奇麗きれいな感傷かんしょうが
壊こわれた海うみに風かぜを呼よんでいる
静しずかに舞まい落おちる
綿毛わたげのように夜よるを埋うめて行ゆく
琥珀こはくの波なみ 錆さびた小舟こぶねは
月つきの引力擦いんりょくすり抜ぬけて行ゆく
愛あいを囁ささやく腕かいなは白しろく
水みずの表おもてに輝かがやいていた
甘あまく canto lamento
眩まぶしい夜よるの波紋はもんの中なかで
繰くり返かえす恋こいのうた
obbligato
寄より添そいながら二ふたつの声こえは
一ひとつになれないまま
額ひたいに刻きざまれた印しるしのように
細ほそい手てを取とった
無数むすうの感情かんじょうが
音符おんぷのように胸むねを埋うめて行いく
生うまれる前まえに消きえて行ゆくうた
閉とじた瞼まぶたを慰なぐさめるもの
私わたしのことを忘わすれずにいて
声こえもかたちも失なくした後あとも
canto lamento
真珠しんじゅのような吐息連といきつらねた
満みち潮しおの首飾くびかざり
obbligato
寄よせて離はなれて二人ふたりの声こえは
帰かえらぬ波なみのように
奇麗kireiなna感傷kansyouがga
壊kowaれたreta海umiにni風kazeをwo呼yoんでいるndeiru
静shizuかにkani舞maいi落oちるchiru
綿毛watageのようにnoyouni夜yoruをwo埋uめてmete行yuくku
琥珀kohakuのno波nami 錆saびたbita小舟kobuneはha
月tsukiのno引力擦inryokusuりri抜nuけてkete行yuくku
愛aiをwo囁sasayaくku腕kainaはha白shiroくku
水mizuのno表omoteにni輝kagayaいていたiteita
甘amaくku canto lamento
眩mabuしいshii夜yoruのno波紋hamonのno中nakaでde
繰kuりri返kaeすsu恋koiのうたnouta
obbligato
寄yoりri添soいながらinagara二futaつのtsuno声koeはha
一hitoつになれないままtsuninarenaimama
額hitaiにni刻kizaまれたmareta印shirushiのようにnoyouni
細hosoいi手teをwo取toったtta
無数musuuのno感情kanjouがga
音符onpuのようにnoyouni胸muneをwo埋uめてmete行iくku
生uまれるmareru前maeにni消kiえてete行yuくうたkuuta
閉toじたjita瞼mabutaをwo慰nagusaめるものmerumono
私watashiのことをnokotowo忘wasuれずにいてrezuniite
声koeもかたちもmokatachimo失naくしたkushita後atoもmo
canto lamento
真珠shinjuのようなnoyouna吐息連toikitsuraねたneta
満miちchi潮shioのno首飾kubikazaりri
obbligato
寄yoせてsete離hanaれてrete二人futariのno声koeはha
帰kaeらぬranu波namiのようにnoyouni