戦雲せんうん晦くらく 陽ひは落おちて
弧こ城じょうに月つきの 影かげ悲かなし
誰たが吹ふく笛ふえか 識しらねども
今宵こよい名残なごりの 白虎隊びゃっこたい
紅顔こうがん可憐かれんの 少年しょうねんが
死しをもて守まもる この保塞とりで
滝沢村たきざわむらの 血ちの雨あめに
濡ぬらす白刃しらはも 白虎隊びゃっこたい
(吟詠ぎんえい)
南みなみ鶴ヶ城つるがじょうを望のぞめば砲煙ほうえん颺あがる
痛哭つうこく涙なんだを飲のんで且かつ彷徨ほうこうす
宗社そうしゃ亡ほろびぬ我わが事こと畢おわる
十じゅう有ゆう九きゅう士し屠腹とふくして僵たおる
飯盛山いいもりやまの 山頂いただきに
秋あき吹ふく風かぜは 寒さむけれど
忠烈ちゅうれつ今いまも 香かに残のこす
花はなも会津あいづの 白虎隊びゃっこたい
戦雲senun晦kuraくku 陽hiはha落oちてchite
弧ko城jouにni月tsukiのno 影kage悲kanaしshi
誰taがga吹fuくku笛fueかka 識shiらねどもranedomo
今宵koyoi名残nagoりのrino 白虎隊byakkotai
紅顔kougan可憐karenのno 少年syounenがga
死shiをもてwomote守mamoるru このkono保塞toride
滝沢村takizawamuraのno 血chiのno雨ameにni
濡nuらすrasu白刃shirahaもmo 白虎隊byakkotai
(吟詠ginei)
南minami鶴ヶ城tsurugajouをwo望nozoめばmeba砲煙houen颺agaるru
痛哭tsuukoku涙nandaをwo飲noんでnde且katsu彷徨houkouすsu
宗社sousya亡horoびぬbinu我waがga事koto畢owaるru
十juu有yuu九kyuu士shi屠腹tofukuしてshite僵taoるru
飯盛山iimoriyamaのno 山頂itadakiにni
秋aki吹fuくku風kazeはha 寒samuけれどkeredo
忠烈chuuretsu今imaもmo 香kaにni残nokoすsu
花hanaもmo会津aiduのno 白虎隊byakkotai