あの日ひからハルピンは消きえた
あの日ひから満州まんしゅうも消きえた
幾年いくとし時ときはうつれど
忘わすれ得えぬ 幻まぼろしのふるさとよ
私わたしの死しに場所ばしょはあの街まちだろう
私わたしが眠ねむるのもあの地ちだろう
青空あおぞらに抱だかれて キラキラと輝かがやく
白しろい街まちハルピン 幼おさない夢ゆめのあと
街まちにながれる ロシアの匂におい
広場ひろばの花壇かだんに咲さく花はなびらよ
辻馬車つじばしゃが行いくよ 蹄ひづめを鳴ならして
キタイスカヤ街まち モストワヤ街まち
プラチナスの葉は 黄きばんできたら
それは厳きびしい 冬ふゆの訪おとずれ
息いきもとぎえる 眉毛まゆげも凍こおる
指ゆびをちぎれる 涙なみだも割われる
あの冬ふゆの寒さむさ あの愛あいの中なかを
シューバーを着込きこんで 歩あるいてみたい
私わたしの出発しゅっぱつはあの街まちだった
私わたしの幕切まくぎれもあの地ちから
父母ふぼとくらしてペチカのある家いえよ
白しろい街まちハルピン幼おさない夢ゆめのあと
凍こおりつく松花江しょうかこう 氷こおりの上うえに
鈴すずの音おとのこして 消きえてゆくよ
あの冬ふゆの寒さむさ あの雪ゆきをつかみ
涙なみだを流ながして 歩あるいてみたい
あのano日hiからkaraハルピンharupinはha消kiえたeta
あのano日hiからkara満州mansyuuもmo消kiえたeta
幾年ikutoshi時tokiはうつれどhautsuredo
忘wasuれre得eぬnu 幻maboroshiのふるさとよnofurusatoyo
私watashiのno死shiにni場所basyoはあのhaano街machiだろうdarou
私watashiがga眠nemuるのもあのrunomoano地chiだろうdarou
青空aozoraにni抱daかれてkarete キラキラkirakiraとto輝kagayaくku
白shiroいi街machiハルピンharupin 幼osanaいi夢yumeのあとnoato
街machiにながれるninagareru ロシアroshiaのno匂nioいi
広場hirobaのno花壇kadanにni咲saくku花hanaびらよbirayo
辻馬車tsujibasyaがga行iくよkuyo 蹄hidumeをwo鳴naらしてrashite
キタイスカヤkitaisukaya街machi モストワヤmosutowaya街machi
プラチナスpurachinasuのno葉ha 黄kiばんできたらbandekitara
それはsoreha厳kibiしいshii 冬fuyuのno訪otozuれre
息ikiもとぎえるmotogieru 眉毛mayugeもmo凍kooるru
指yubiをちぎれるwochigireru 涙namidaもmo割waれるreru
あのano冬fuyuのno寒samuさsa あのano愛aiのno中nakaをwo
シュsyuーバbaーをwo着込kikoんでnde 歩aruいてみたいitemitai
私watashiのno出発syuppatsuはあのhaano街machiだったdatta
私watashiのno幕切makugiれもあのremoano地chiからkara
父母fuboとくらしてtokurashiteペチカpechikaのあるnoaru家ieよyo
白shiroいi街machiハルピンharupin幼osanaいi夢yumeのあとnoato
凍kooりつくritsuku松花江syoukakou 氷kooriのno上ueにni
鈴suzuのno音otoのこしてnokoshite 消kiえてゆくよeteyukuyo
あのano冬fuyuのno寒samuさsa あのano雪yukiをつかみwotsukami
涙namidaをwo流nagaしてshite 歩aruいてみたいitemitai