Gloria 歌詞 森山良子 ふりがな付

土手どての細ほそい道みちを駆かけて行いった
彼かれは油あぶらの染しみた指先ゆびさきで
夕日ゆうひの針はりを斜ななめにとめた
手てを伸のばせば届とどきそうな 1964

顔かおを白黒しろくろの画面がめんにつけて
九九くくも宿題しゅくだいもさぼったくせに
アベベの背中せなかや まだ見みぬ東京とうきょうを
幼心おさなごころに覚おぼえていた 1964

誰だれもがこうして 時ときに揺ゆられて
大切たいせつな過去かこを 手離てばなしていった

時じが教おしえてくれた 失敗あやまちという
舟ぶねに揺ゆられ
まだ東京とうきょうタワーも上野うえのの Station(えき)も
ぼくは知しらない

きっと自分じぶんに強つよく生いきるには
誰だれかを傷きずつけずにはいられない
変かわっていく方法すべを 自分じぶんで許ゆるせずに
信しんじる分ぶん なくしすぎた 1975

道みちに打うち水みずがはじいて消きえた
遠とおくひぐらしがクラクションに消けされた
ありきたりの夢ゆめが 寂さびしく感かんじ出だす
友達ともだちだけ増ふえていった 1985

誰だれかが言いい出だす 気紛きまぐれだけが
今年ことしも行方ゆくえを 決きめかねていった

今いまが運はこんでくれた 眠ねむれぬ夜よるに
地図ちずをたたみ
きっと逃のがさずにいる 今日きょうという日ひが
輝かがやくために

誰だれもがこうして 時ときに揺ゆられて
大切たいせつな過去かこを 手離てばなしていった

時じが教おしえてくれた 失敗しっぱいという
舟ぶねに揺ゆられ
きっと逃のがさずにいる 今日きょうという日ひが
輝かがやくために

ほら 幸しあわせがはじまっている 駆かけている
今いま きみのとなりで 同おなじ何なにかを
見みつめるたびに