその想いを、私たち未来の人々に託していったのかもしれません。
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わたしは信じる
新たな時がめぐる
凛として旅立つ
一朶の雲を目指し
≪Stand Alone 歌詞より抜粋≫
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信じ続ければ新たな時が来る、という希望のメッセージです。
『坂の上の雲』でも、明るい未来を信じ、混沌とした時代を生き抜いていく人々の姿が描かれました。
「新たな時がめぐる」は、現代にも通ずる普遍的な言葉で、聴く人に勇気を与えます。
どんなに困難な状況にあっても、信じていれば明日は訪れる。
信じることで明日が訪れる。
「めぐる」という言葉には必然性があり、必ず来るのだということを感じさせます。
ですから、東日本大震災後には、復興を支援する楽曲として『Stand Alone』が多くの場所で歌われました。
絶望の後には必ず希望が訪れる。
どんなに困難でもあきらめないでほしい。
そんな想いが込められていると感じます。
自己を確立し凛と立つ。
そして、明日を信じて生きていく。
「新たな時」は、さまざまな人生の岐路と言え、「一朶の雲(夢や目標)」を目指し、生きていくことの大切さが描かれています。
『Stand Alone』は明日を信じる希望の歌
久石譲作曲の『Stand Alone』は、明日を信じる希望の歌です。ドラマ『坂の上の雲』のテーマ曲で、登場人物達の姿とリンクする歌詞は、聴く人の心を揺さぶりました。
自己を確立し、一人で立つことを意味する「Stand Alone」。
『坂の上の雲』のテーマであり、歌詞にも登場する「凛として立つ」が、タイトル『Stand Alone』の意味としてふさわしいでしょう。
どんなに困難でも、絶望の中にいても、必ず明日は訪れるのだというメッセージは、希望を失わずに生きることの大切さを、改めて思い出させてくれます。
