縄なわの千切ちぎれた のれんを潜もぐり
彼奴あいつと交かわす 盃さかずきは
筋すじの通とおらぬ 世間せけんの闇やみに
迷まよい 傷きずつき 心こころも枯かれた
俺おれを泣なかせる 味あじがする
一期一会いちごいちえの 出逢であい酒ざけ
年としの頃ころなら 五十ごじゅうと一いち、二ふた
彼奴あいつが何故なぜか 気きにかかる
日陰ひかげ暮ぐらしに 染そまっちゃいても
腹はらの底そこまで 汚よごれはしない
俺おれと気性きしょうが 似にているのか
揺ゆれる灯あかりの 影かげ二ふたつ
明方あけがたが白々しらじら 酔よいしれ乍ながら
彼奴あいつがぽつり 呟つぶやいた
後見こうけんないで 往いくしかないさ
生うまれ横濱よこはま 名前なまえは清二せいじ
俺おれの来きた道みち 悔くいは無ない
明日あしたもさすらう けもの道みち
縄nawaのno千切chigiれたreta のれんをnorenwo潜moguりri
彼奴aitsuとto交kaわすwasu 盃sakazukiはha
筋sujiのno通tooらぬranu 世間sekenのno闇yamiにni
迷mayoいi 傷kizuつきtsuki 心kokoroもmo枯kaれたreta
俺oreをwo泣naかせるkaseru 味ajiがするgasuru
一期一会ichigoichieのno 出逢deaいi酒zake
年toshiのno頃koroならnara 五十gojuuとto一ichi、二futa
彼奴aitsuがga何故nazeかka 気kiにかかるnikakaru
日陰hikage暮guらしにrashini 染soまっちゃいてもmatchaitemo
腹haraのno底sokoまでmade 汚yogoれはしないrehashinai
俺oreとto気性kisyouがga 似niているのかteirunoka
揺yuれるreru灯akaりのrino 影kage二futaつtsu
明方akegataがga白々shirajira 酔yoいしれishire乍nagaらra
彼奴aitsuがぽつりgapotsuri 呟tsubuyaいたita
後見koukenないでnaide 往iくしかないさkushikanaisa
生umaれre横濱yokohama 名前namaeはha清二seiji
俺oreのno来kiたta道michi 悔kuいはiha無naいi
明日ashitaもさすらうmosasurau けものkemono道michi