初雪の前に 歌詞 The Brow Beat ふりがな付

無駄むだ無駄むだ 死しを決けっす痛いたみだった 今いま生いきているのは何故なぜ
不老ふろう不死ふしは神饌シンセンなのか 嗚呼ああ…
贖罪しょくざいとかいう概念がいねん 道理どうりで奇々怪々々ききかいかいかい
出来損できそこないの死神しにがみか 嗚呼ああ…

ABRACADABRA この胸むね貫つらぬく
ABRACADABRA 剣つるぎが見みえても
ABRACADABRA 素知そしらぬ振ふりして
春風はるかぜ偲おもわせるいつもの笑顔えがおで 今いまは…

張はり裂さけた心臓しんぞうが足掻あがいて 命いのちの火ひを繋つないで
半妖はんようの怪かい 永遠えいえんという地獄じごくを逝いく
哀かなしみの空そら翔かけける稲妻いなずま 私わたしが傘かさになろう
やがて晴はれて 虹にじが架かかる 貴方あなたは傘かさを忘わすれなさい

寓ぐう流寓りゅうぐう流りゅう あれから何なん万まん回かいと 朝あさが来きて夜よるが逝いって
現世ここから抜ぬけ出だせないなんて無惨むざん 嗚呼ああ…
海馬かいばが叫さけんだ初恋はつこい 碧あおい春はる燃もえ上あがって
数すう100年ねん目めの鼓動こどうに戸惑とまどい 嗚呼ああ…

ABRACADABRA この胸むね貫つらぬく
ABRACADABRA 剣つるぎが見みえても
ABRACADABRA 素知そしらぬ振ふりして
私わたしの嘘うそを鵜呑うのみにして笑わらって 今いまは…

幾いく千せんの業カルマを辿たどって 声こえ無なき祈いのり数かぞえ
誰だれもが魅みる 運命うんめいという奇怪きかいな夢ゆめ
ひび割われた心こころから溢あふれる 純血じゅんけつ啜すすりながら
この痛いたみを この悪夢あくむを 麻痺まひさせるだけ 或ある此こ汚おル

貴方あなたは私わたしにとって「生せい」であり、「死し」でもある。
貴方あなたとの日々ひびは常つねに眩まぶしかった。たとえ雨あめの日ひでも。
初雪はつゆきの前まえに逝いこう。貴方あなたの記憶きおくに残のこらないように。
此処ここで始はじまり、此処ここで終おわるだけだ。

ABRACADABRA この胸むね貫つらぬく
ABRACADABRA 剣つるぎが見みえたら
ABRACADABRA 白しろく華奢きゃしゃな手てで
どうか笑顔えがおのまま… 引ひき抜ぬいて…さあ…

さらば最初さいしょで最後さいごの恋こいよ 呪のろいが解とけた身体からだ
半妖はんようの末まつ 永遠えいえんという地獄じごくを抜ぬけ
去さり逝いく瞬間しゅんかん 願ねがいはひとつ 果はてし亡なき愛いとおしさよ
風かぜと共ともに 虹にじも消きえた 貴方あなたは空そらを見上みあげなさい