コロナ禍で自粛ムードになったこともあり、以前よりも注目を浴びているDTM。
DTMで必要なものといえばオーディオインターフェースですが、どれを買えばいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
この記事のもくじ
オーディオインターフェイスとは
オーディオインターフェースとは、楽器やマイクの音をパソコンに取り込むときや、パソコンから音を流す際に使う機材のことです。
オーディオインターフェースを使うことでいい音で録音することが可能になるので、クオリティの高い曲作りができるようになります。
昔はプロの現場でしか使わないというイメージがありましたが、現在では自宅でも簡単に曲作りができるようになったため、DTMをするほとんどの人が保有しており、DTMerにとって必須といえるアイテムです。
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ミキサーとの違い
オーディオインターフェースとミキサーは、音の入出力のために使うという面では同じですが、違いは一体何でしょうか。
一番の違いはオーディオインターフェースは音の出力をデジタルで行うのに対して、ミキサーはアナログで音の出力を行うことです。
そのため、録音時にパソコンなどの電子機器と接続する場合はオーディオインターフェースが適しており、バンド練習などで使うときはミキサーを使うのがいいでしょう。
また、最近ではミキサーとオーディオインターフェースが一体化した商品も多く出ているので、配信ライブなどを行う人はそのような商品を選ぶといいでしょう。
オーディオインターフェイスの選び方
オーディオインターフェースといっても商品はたくさんあり、価格もピンキリです。
そのため、初心者の人はどの商品を買えばよいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
自分の作りたい音楽や用途によって必要な機能や性能が変わってくるので、自分の使い方にあった商品を選ぶことが重要です。
ここでは、オーディオインターフェースの選び方を紹介します。
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PCとの接続方法で選ぶ
オーディオインターフェイス選びで重要になるのが、PCとの接続方法です。
オーディオインターフェイスは基本的に「USB Type-A」「USB Type-C」「Thunderbolt」のいずれかを使って接続します。
DAWが快適に動くスペックのパソコンなら基本的に2種、もしくは3種全ての接続に対応していますが、全体的に見るとThunderboltに非対応のPCも多いです。
また、MacBookやiMacのようにType-A端子を搭載していないPCもあるので、高性能なPCを持っている人も、購入前に一度接続方法を確認しておきましょう。
入力接続端子で選ぶ
入力端子にはマイク向けのキャノン端子、楽器用のフォン端子、両方の入力に対応したコンボジャックの3種類があります。
多くのモデルはコンボジャックが中心の構成ですが、モデルによってはフォン端子が多めのものや、キャノン端子とフォン端子が1つずつの商品もありますよ。
ギターやベースだけを録音したいなら気にする必要はありませんが、複数のマイク・楽器を使って録音したいなら、端子の種類や数も確認しましょう。
あわせて、ギターやベースの録音に必須の「HI-Z」モード、コンデンサーマイクの駆動に必要な48Vファンタム電源を搭載しているかを確認するとより安心です。
用途で選ぶ
用途に合った端子数、機能を備えているかもオーディオインターフェイス選びの重要なポイントです。
ゲーム配信やラジオ配信がメインであれば、BGMを流すときに便利な「ループバック機能」を搭載したモデルや、音量調節やミュートが簡単なモデル。
弾き語り配信をするのであれば「DSPエフェクト」という、内蔵エフェクトに近い機能を搭載したモデルが使いやすいでしょう。
スタジオライブを配信したい、ドラムの録音をしたいなら入力端子が多いモデルや、デジタル端子と音響機器を使って入力chを拡張できるモデルがおすすめです。
ほかにも自分が録りたい楽器にマッチした機能があるか、サイズと重量はどれくらいかなどを確認すると、より用途にマッチした1台が見つかりますよ。
音質で選ぶ
モニタリングの精度を重視したい、良い音で録音したいなら音質にも注目しましょう。
スピーカーやヘッドホンを使って聴いてみないと分からない部分も多いですが、基本的にパーツや回路などの価格や質が高いほど高音質な傾向があります。
そのため、プロクオリティのサウンドを求めるなら、有名ブランドが手掛けるミドルクラス~ハイエンドモデルを選ぶと良いでしょう。
快適に使えるレベルの音質で十分なら、Hzで表記される「サンプリングレート」とbitで表記される「量子化ビット数」を中心にチェックするのがおすすめ。
これらの数値が、音楽業界の標準音質の「24bit/96kHz」以上であれば十分な音質を持っているので、モニタリングや録音も快適に進められるでしょう。
値段で選ぶ
オーディオインターフェースは1万円で購入できる商品から、10万円以上する商品もあります。
高価な商品のほうが多機能で高音質で録音できる商品が多いですが、必ずしも高価な商品が必要というわけではありません。
最初はシンプルな機能の安価な商品から試してみて、慣れてきたら様々な機能のついた商品を試してみるのがおすすめです。
自分の予算と使い方にあった商品を選びましょう。
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オーディオインターフェイスのおすすめ【2万円以下】
オーディオインターフェースは安いもので1万円台から購入できる商品も多くあります。
2万円以下のオーディオインターフェースでも使いこなせれば十分なクオリティーの楽曲を作ることができます。
DTMの初心者は2万円以下の商品から試してみるのがおすすめです。
ここでは、2万円以下のオーディオインターフェースを紹介します。
UR22C / Steinberg
「UR22C」はDAWソフト・Cubaseの開発や販売で有名なSteinbergが手掛ける、人気のオーディオインターフェイスです。
2万円以下の安い価格帯のモデルながらも、32bit/192kHzに対応しているのが特徴。
さらに通信速度に優れたUSB3.0にも対応しているので、高音質サウンドを快適に録音・再生できるでしょう。
48Vファンタム電源やHI-Zに対応したコンボジャック、ループバック機能も搭載した作曲から配信まで幅広く使える高コスパモデルです。
AG03MK2 / YAMAHA
配信向けオーディオインターフェイスのベストセラーモデル「AG03」をリニューアルし、機能性を高めたモデルがYAMAHAの「AG03MK2」です。
ミキサー風のデザインや手軽に使えるDSPエフェクト、ループバック機能といった、前作で好評だった仕様をそのまま継承。
さらに今作では、新たにミュートスイッチを搭載することで、より快適に通話や配信を楽しめるようになっています。
電力の供給性能に優れたUSB Type-C端子の採用により、音質面が強化されているのもポイントです。
Scarlett Solo / Focusrite
Scarlett Soloはギターやベースの録音がメインという人におすすめの商品です。
24bit/192kHzに対応しているので、高音質な録音が可能となっています。
また、起動が素早く、操作も簡単なのでストレス無く使用することが可能です。
コンパクトなデザインで持ち運びもしやすく、録音がしたいときにさっと取り出せるのもいいところでしょう。
Studio 24c / PreSonus
DAWを使った音楽制作を気軽に始めたい人や、DTM環境を安く整えたい人におすすめのオーディオインターフェイスがPreSonus「Studio 24c」です。
人気DAWソフト「Studio One」の中間グレード「Artist」をはじめ、有名メーカーのプラグインが多数付属しているのが特徴。
もちろん本体もレコーディングに必要な機能をしっかりと備えているので、購入したその日から楽曲制作を楽しめます。
PreSonusらしいクリアで原音に忠実なサウンドも魅力の、DTM初心者におすすめのオーディオインターフェイスです。
PreSonus Studio 24c オーディオ/MIDIインターフェース 24Bit 192kHz 2入出力USB-C互換 Studio One Artist...
UM2 U-PHORIA / Behringer
コスパのいい商品が多いことでも人気の高いメーカーBehringerのUM2 U-PHORIAもDTM初心者から人気のある商品です。
5千円前後で購入できる商品にもかかわらず、48Vファンタム電源やHI-Zが搭載されているので、ギターやボーカルの録音などには問題なく使用することができます。
また、音量調節のつまみが上部に配置されているので、操作がしやすいデザインになっているのもこの商品の魅力でしょう。
とにかく安く購入したい人にはおすすめです。
Rubix22 / Roland
電子楽器メーカーとして有名なRolandのRubix22も、低価格で購入できるオーディオインターフェースの中でも人気の高い商品です。
48Vファンタム電源やHI-Z端子はもちろん、MIDI端子も搭載されているのでキーボードやシンセサイザーなどの電子楽器の接続も可能になっています。
また、DAWソフトのAbleton Live Liteが付属しているので、購入したその日から制作が可能というところもこの商品の魅力でしょう。
オーディオインターフェイスのおすすめ【2万円~10万円】
2万円以下の商品では物足りない人や、もっとこだわりたい人は高価な商品を選んでみるのもおすすめです。
高価な商品は音質がいいだけでなく、操作性やデザインにも優れているのが多いので、より楽しく楽曲制作ができるでしょう。
ここでは、2万円~10万円のオーディオインターフェースのおすすめ商品を紹介します。
M4 / MOTU
4万円前後とリーズナブルな価格ながらも、その優れた音質が話題となっているコスパ最強のオーディオインターフェイスがMOTUの「M4」です。
ハイエンドモデルと同等の高品質なDAC、アナログ・デジタル変換技術などを導入することで入力、出力共に優れた音質を実現。
楽器や音声の信号を整える「プリアンプ」も高性能なので、ノイズの少ないクリアな音で録音できるでしょう。
内蔵エフェクトは非搭載ですが、PC側でエフェクト処理する予定の人、音質を重視する人なら快適に使えるモデルです。
iD14mkII / AUDIENT
イギリスの音響機器メーカー・AUDIENTが開発した、高コスパオーディオインターフェイスが「iD14mkII」です。
プロ向けのレコーディング機材と同じ回路を搭載したモデルで、コンパクトながらも優れた音質を実現。
さらに、高性能なヘッドホンアンプも搭載しているのでレコーディングはもちろん、ヘッドホンを使ったモニタリングも快適に進められます。
最大8chのマイク入力に対応できるデジタル端子、色々な機能が割り当てられるホイールも搭載するなど、機能性と音質を両立した人気モデルです。
SERIES 102i / TASCAM
TASCAMのSERIES 102iも人気の商品です。
SERIES 102iはS/MUX光入力端子を装備されており、拡張すれば10チャンネルの同時録音が可能。
また、たくさんのDAWソフトがバンドルされているため、このオーディオインターフェースがあれば、録音から編集までを完結することができます。
AXE I/O SOLO / IK Multimedia
AXE I/O SOLOはギタリストのために考え抜かれた商品です。
高音質で録音することが可能で、遅延も少なくより録音がしやすい環境にできます。
また、チューナーも内蔵されているため、接続したままチューニングが可能となっています。
ギターを録音したい人にはおすすめの商品です。
VOLT 276 / Universal Audio
ヴィンテージなルックスの機材が好き、ヴィンテージライクなサウンドが好きな人におすすめなのがUniversal Audioの「VOLT 276」です。
プリアンプやコンプレッサーなどの処理をすべてアナログ回路で行うという、個性的な設計を取り入れているのが特徴。
多機能ではありませんが、アナログチューブプリアンプ風のサウンドやコンプレッサーの名機を再現した音といった、このモデルならではの音が楽しめますよ。
両サイドに木材をあしらったヴィンテージなルックスも魅力の、個性的なオーディオインターフェイスです。
Universal Audio VOLT 276 USB 2.0 対応オーディオインターフェース 2イン/2アウト 1176コンプレッサーモー...
オーディオインターフェイスのおすすめ【10万円~15万円】
高性能なDSPエフェクトを使ってみたい、プロクオリティの音質を気軽に体験してみたいなら、10万円~15万円ほどのモデルがおすすめです。
20万円を超える高級モデルと比べると機能面では劣りますが、エフェクトや音質に関してはトップクラスの性能なので、音にこだわりたい人でも快適に使えますよ。
最後に、10万円~15万円のオーディオインターフェイスのおすすめモデルを紹介します。
Zen Q Synergy Core / Antelope Audio
プロ向けのハイエンドモデルを中心に製造するヨーロッパのメーカー・Antelope Audioが手掛ける、ミドルクラスモデルです。
20万円以上の高級モデルのエッセンスを投入し、本格的なレコーディングにも対応できる優れた音質を実現しています。
さらに高品質なDSPエフェクトを搭載しているのはもちろん、公式のストアを使えば、エフェクトを気軽に追加できるのもポイント。
Thunderbolt版とUSB Type-C版の両方が販売されているなど、PCに合わせて選べるのも魅力の高音質なオーディオインターフェイスです。
APOLLO TWIN X / DUO Heritage Edition / Universal Audio
プロレベルの高音質なDSPエフェクトを体験してみたい人におすすめなのが「Universal Audio」の「APOLLO TWIN X / DUO」です。
ヴィンテージサウンドをリアルに再現した、高性能プラグインが標準で付属。
オーディオインターフェイス内で処理が完結するので、音の遅れやパソコンへの負荷なども気にせずに作業を進められます。
世界的に有名なアーティストの楽曲制作にも使われるほどの、優れた音質を兼ね備えているいるのも魅力の1つ。
接続はThunderbolt 3のみ、付属のDAWはMacのみの対応のためWindowsとの相性はイマイチですが、高音質なエフェクトを使ってみたいなら要チェックのモデルです。
Universal Audio Apollo Twin X/DUO Heritage Edition オーディオインターフェース Thunderbolt 10イン / 6...
オーディオインターフェイスのおすすめは安いものから高いものまである!最強にコスパのいい機材を選んで使ってみよう
オーディオインターフェースには安いものから高いものまであり、商品ひとつひとつにそれぞれの特徴や強みがあります。
また、DTMには必須のアイテムなので、慎重に選ぶようにしましょう。
選ぶ基準や自分の用途をしっかりと把握することで失敗を防ぐことができますよ。
自分にあった商品を選んで、DTMを楽しみましょう。
この記事のまとめ!
- オーディオインターフェースとはマイクや楽器をパソコンに入出力するために使う機材
- 接続端子や用途などを基準に選ぶのがいい
- 初心者は2万円以下の商品を選び、慣れてきたら高価な商品をためしてみるのがおすすめ