はぜ掛かけの稲穂いなほさざめく
畦道あぜみちをたどる面影おもかげ
ひとつ指ゆび 蜻蛉とんぼよとまれ
夕空ゆうぞらに たなびく煙けむり
時ときが止とまった 故郷こきょうの景色けしきも
思おもえばすこし 年老としおいたよな
飾かざる錦にしきもないままに
ただただ会あいたくて急いそぎ足あし
姿すがたかくして 遠吠とおぼえの
虫むしの音ね 肩かたで掻かき分わけ
道みちの辺あたりの 名なもなき草くさを
ひとちぎり 草笛くさぶえ吹ふけば
なつかしき 友ともがあだ名なを
胸むねのおく 呼よんだ気きがした
飛とび出だしたきり 忘わすれてた景色けしきは
思おもえば何なにも 忘わすれられぬまま
飾かざる錦にしきもないままに
ただただ会あいたくて急いそぎ足あし
月つきのかかりし 山やまの端はを
くの字じに雁かりが 旅たびゆく
飾かざる錦にしきもないままに
ただただ会あいたくて急いそぎ足あし
飾かざる錦にしきもないままに
からだひとつを 土産みやげに
変かわらぬ夢ゆめを ぶらさげ
はぜhaze掛kaけのkeno稲穂inahoさざめくsazameku
畦道azemichiをたどるwotadoru面影omokage
ひとつhitotsu指yubi 蜻蛉tonboよとまれyotomare
夕空yuuzoraにni たなびくtanabiku煙kemuri
時tokiがga止toまったmatta 故郷kokyouのno景色keshikiもmo
思omoえばすこしebasukoshi 年老toshioいたよなitayona
飾kazaるru錦nishikiもないままにmonaimamani
ただただtadatada会aいたくてitakute急isoぎgi足ashi
姿sugataかくしてkakushite 遠吠tooboえのeno
虫mushiのno音ne 肩kataでde掻kaきki分waけke
道michiのno辺atariのno 名naもなきmonaki草kusaをwo
ひとちぎりhitochigiri 草笛kusabue吹fuけばkeba
なつかしきnatsukashiki 友tomoがあだgaada名naをwo
胸muneのおくnooku 呼yoんだnda気kiがしたgashita
飛toびbi出daしたきりshitakiri 忘wasuれてたreteta景色keshikiはha
思omoえばeba何naniもmo 忘wasureられぬままrarenumama
飾kazaるru錦nishikiもないままにmonaimamani
ただただtadatada会aいたくてitakute急isoぎgi足ashi
月tsukiのかかりしnokakarishi 山yamaのno端haをwo
くのkuno字jiにni雁kariがga 旅tabiゆくyuku
飾kazaるru錦nishikiもないままにmonaimamani
ただただtadatada会aいたくてitakute急isoぎgi足ashi
飾kazaるru錦nishikiもないままにmonaimamani
からだひとつをkaradahitotsuwo 土産miyageにni
変kaわらぬwaranu夢yumeをwo ぶらさげburasage