餓鬼 歌詞 犬神サーカス団 ふりがな付

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よみ:がき

餓鬼 歌詞

犬神サーカス団

2007.12.5 リリース
作詞
犬神明
作曲
犬神明
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みるみるうちにあたし身体からだくさっていった
化膿かのうした傷口きずぐちには何匹なんびきものうじがわき
肋骨ろっこつさったはいいまでもヒュウヒュウとかなしいおとをたてている
車内しゃないにたれながされたさまざまな体液たいえきはえぐられた内臓ないぞうとともに
おぞましいいろどりをびている
それはトマトを煮詰につめたイタリア料理りょうりのようでもあり
生臭なまぐさかおりはまるで魚市場うおいちばのようでもあった
このままあたしんでいくのだろうか
きのびるためには死体したいにくべなければ
あたしはついにえたおにになりて まだ生気せいきのこ人肉じんにくむさぼりついた
えたにおいにむせながら すじばった生肉なまにくをガリガリとあたしべたのよ

いつもとわらぬあさをむかえ いつもとわらぬ満員電車まんいんでんしゃった
いつもとわらぬ車両しゃりょうなかでは
いつもとわらぬ顔同士かおどうし他人たにんのフリをしている
いつもとわらぬ停車駅ていしゃえきでは いつもとわらぬ乗客じょうきゃくりこみ
いつもとわらぬ新聞しんぶんひろげては
いつもとわらぬおな記事きじんでいる
しかし いつもとわらぬはずの列車れっしゃ
いつもとはちがうスピードでばし
いつもとわらぬはずの冷静れいせい運転手うんてんしゅはすでに発狂はっきょうしていた
時速120kmじそくひゃくにじゅっキロメートルのスピードで列車れっしゃ線路せんろみはずし
はげしく横転おうてんしながら何本なんぼんもの電柱でんちゅうをなぎたおした
おびただしいかず乗客じょうきゃくはっした悲鳴ひめいはげしく天国てんごくへのとびらをノックした

よ!前代未聞ぜんだいみもん惨劇さんげきを!!

粉々こなごなくだったまどガラスの破片はへん乗客じょうきゃく身体からださって
生暖なまあたたかいエナジーがドクドクとしている
はげしい衝撃しょうげき中年男ちゅうねんおとこ目玉めだま
おどろいたような表情ひょうじょうあたしなにかをおうとしている
おもわずそむければそこには千切ちぎれた無数むすう手足てあし
まるでもののようにあやしくうごめいていた

サラリーマンの口元くちもとからは 朝食ちょうしょくおもわれるコーヒーとハムエッグと
胃液いえきのミックスジュースがこぼれ
OLオーエル足元あしもとからは あまりのショックによる失禁しっきん
生理中せいりちゅうでブレンドされたオレンジジュースがこぼれている
くらみそうなそのうつくしい光景こうけい
マルセル・デュシャンの芸術論げいじゅつろんかるえてしまった
なぜなら『ローズ・セラヴィ』も『フレッシュ・ヴィドー』も
『アンフラマンス』もすでにかたりつくされているではないか!

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曲名:餓鬼 歌手:犬神サーカス団