花浮世 歌詞 春瀬烈 ふりがな付

「絵えを描かいたのは人生じんせいに耐たえる手段しゅだんなんだ」遠とおい話はなしだった
生いきてんのすらくだんなくて、もう諦あきらめていた そんな夜よるを描えがく

大人おとなになりゃわかるもんだって、笑わらい方かたとか生いき方かたとか
子供こどものまま擦すれるだけで、傷口きずぐちに痛いたみが塗ぬられた

「今いまこの景色けしきを永遠えいえんに遺のこせたら」なんて
筆ふでをとって絵えを描かいたことさえ、悔くやんで仕方しかたない
身みの程ほどの夢ゆめを教おしえてくれよ

わからないじゃんか、何なにもかも 何なにを描えがいたって得えられないよ
満みたされないじゃんか、何なにもかも
真面まともじゃないってこと教おしえてくれよ 正解せいかいにも掠かすらない人生じんせいならさ

意味いみもなく貯たまっていく 金かねにもならないキャンバスが邪魔じゃまだ
愛想笑あいそわらいも面倒めんどうだ なら絵えを描かくことも面白おもしろくないだろ

この手てで握にぎるのは筆ふでなんかじゃなく
こめかみに当あてる拳銃けんじゅうの方ほうが価値かちがあるような
気きがしたんだよ、嘘うそじゃないんだよ

見みえやしないじゃんか、価値かちなんて ましてや心こころで測はかれるもんか
一体いったい何なにを描えがけたら僕ぼくは、僕ぼくを許ゆるせるのか教おしえてくれよ 待宵まつよいに風かぜが吹ふけば散ちるのだ、人生じんせいは

全すべて辞やめてやろうと思おもった
本当ほんとうに悲かなしいことは、誰だれにも見みつからないことだ
教おしえてくれ、人生じんせいに耐たえる手段しゅだんを!
そんなこと思おもう上空じょうくうに 赤あかい、赤あかい月つきが浮うかんでいたんだ
僕ぼくだけなんだ、その美うつくしさを知しるのは 僕ぼくしか知しらない花はな浮世うきよ

わからないじゃんか、あんたには 妬ねたみも痛いたみもこの夢ゆめさえも!
満みたされないじゃんか、このままじゃ
人生じんせいに耐たえる手段しゅだんを言いえよ 正解せいかいにも掠かすらない僕ぼくだけにさ

報むくわれないじゃんか
あんたにはなれないよ、フィンセント
報むくわれたいんだよ