砂ぼこり 歌詞 眞名子新 ふりがな付

工事こうじは朝あさから賑にぎやかで
俺おれの身体からだを揺ゆらすのさ
大空おおぞらに突つき出だすクレーンが
倒たおれてきたら終おわりかな
想像そうぞうばかりで一いち日にち中じゅう
ここが俺おれの今いまいるところ
最低さいてい気温きおんになる頃ころは
それすら恋こいしくなるのだろう

ベランダに出でれば砂すなぼこり
東京とうきょうにだってひとつぶ砂すなぼこり
ベランダに出でれば砂すなぼこり
東京とうきょうにだってひとつぶ砂すなぼこり

洗濯機せんたくきの回まわる音おと
どこかの部屋へやがきしむ音おと
どうしようも出来できぬさみしさを
形かたちを変かえて言いうだけさ

ベランダに出でれば砂すなぼこり
東京とうきょうにだってひとつぶ砂すなぼこり
ベランダのベンチは砂すなぼこり
夜風よかぜは前まえから変かわらない

今いまからここに住すむ人ひとは
俺おれの苦労くろうは知しらんだろう
そういうものかと割わり切きって
生いきてゆくしかないのだろう

ベランダに出でれば砂すなぼこり
東京とうきょうにだってひとつぶ砂すなぼこり
ベランダに出でれば砂すなぼこり
東京とうきょうにだってひとつぶ砂すなぼこり