独特の世界観で愛されるSEKAI NO OWARI

SEKAI NO OWARIは日本のバンドです。
2007年に結成、男女混合の四人組で活動しています。
特徴的なバンド名はボーカルのFukaseが経験した挫折やトラウマとの戦いを経て感じた絶望が元になっているそうです。
絶望の淵でも音楽とメンバーだけが自分のそばにいてくれたという経験から、「世界の終わりからまた一から始めていく」という意味を込めたのだそう。
そんな優しくも力強いメッセージ性は音楽にも表れており、そこに独特なファンタジックな要素が組み合わさることにより、SEKAI NO OWARI独特の世界観を構築しています。
出会うことのなかった我が子への哀と愛
「幻の命」は、SEKAI NO OWARIのデビューシングルとして公開された楽曲です。本楽曲は美しく幻想的ながら、しかしその内面には深い悲しみを持っています。
歌詞で表現されるのはすべて、断片的なイメージです。
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白い星が降る夜に僕からの賛美歌を
蒼い銀河の彼方にUFOが君を連れて消えていく
白い病院で死んだ幻の命に
≪幻の命 歌詞より抜粋≫
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これらのイメージを繋ぎ合わせると、この楽曲は死産によってこの世を去った赤子を彷彿とさせます。
無機質で温かい白い病院にて、両親と出会うことなくこの世を去ってしまった幼い命。
それは白い星となって、銀河の彼方へ連れ去られてしまったのかもしれません。
もしくは、手術台で見上げた丸いライトが、我が子を連れ去る異星人のUFOに見えたのかもしれません。
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眠れない夜に夢で逢えたらと蒼い月に祈るんだ
幻に夢で逢えたら
それは幻じゃない
≪幻の命 歌詞より抜粋≫
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会うことが出来なかった幻の命に、せめて夢の中で出会いたいと願う祈り。
夢で出会い、抱き締め、話し、愛することが出来るなら、それは幻であって幻ではありません。
その命は確かに、夢の中にその魂の一部を残していて、なかったことにはならない。
この歌詞にはそんな悲哀と愛情が込められているのではないでしょうか。
失われた命と願いの向こうで変わらないもの

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白い病院で「死んだ」僕達の子供は
「もうこの世界にはいない」のに何で何も感じないんだろう
≪幻の命 歌詞より抜粋≫
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白い病院で命を落とした子供は、もうこの世に存在しません。
いないものに触れることはできず、その息遣いも、脈すらも感じることができない。
そんな当然のことがどうしても納得できず、知らない我が子の手触りを探してしまう、そんなやるせなさを感じます。
もしくは、喪失によって生まれた傷が癒えていく過程で苦しみを感じなくなっていく己の心を疑っているのかもしれません。
痛みは時間が癒し、または慣れて、少しずつ鮮烈なものではなくなっていってしまいます。
それは長く続く人生においては素晴らしいことでありながら、しかしもう少し長く悲しみに浸っていたい、という感情が存在するというのも事実なのです。
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April 30, 2005
Our child became the phantom.
We named "the life of phantom", TSUKUSHI.
It was a night with the red moon blazing beautifully.
≪幻の命 歌詞より抜粋≫
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「幻の命」において最も現実的で具体的な歌詞のパートです。
それは、明確な日付と名前。
2005年の4月30日、赤い月が美しく燃え上がる夜、私たちの子供は幻の命となり、それを「つくし」と名付けた。
つくし。
それは生命が芽吹く春を象徴するような名前です。
とある一組の夫婦は、力強く伸びるつくしに叶わなかった願いを託します。
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君のパパとママの歌
≪幻の命 歌詞より抜粋≫
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生まれることができなかった子供も我が子であることに変わりはなく、そんな我が子に出会えなかった夫婦もまた「パパとママ」であることに変わりはないのです。
喪失と向き合いながら傷を癒す「幻の命」
SEKAI NO OWARI「幻の命」は、出会うことのない親子の悲哀と愛情の歌です。ボーカルのFukaseは、失われた命をなかったものとせず、その悲しみを肯定しながら変わらない愛情を澄んだ歌声で歌い上げます。
この曲が気になった方は是非、SEKAI NO OWARIの他の楽曲もチェックしてみてください。
深い絶望の淵から再び立ち上がる強さと独自の世界観が、きっと貴方を虜にするでしょう。
2010年、突如音楽シーンに現れた4人組バンド「SEKAI NO OWARI」。 同年1stアルバム「EARTH」をリリース後、2011年にメジャーデビュー。 圧倒的なポップセンスとキャッチーな存在感、テーマパークの様な世界観溢れるライブ演出で、子供から大人まで幅広いリスナーに浸透し、「セカオワ現象」とも···