韓国の音楽というと、K-POPアイドルを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
実はアイドルやダンスグループだけでなく、韓国の音楽シーンには本格的なロックサウンドや個性的なサウンドを奏でるバンドもおり、日本でも注目を集めています。
この記事のもくじ
韓国にバンドが少ないのはなぜ?
韓流ブームによって日本でも韓国の音楽が注目を集めるようになりました。
しかし一方で、日本のメディアに登場する韓国のアーティストに、バンドが少ないと感じる人も多いでしょう。
実は、韓国にもバンド編成のアーティストはいますが、日本の音楽シーンと比べると圧倒的に少ないのです。
なぜ韓国にバンドが少ないのか、その理由を紹介します。
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ライブに行く習慣がない
そもそも、韓国ではライブに行く習慣がなく、本国のアーティストはもちろん海外の有名アーティストですら、チケットを売ることに苦労するそうです。
お金を払って生演奏を聴きに行くことにあまり価値を感じない人が多く、音楽はテレビやYoutubeで楽しむものと考える人が多いです。
ライブを開催してもお客さんが少ないため、ライブ活動を大切にするバンドにとっては活動が難しい状態が続いています。
ライブハウスが少ない
バンド音楽が盛んな国と比較すると、韓国のライブハウスの数はかなり少ないです。
学生街の「弘大」には小さなライブハウスが点在していますが、中規模~大規模のライブハウスはほとんどありません。
また、小規模のライブハウスでも競争が激しく、上手いバンドしか出演できないという厳しい状況があります。
そのためバンドが育つ環境が少なく、たとえ音楽好きから高く評価されたとしても活躍する場が少ないので、思うように活動できずに解散してしまうバンドが多いのです。
アイドルが人気
韓国の音楽シーンではアイドルが主流で、ヒットチャートの上位もアイドルグループが独占しています。
日本で人気のある韓国のバンドもアイドルとして認知されていたり、ヒット曲はバラード曲やドラマ、映画などのタイアップ曲のみだったりと「ロックバンド」として活躍することは難しい状況です。
そのため、たとえ実力のあるバンドであっても、収益や知名度のためにアイドルとしてドラマやバラエティに出演することもあります。
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日本にライブ経験を積みに来るバンドも
音楽カルチャーの違いにより韓国でライブ活動が思うようにできず、ライブ経験を積むために来日するバンドもいます。
人気のバンド「CNBLUE」もその中の1組で、ストリートやライブハウスでの経験を日本で積んできました。
2010年に本国デビューを果たし、かっこいいメンバーや、日本で磨かれたパフォーマンスと楽曲センスが多くの人に認知され、今や人気バンドとなっています。
日本でも人気の男性K-POPバンド
K-POPバンドを聴きたいと思ってもメディア出演が少なかったり、情報自体が少なかったりするため、自分好みのバンドがなかなか見つかりませんよね。
最近では、来日公演や日本のロックフェスなどに出演し、その音楽のクオリティの高さ、パフォーマンスのかっこよさで注目を集めるバンドもいますよ。
まずは、日本でも人気のある男性K-POPバンドからチェックして、自分好みのバンドを見つけていきましょう。
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FTISLAND
「FTIsland(エフティーアイランド)」は、2007年にデビューした3人組のK-POPバンドです。
日本では2008年にインディーズデビュー、2010年にメジャーデビューを果たしています。
メンバーは、メインボーカルのイ・ホンギさん、ドラムのチェ・ミンファンさん、ベース・ボーカルのイ・ジェジンさんの3人から構成されています。
切なく歌い上げるバラード曲からダンサブルな曲、ハードで疾走感のあるロックチューンまで幅広い楽曲を発表しており、バンド以外にもメンバーそれぞれがドラマや映画などで活躍しています。
CNBLUE
日本で経験を積み、韓国でのデビュー作「ひとりぼっち」のヒットをきっかけに人気となったバンドが「CNBLUE(シーエヌブルー)」です。
3人組のバンドで、それぞれのメンバーが音楽活動だけでなく役者としても活躍しています。
ロックなサウンドとポップなメロディを融合させたスタイリッシュな音楽性が特徴的で、ファンキーでリズミカルなポップチューンも発表しています。
DAY6
「DAY6(デイシックス)」は、イケメンバンドとして女性から支持を集めるK-POPバンドです。
ギターボーカルのSUNGJIN(ソンジン)さん、同じくギターボーカルのJAE(ジェイ)さん、ベースのYOUNG K(ヨンケイ)さん、キーボードのWONPIL(ウォンピル)さん、ドラムのDOWOON(ドウン)さんの5人で構成されています。
ドラムのDOWOONさん以外の全員がボーカルを務め、作詞作曲にはメンバー全員が関わっています。
80~90年代の洋楽ロックやモダンロックのエッセンスを感じさせながらも、K-POPらしいキャッチーなメロディが乗る個性的な音楽が魅力です。
HYUKOH
洗練されたロックサウンドが、韓国だけでなく日本でも高く評価されているK-POPバンドが「HYUKOH(ヒョゴ)」です。
ブリティッシュロックを彷彿とさせるダークで湿り気のあるサウンドが特徴的で、歌メロ重視のK-POPとは全く異なる音楽を発表し続けています。
記者からのインタビューで「レディオヘッド」や「the 1975」の名前を出すように、音楽ルーツはイギリスのロックサウンドです。
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Nell
「Nell(ネル)」は、ダークなロックサウンドと情緒的なメロディが特徴のバンドです。
ギターボーカルのキム・ジョンワンさん、ギターのイ・ジェギョンさん、ベースのイ・ジョンフンさん、ドラムのチョン・ジェウォンさんの4人から構成され、デビューした2001年からずっと同じメンバーで活動しています。
ブリティッシュロックの雰囲気や、サイケデリックなシンセ音に合わせたK-POPらしい綺麗な歌メロが、独特な世界観を作り出しています。
N.Flying
「N.Flying(エヌフライング)」は、2015年に結成された5人組のバンドです。
彼らの楽曲「Rooftop」が、発表から1ヶ月以上たった後に口コミから評判になり1位を獲得、異例のランキング逆走、一気に話題のバンドとなりました。
メンバーの脱退などもあり、2019年までは4人体制でしたが、2020年の1月にサポートメンバーでベースを務めるソ・ドンソンさんが加入し5人で活動を続けています。
アメリカ西海岸のロックを彷彿とさせるサウンドと、キャッチーなメロディが特徴のバンドなので、明るいロックサウンドが好きな人におすすめのK-POPバンドです。
ONEWE
2019年にデビューし、ポップスを中心にさまざまなジャンルをミックスした音楽性が人気のK-POPバンドが「ONEWE(ワンウィ)」です。
綺麗な歌メロを大切にしながらも、HIPHOPやR&B、ジャズ、ヘヴィロック、モダンロックの要素を取り込み、K-POPの枠におさまらないサウンドを奏でています。
メインボーカルのヨンフンさんの甘い歌声を活かした楽曲が多く、おしゃれな曲も多いのでロックが苦手な人でも聴きやすいK-POPバンドです。
10cm
「10cm (シプセンチ)」はバンドの先輩、後輩の仲であったユン・チョルジョンさんとクォン・ジョンヨルさんで結成された2人組バンドです。
アコギと歌が中心の楽曲が多く、フォークソング風のサウンドから綺麗なバラード、エスニックな曲など心地よい音楽を提供しています。
2017年にユンさんが体調の悪化を理由に脱退していますが、クォンさんはソロで活動を続けており、最近では女性グループApinkのメインボーカル、チョ・ウンジさんとのデュエット曲も発表しています。
Busker Busker
「Busker Busker(バスカーバスカー)」は、韓国のスター誕生番組「スーパースターK3」で準優勝を果たした実力派K-POPバンドです。
メンバーは、ギターボーカルのチャン・ボムジュンさん、ベースのキム・ヒョンテさん、ドラムのブレッドさんの3人構成。
2013年12月、メンバーのチャン・ボンジュンが女優ソン・ジスとの授かり婚を発表、Busker Buskerとしての活動を中断しています。
軽快な演奏とポップなメロディーが特徴で、アコギの曲も多いため、ロックが苦手な人でも聴きやすいバンドです。
SURL
2018年のデビュー直後から韓国で話題となり、アジアにも進出する注目のK-POPバンドが「SURL(ソル)」です。
アメリカンロックやブリティッシュロックを感じさせるサウンドに、K-POPのメロディアスな歌が合わさって個性的な世界観を作り出しています。
現在でも積極的にライブ活動をおこない、韓国でのワンマンライブや来日公演などを開催しています。
おすすめの最新K-POPバンド
K-POPの音楽シーンでは、次の時代を担う新しいバンドも次々とデビューしています。
どのバンドも個性的で、K-POPのメロディと海外のロックのエッセンスを上手く合わせた新しい世界観を作り出しています。
韓国や日本で注目を集める最新のK-POPバンドをチェックして、韓国の「今」の音楽を体験してみましょう。
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GUCKKASTEN
「GUCKKASTEN(グッカステン)」は、2007年に活動を開始したK-POPバンドです。
韓国の人気音楽番組への出演をきっかけに注目を集め、幅広い世代に知られるバンドとなりました。
メンバーはギターボーカルのハ・ヒョヌさん、ギターのジョン・ギュホさん、ベースのキム・ギボムさん、ドラムのイ・ジョンギルさんの4人構成。
ブルースロックやヘヴィロック、ハードコア、メタルなどのエッセンスを取り入れた、サイケデリックでクセのあるロックサウンドが特徴的なバンドです。
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ROYAL PIRATES
カリフォルニア育ちの3人が結成したバンドが「Royal Pirates(ロイヤルパイレーツ)」です。
アメリカで4年間活動した後に、韓国に活動拠点を移しデビューにいたりました。
アメリカ西海岸の明るく開放感のあるロックサウンドに、ポップな韓国らしい歌メロディが合わさった、スタイリッシュな楽曲を多く発表しています。
現在はメンバーが兵役中のため活動休止状態ですが、復帰後の活動再開が期待される注目のK-POPバンドです。
the rose
「the rose(ザ・ローズ)」はギターとリードボーカルのウソンさん、メインボーカルやキーボードのドジュンさん、ベースのジェヒョンさん、ドラムのハジュンさんの4人で構成されるK-POPバンドです。
2017年にデビューし、バンド名には「美しさとトゲが共存するバラのように多様な音楽を」という意味が込められています。
3rdシングル発売の直前にウソンさんはソロ活動を開始、アルバムもリリースしています。
モダンなロックサウンドが特徴的で、爽やかなロックチューンやEDMを感じさせるポップな曲、キレイな響きのバラードなど、幅広い楽曲を発表しています。
The Black Skirts
韓国のソウル出身、アメリカのニュージャージー州育ちのチョ・ヒュイルさんを中心としたK-POPバンドが「The Black Skirts(ブラックスカート)」です。
ダークで幻想的なサウンドの中に切なく響く歌声が特徴で、曲中ではシューゲイザーやEDM、オルタナティブ、カントリーなど、さまざまな音楽ジャンルがバランスよく融合しています。
ポップス的な要素は少なく楽曲も個性的なので、暗いブリティッシュロックが好きな人や、独特の世界観を持った曲が好きな人におすすめです。
2Z
「2Z(トゥジ)」は2020年1月にデビューしたK-POPバンドです。
メンバーは全員元アイドルか現役モデルで、ホジンさん、ヒョヌンさん、ジソプさん、ジョンヒョンさん、ボムジュンさんの5人で構成されています。
K-POPらしいポップなメロディにアメリカンロック風の演奏が乗った、スタイリッシュな楽曲を発表しています。
D.COY
2020年の2月にデビューを果たしたK-POPバンドが「D.COY(ディコイ)」です。
バンド名には「ロックをベースにしたポップで情緒的なサウンドで観客を魅了する」という意味がこめられています。
デビューシングルの「Color Magic」には、2曲が収録されています。
タイトル曲の「Color Magic」は、バンド名の由来通りロックをベースにキレイで切ない歌メロが乗る曲。
カップリングの「Come To Light」は、切ない歌声から始まり激しいギターへと移り変わる王道展開のロックバラード曲となっています。
DICKPUNKS
韓国のリアリティオーディション番組「SUPER STAR K」で準優勝を勝ち取り、着実に知名度を上げている韓国のインディーズバンドが「DICKPUNKS(ディックパンクス)」です。
ピアノが入った編成で、軽快で爽やかな曲やファンクを彷彿とさせるダンサブルな曲など、いろいろな曲を発表しています。
2019年に制作されたアルバム「DICKPUNKS」では、The BeatlesやQUEENをイメージさせる楽曲も収録されており、彼らの音楽性の幅広さがうかがえます。
韓国はアイドルだけでなくK-POPバンドも熱い!注目バンドの来日情報をチェックしよう
K-POPバンドには熱いバンドが多く、邦ロックとは違った個性的なサウンドを奏でています。
特に、イギリスやアメリカのロックサウンド、EDM、R&B、HIPHOPのエッセンスを取り込み、自分達の音楽へと作り出しているバンドが多いです。
世界的に注目されているバンドも多いので、K-POPファンだけでなくバンド音楽が好きな人は、一度韓国のバンドを聴いてみてはいかがでしょうか。
この記事のまとめ!
- 韓国では環境や文化の違いのためバンド活動が難しく、バンド数も少ない
- 日本でも注目されるK-POPバンドの音楽性やパフォーマンスは、多くの日本のバンドファンたちを魅了している
- 新しいバンドも次々とデビューしており、容姿に加えて洗練された音楽性も話題
- K-POPバンドは洋楽とK-POPのエッセンスをうまく融合させた、本格的なバンドサウンドを奏でている