セロ弾きのゴーシュ 歌詞 森山良子 ふりがな付

セロにはオンザロックが似合にあうと
飲のめもしないで 用意よういだけさせて
ひとつ覚おぼえの サンサーンス
あぶなげな指使ゆびづかい そしてボーイング
まるで子供こどものように 汗あせまでかいて
悲かなしすぎるほど やさしい人ひと
私わたしはいつでも 涙なみだうかべて
楽たのしげなあなたを
見みつめるだけで幸しあわせだった

陽気ようきなあなたの事ことだもの
今頃いまごろきっと 雲くもの上うえで
誰だれかを むりやり誘さそって
白鳥しらとりを聞きかせているかしら
飲のみ手てのいない ウイスキー
今夜こんやも用意よういだけして
私わたしのお相手あいては カザルスとティボー
私わたしはいつでも 涙なみだうかべて
想おもい出でだけ聞きいて
明日あすは晴はれると笑わらうふり

明日あす もしも晴はれたら
オンザロック用ようの お酒さけがきれたので
市場しじょうへ行いこうとおもうの
ねえ 想おもい出でも売うっているといいのに
もっともっと たくさん想おもい出でが欲ほしかった
もう一度いちど あなたに逢あうまでの糧かてに
私わたしはいつでも 涙なみだうかべて
あなたの残のこした
大事だいじなセロを一人ひとりで守まもる