それは、嵐あらしのように突如とつじょとして現あらわれ僕ぼくを指差ゆびさして言いった
「さあ遊あそびましょ、あなたの宝物たからものは預あずかっているわ」
わけのわからぬ事ことをと周まわりを見みれば、正気しょうきの沙汰さたなし
「あたしが鬼おにね」と言いう奴やつを余所目よそめに、袋小路ふくろこうじ
彼女かのじょを餌えさにして先さきんじよう
待まて、仲間なかまを手てに掛かけるなんて「どういう了見りょうけんダ!」
どこかに打開策だかいさくがあるはず
さあ、思考しこうを巡めぐらすのだ
だるまさんがころんだ、つられて僕ぼくも転ころんだ
そのまま地面じめんに伏ふせた、名前なまえは呼よばれなかった
だるまさんがころんだ、彼女かのじょが微かすかによろけた
ゆらりそちらを見みやった、名前呼なまえよばれ彼女かのじょは捕つかまった
それは、居いるだけで汗あせの流ながれ落おちる暑あつい夏なつの日ひであった
目めの前まえの面白おもしろい子こは豆鉄砲まめでっぽうくらった鳩はとのよう
動うごかぬ口くちの代かわりに目めで訴うったえる「正気しょうきの沙汰さたなし」
でもそんな雑念ざつねんに囚とらわれていては、袋小路ふくろこうじ
彼かれを囮おとりにして裏うらかけば?
ああ、仲間なかまを手てに掛かけるなんて「とっても上々じょうじょうね!」
更さらに荒唐こうとうな表情かおを見みせとくれ
さあ、思考しこうを巡めぐらすのだ
だるまさんがころんだ、つられて僕ぼくも転ころんだ
そのまま地面じめんに伏ふせた、名前なまえは呼よばれなかった
だるまさんがころんだ、彼かれが僅わずかにふらついた
ゆらりそちらを見みやった、名前呼なまえよばれて彼かれは捕つかまった
だるまさんがころんだ、はやくしないと連つれてっちゃうよ
だるまさんがころんだ、はやくしないと指切ゆびきっちゃうよ
だるまさんがころんだ、はやくしないと冷さめきっちゃうよ
だるまさんがころんだ、だるまさんがころんだ
真剣勝負しんけんしょうぶと云いうには不条理ふじょうりな
この直線距離ちょくせんきょりだけどうにか縮ちぢめたい
酸すいも甘あまいも飲のみ込こんで
さあ、思考しこうを巡めぐらすのだ
だるまさんがころんだ、全速力ぜんそくりょくで駆かけた
先さきの傷きずは痛いたくなかった、痛いたみすら思考しこうの外そとだった
だるまさんがころんだ、奴やつの背中せなかに触ふれた
彼等かれらは意識いしきを戻もどした、一斉いっせいに折おり返かえせ!
だるまさんがころんだ、全速力ぜんそくりょくで駆かけた
先さきの傷きずは痛いたくなかった、痛いたみすら思考しこうの外そとだった
「止とまれ!」と手てを挙あげ叫さけんだ、身体からだが動うごかなくなった
奴やつは真まっ直すぐ近ちかづいた、僕ぼくの前まえでぴたりと停止ていしした
「日ひが暮くれるからもう帰かえろ」
それはsoreha、嵐arashiのようにnoyouni突如totsujoとしてtoshite現arawaれre僕bokuをwo指差yubisaしてshite言iったtta
「さあsaa遊asoびましょbimasyo、あなたのanatano宝物takaramonoはha預azuかっているわkatteiruwa」
わけのわからぬwakenowakaranu事kotoをとwoto周mawaりをriwo見miればreba、正気syoukiのno沙汰sataなしnashi
「あたしがatashiga鬼oniねne」とto言iうu奴yatsuをwo余所目yosomeにni、袋小路fukurokouji
彼女kanojoをwo餌esaにしてnishite先sakiんじようnjiyou
待maてte、仲間nakamaをwo手teにni掛kaけるなんてkerunante「どういうdouiu了見ryoukenダda!」
どこかにdokokani打開策dakaisakuがあるはずgaaruhazu
さあsaa、思考shikouをwo巡meguらすのだrasunoda
だるまさんがころんだdarumasangakoronda、つられてtsurarete僕bokuもmo転koroんだnda
そのままsonomama地面jimenにni伏fuせたseta、名前namaeはha呼yoばれなかったbarenakatta
だるまさんがころんだdarumasangakoronda、彼女kanojoがga微kasuかによろけたkaniyoroketa
ゆらりそちらをyurarisochirawo見miやったyatta、名前呼namaeyoばれbare彼女kanojoはha捕tsukaまったmatta
それはsoreha、居iるだけでrudakede汗aseのno流nagaれre落oちるchiru暑atsuいi夏natsuのno日hiであったdeatta
目meのno前maeのno面白omoshiroいi子koはha豆鉄砲mamedeppouくらったkuratta鳩hatoのようnoyou
動ugoかぬkanu口kuchiのno代kaわりにwarini目meでde訴uttaえるeru「正気syoukiのno沙汰sataなしnashi」
でもそんなdemosonna雑念zatsunenにni囚toraわれていてはwareteiteha、袋小路fukurokouji
彼kareをwo囮otoriにしてnishite裏uraかけばkakeba?
ああaa、仲間nakamaをwo手teにni掛kaけるなんてkerunante「とってもtottemo上々joujouねne!」
更saraにni荒唐koutouなna表情kaoをwo見miせとくれsetokure
さあsaa、思考shikouをwo巡meguらすのだrasunoda
だるまさんがころんだdarumasangakoronda、つられてtsurarete僕bokuもmo転koroんだnda
そのままsonomama地面jimenにni伏fuせたseta、名前namaeはha呼yoばれなかったbarenakatta
だるまさんがころんだdarumasangakoronda、彼kareがga僅wazuかにふらついたkanifuratsuita
ゆらりそちらをyurarisochirawo見miやったyatta、名前呼namaeyoばれてbarete彼kareはha捕tsukaまったmatta
だるまさんがころんだdarumasangakoronda、はやくしないとhayakushinaito連tsuれてっちゃうよretetchauyo
だるまさんがころんだdarumasangakoronda、はやくしないとhayakushinaito指切yubikiっちゃうよtchauyo
だるまさんがころんだdarumasangakoronda、はやくしないとhayakushinaito冷saめきっちゃうよmekitchauyo
だるまさんがころんだdarumasangakoronda、だるまさんがころんだdarumasangakoronda
真剣勝負shinkensyoubuとto云iうにはuniha不条理fujouriなna
このkono直線距離chokusenkyoriだけどうにかdakedounika縮chijiめたいmetai
酸suいもimo甘amaいもimo飲noみmi込koんでnde
さあsaa、思考shikouをwo巡meguらすのだrasunoda
だるまさんがころんだdarumasangakoronda、全速力zensokuryokuでde駆kaけたketa
先sakiのno傷kizuはha痛itaくなかったkunakatta、痛itaみすらmisura思考shikouのno外sotoだったdatta
だるまさんがころんだdarumasangakoronda、奴yatsuのno背中senakaにni触fuれたreta
彼等kareraはha意識ishikiをwo戻modoしたshita、一斉isseiにni折oりri返kaeせse!
だるまさんがころんだdarumasangakoronda、全速力zensokuryokuでde駆kaけたketa
先sakiのno傷kizuはha痛itaくなかったkunakatta、痛itaみすらmisura思考shikouのno外sotoだったdatta
「止toまれmare!」とto手teをwo挙aげge叫sakeんだnda、身体karadaがga動ugoかなくなったkanakunatta
奴yatsuはha真maっxtu直suぐgu近chikaづいたduita、僕bokuのno前maeでぴたりとdepitarito停止teishiしたshita
「日hiがga暮kuれるからもうrerukaramou帰kaeろro」