時計とけい はずしたまま
心こころの中なかで
光ひかる断片かけらを
ひとつずつ彼女かのじょはつないでく
窓まどの向むこうに沈しずむ陽ひの
注そそぐ紅あかに溶とけ出だす
コトバになる前まえの何なにかが
時計とけい はずしたまま
確たしかめるように
もどかしげに
ひとつずつかたちに換かえてゆく
誰だれかに聞きかせるために
冷さましておいたような
コトバでは 伝つたわらぬ何なにかを
秘ひめつづけても想おもいは錆さびるとすれば
言いえぬままサビついた言葉ことばが僕ぼくの中なかにも胸むねにひとつ
夜よるが近ちかづく
話はなすと楽らくになる気きがするわと
彼女かのじょはおどけた
時計とけい はずしたまま
光連ひかりつれて浮うかぶエレベイター
遠慮えんりょがちにともり始はじめるビルの明あかりとせめぎ合あう
今日最後きょうさいごの陽射ひざしが かがやいて
時ときは静しずかに 二人ふたりを置おいてゆく
時計とけい はずしたまま
時計tokei はずしたままhazushitamama
心kokoroのno中nakaでde
光hikaるru断片kakeraをwo
ひとつずつhitotsuzutsu彼女kanojoはつないでくhatsunaideku
窓madoのno向muこうにkouni沈shizuむmu陽hiのno
注sosoぐgu紅akaにni溶toけke出daすsu
コトバkotobaになるninaru前maeのno何naniかがkaga
時計tokei はずしたままhazushitamama
確tashiかめるようにkameruyouni
もどかしげにmodokashigeni
ひとつずつかたちにhitotsuzutsukatachini換kaえてゆくeteyuku
誰dareかにkani聞kiかせるためにkaserutameni
冷saましておいたようなmashiteoitayouna
コトバkotobaではdeha 伝tsutaわらぬwaranu何naniかをkawo
秘hiめつづけてもmetsuduketemo想omoいはiha錆saびるとすればbirutosureba
言iえぬままenumamaサビsabiついたtsuita言葉kotobaがga僕bokuのno中nakaにもnimo胸muneにひとつnihitotsu
夜yoruがga近chikaづくduku
話hanaすとsuto楽rakuになるninaru気kiがするわとgasuruwato
彼女kanojoはおどけたhaodoketa
時計tokei はずしたままhazushitamama
光連hikaritsuれてrete浮uかぶkabuエレベイタerebeitaー
遠慮enryoがちにともりgachinitomori始hajiめるmeruビルbiruのno明aかりとせめぎkaritosemegi合aうu
今日最後kyousaigoのno陽射hizaしがshiga かがやいてkagayaite
時tokiはha静shizuかにkani 二人futariをwo置oいてゆくiteyuku
時計tokei はずしたままhazushitamama