映画「ボヘミアン・ラプソディ」のヒットにより、クイーンをよく知らなかった人からもクイーンの魅力が再注目されています。
映画には数々の名曲が使用されているので「あのシーンの曲は何?」と気になることもありますよね。
この記事でわかること
ボヘミアン・ラプソディの名曲一覧
2018年公開の映画「ボヘミアン・ラプソディ」は、クイーンの元ボーカリスト、フレディ・マーキュリーの伝記映画です。
クイーン結成から1985年のライブエイドまでを描き、クイーンの現役メンバーのブライアン・メイとロジャー・テイラーが音楽プロデューサーをつとめました。
作品ではフレディの半生だけでなく、クイーンの名曲誕生のエピソードや臨場感あふれるライブなどが描かれ、音楽ファンにとってたいへん興味深い内容になっています。
映画は世界的な大ヒットとなり、数々の映画賞を受賞しました。
まずは映画「ボヘミアン・ラプソディ」の名曲と、使用されたシーンを紹介します。
Somebody To Love
映画「ボヘミアン・ラプソディ」の冒頭、ライブエイドの朝に自宅から会場に向かうフレディのシーンで流れるのは『Somebody To Love』。
ハーモニーの美しさや重厚感で評判のクイーンらしく、ゴスペル調のコーラスをバックにフレディが「Can anybody find me somebody to love?」と歌い上げます。
これから始まるドラマにワクワクする予感とともに、フレディのキャラが伝わってくるオープニングでした。
Killer Queen
『Killer Queen』は、クイーンが初めてテレビ出演したシーンの曲です。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」では、テレビ局の方針で口パクでの出演を強いられたエピソードも描かれています。
当時はまだ無名の新人バンドでしたが、この曲のヒットの頃からブレイクし始め、テレビ出演を果たしました。
国内で大人気となったクイーンは、その後日本などの海外ツアーにも出る世界的なスターになっていきます。
Crazy Little Thing Called Love
世界的な人気ロックバンドとなったクイーンには、彼らの富や名声を利用しようと危ない人たちも近付いてきます。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」では、後にフレディを苦しめることになるポールの存在がショッキングに描かれました。
『Crazy Little Thing Called Love』はその当時、自宅に多くの人を招いて豪華なパーティーを開くシーンの曲。
華やかな生活で自分を失ってしまったフレディと他のメンバーとの間に温度差が生まれ、フレディは次第にポールに依存するようになっていきます。
Another One Bites the Dust
当時流行していたディスコソングのムードを取り入れたのが『Another One Bites the Dust』。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」では、この曲の製作風景が登場します。
バンドの方向性で言い争うフレディとロジャーの横で、ジョンが弾き始めたベースのリフにメンバーは気を取り直し、レコーディングを始めることに。
クイーンはフレディだけが活躍するバンドではなく、メンバー全員の音楽性が結集したバンドだと納得のシーンです。
I Want to Break Free
『I Want to Break Free』は、メンバーが全員女装してミュージックビデオを撮影するシーンの曲です。
実はこのビデオ、イギリスではヒットしましたが、アメリカではMTVなど多くのテレビ局で放送禁止になる問題作となってしまいます。
この頃からフレディは、セクシュアリティについてマスコミからの攻撃を受けて、感情的になるあまりメンバーから孤立することも増えてきました。
Radio Ga Ga
映画「ボヘミアン・ラプソディ」で最も話題となったライブエイドのシーンで『Bohemian Rhapsody』に続き、盛り上がったのが『Radio Ga Ga』。
レディー・ガガの名前のきっかけとなった曲としても有名です。
クイーンのライブには欠かせない人気のナンバーで、サビの「Radio Ga Ga」では観客も一体となって曲に参加します。
カラオケで誰かがこの曲を歌ったら、ぜひ「手を上げて二回拍手」で一緒に盛り上げましょう。
Don’t Stop Me Now
『Don’t Stop Me Now』は映画「ボヘミアン・ラプソディ」のエンドロール1曲目の曲。
日本でもCMソングなどによく使われるので、なじみの深い曲です。
ライブエイドのシーンで興奮冷めやらぬ私たちの耳に、伸びやかなフレディの声が響き、思わず涙した人も多いのではないでしょうか。
エンドロールではフレディの死やその後など、映画で語られた時代の後日談が流れます。
実際のクイーンのライブ映像も登場し、映画に登場したクイーンの再現性の高さに驚くとともに、もっとクイーンのことを知りたくなるエンディングでした。
We Will Rock You
今でもスポーツイベントなどでは欠かせないロックアンセムが『We Will Rock You』。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」では、ブライアンのアイデアで観客も一体となれる名曲が誕生したエピソードが描かれました。
足踏み2回と拍手1回、そして「We Will We Will Rock You」のコーラスで、会場の心が1つになって熱く盛り上がります。
マジソンスクエアガーデンのライブシーンでは、アカペラのスタートから徐々に興奮が広がって行く迫力あるライブシーンが再現され、話題を集めました。
We are the champions
『We are the champions』は『We Will Rock You』との両面シングルとして発売され、アメリカでは当時最も売れたクイーンの曲です。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」ではライブエイドの最後の曲として、感動的なライブのフィナーレが再現されました。
今でもスポーツのイベントなどでよく使用され、会場が1つとなる熱いアンセムです。
発売当初は「自分たちがチャンピオンなんてうぬぼれだ」と非難を受けましたが、ブライアンは「世界中のひとりひとりがチャンピオンなのです。」と説明しました。
ボヘミアン・ラプソディの挿入曲
映画「ボヘミアン・ラプソディ」には、クイーン以外の曲も何曲か挿入歌として使用されています。
舞台となった当時の雰囲気が伝わってくる、クイーン以外の挿入歌を紹介しましょう。
Sunshine Of Your Love / Cream
Creamの『Sunshine Of Your Love』はCream初の全米ヒットとなった、エリッククラプトンのギターソロが有名な名曲です。
メアリーの勤めていたおしゃれなブティックBIBAを、フレディ訪ねるシーンで使用されました。
フレディのエキゾチックな魅力に気付いたメアリーは、ファッションやメイクのアドバイスをして、フレディも自分の個性に目覚めていきます。
生涯に渡って良き理解者となったメアリーとフレディの、長い友情が始まるシーンです。
Doing All Right / Smile
『Doing All Right』はクイーンの前身となったバンドSmileの曲。
ボーカルが他のバンドに移籍してしまうことになり、困っていたブライアンとロジャーの前に、ライブを聴きに行っていたフレディが声をかけます。
「その歯では歌えないだろう」と言う2人に挑戦するように、フレディはこの曲を圧倒的な歌唱力で聴かせ、バンドに参加するチャンスをつかみました。
フレディがこだわっていた「歯が出ているからこそ声域が広い」という信念に、思わず納得のシーンでした。
Super Freak / Rick James
Rick Jamesの『Super Freak』は1981年のヒット曲で、フレディの家で開かれた華やかなパーティーのシーンで使用されました。
調子にのったフレディに嫌気がさしたブライアンとロジャーが去った後、寂しさを埋めるためにわざと陽気にはしゃいで見せるフレディ。
1990年にヒットしたM.C.ハマーの『U Can’t Touch This』は、この『Super Freak』をサンプリングした曲です。
Mr. Bad Guy / Freddie Mercury
『Mr. Bad Guy』はフレディのソロアルバム「Mr. Bad Guy」に収録されている曲です。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」では、ミュンヘンでフレディがソロアルバムの製作をしているシーンや、自宅でのパーティーシーンで使用されました。
このアルバムは完成まで2年を費やし、クイーンではできなかったフレディのいろいろなアイデアをつぎ込んだ力作です。
ボヘミアン・ラプソディのバラード曲
クイーンはロックの枠にこだわることなく、あらゆるジャンルの名曲を生み出してきたオリジナリティあふれるバンド。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」は、インスピレーションが降りる瞬間やアルバムの収録風景、リアルな演奏シーンを楽しむことができるのも魅力の1つです。
最後に映画「ボヘミアン・ラプソディ」に使用された、心に響くバラードを紹介しましょう。
Bohemian Rhapsody
映画のタイトルにもなった『Bohemian Rhapsody』は、ロックにオペラやバラードなどを取り入れたロック史に残る名曲。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」ではブライアンのギターソロ収録シーンや、ロジャーのコーラス収録シーンなどをユニークに再現しました。
当時の曲は3分程度が常識でしたが、『Bohemian Rhapsody』は6分という異例の長さ。
劇中では、会社もラジオ局も困惑したエピソードが描かれています。
ライブエイドのシーンでは1曲目に演奏されました。
Love of My Life
『Love of My Life』はフレディがメアリーに捧げた美しいバラード。
ライブでは途中でフレディが歌うのを止めて、ファンが続きを歌うという感動的なパフォーマンスも人気でした。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」では、この曲の作曲シーンと、フレディがメアリーにカミングアウトするシーンで使用されました。
2人は本当に愛し合っていましたが、フレディのセクシュアリティが原因ですれ違い、距離を置くことになってしまった悲しいシーンです。
Who Wants To Live Forever
当時は不治の病とされていたエイズであることを、フレディが医師から宣告されたシーンで使用されたのが『Who Wants To Live Forever』。
この曲はブライアンの作品で、もともとはフレディの死とは関係ないのですが、暗いムードと「Who Wants To Live Forever」の歌詞がとてもマッチしていました。
荘厳なオーケストラの演奏とフレディの歌声が、迫りくる死を予感させる美しく悲しい曲です。
The Show Must Go On
映画「ボヘミアン・ラプソディ」エンドロールの2曲目は、フレディが亡くなる直前に作られた『The Show Must Go On』です。
当時フレディのエイズはかなり進行しており、この曲はキーが高過ぎて歌うのは無理かと心配されていました。
しかしフレディはこの歌詞のとおり、命ある限りパフォーマーとしてショーを続け、この名曲を完成させたのです。
この曲が収録されているアルバム「イニュエンドウ」は、クイーンのアルバムでフレディが参加した最後のアルバムになりました。
ボヘミアン・ラプソディの曲は盛り上がる名曲ばかり!映画を観ながらクイーンが奏でる劇中歌に注目しよう
映画「ボヘミアン・ラプソディ」はクイーンの元ボーカリスト、フレディ・マーキュリーのバンド結成からライブエイドまでを描いた伝記映画。
クイーンの名曲が生まれた瞬間やアルバムの収録風景、ライブ映像など、クイーンの音楽の魅力がぎっしり詰まった作品です。
シーンごとに使用された印象的な曲の数々やバラード曲、クイーン以外の挿入歌など、劇中歌を聴くと映画の感動が蘇ります。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観ながら、クイーンが奏でる名曲に注目して盛り上がりましょう。
この記事のまとめ!
- 映画「ボヘミアン・ラプソディ」はフレディ・マーキュリーの半生と、クイーンのバンド結成からライブエイドまでの軌跡がわかる
- クイーンの名曲だけではなく、当時の雰囲気が伝わる挿入歌など魅力的な劇中歌がいっぱい
- 映画「ボヘミアン・ラプソディ」の劇中歌に注目して、クイーンの名曲をもっと楽しもう。