よみ:あびこやおつた~いっほんがたなどひょういり~
我孫子屋お蔦~一本刀土俵入り~ 歌詞
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利根とねの流ながれに 吹ふく風かぜよりも
沁しみる情なさけの 取手とりで宿やど
投なげて貰もらった 櫛簪かんざしに
片手かたて拝おがみで
茂兵衛もへえが見みせる ああ 男泣おとこなき
「こんな見みず知しらずの儂わしに 巾着きんちゃくばかりか
大事だいじな櫛くし、簪かんざしまで下くださるんですか。
世よの中なかにゃ神かみも仏ほとけも居いることを知しりやした。
いまは 名なもない褌ふんどしかつぎだが、この駒形こまがた
茂兵衛もへえ 姐ねえさんに誉ほめて貰もらえるような立派りっぱな関せき
取とりになってごらんにいれます。」
結ゆってみせると 誓ちかったはずが
夢ゆめで終おわった 大銀杏おおいちょう
相撲すもう甚句じんくを 仁義じんぎに代かえて
流ながれ浮草うきくさ
仮寝かりねの宿やどの ああ 三度笠さんどがさ
「お内儀かみさんは昔むかし 取手とりで宿やどの我孫子あびこ屋やに居い
なすったお蔦つた姐ねえさんじゃござんせんか。
ここは引ひき受うけやした。いいから 早はやくお逃にげな
せえ。お情なさけを頂いただきながら 関取せきとりになれず終じまいの
阿呆あほ鴉からす。命いのちの恩人おんじんに見みせる 太刀持たちもちも 露払つゆばらい
も居いねえ これが駒形こまがた茂兵衛もへえのしがねえ姿すがたの
土俵入どひょういりでござんす。」
詫わびに来きたのに 我孫子あびこの女ひとは
今いまじゃ追おわれの 親子おやこ鳥どり
ごらん下くだせえ 十じゅう年ねん越ごしの
御ご恩返おんがえしに
一いっ本ほん刀がたな ああ 土俵入どひょういり
沁しみる情なさけの 取手とりで宿やど
投なげて貰もらった 櫛簪かんざしに
片手かたて拝おがみで
茂兵衛もへえが見みせる ああ 男泣おとこなき
「こんな見みず知しらずの儂わしに 巾着きんちゃくばかりか
大事だいじな櫛くし、簪かんざしまで下くださるんですか。
世よの中なかにゃ神かみも仏ほとけも居いることを知しりやした。
いまは 名なもない褌ふんどしかつぎだが、この駒形こまがた
茂兵衛もへえ 姐ねえさんに誉ほめて貰もらえるような立派りっぱな関せき
取とりになってごらんにいれます。」
結ゆってみせると 誓ちかったはずが
夢ゆめで終おわった 大銀杏おおいちょう
相撲すもう甚句じんくを 仁義じんぎに代かえて
流ながれ浮草うきくさ
仮寝かりねの宿やどの ああ 三度笠さんどがさ
「お内儀かみさんは昔むかし 取手とりで宿やどの我孫子あびこ屋やに居い
なすったお蔦つた姐ねえさんじゃござんせんか。
ここは引ひき受うけやした。いいから 早はやくお逃にげな
せえ。お情なさけを頂いただきながら 関取せきとりになれず終じまいの
阿呆あほ鴉からす。命いのちの恩人おんじんに見みせる 太刀持たちもちも 露払つゆばらい
も居いねえ これが駒形こまがた茂兵衛もへえのしがねえ姿すがたの
土俵入どひょういりでござんす。」
詫わびに来きたのに 我孫子あびこの女ひとは
今いまじゃ追おわれの 親子おやこ鳥どり
ごらん下くだせえ 十じゅう年ねん越ごしの
御ご恩返おんがえしに
一いっ本ほん刀がたな ああ 土俵入どひょういり