とある夏 歌詞 乃紫 ふりがな付

忘わすれられるなら
忘わすれたい夏なつさ
今いまも捕とらえられ
解ほどけぬ八はち月がつ
大輪たいりんの下したで
聞ききそびれたこと
君きみを失うしなった 十八じゅうはちの夏なつ
よい、

あぁ 五月蝿うるせえ煩うるせえ
掻かき鳴ならす蝉せみたちよ
楽園らくえんか地獄じごくか
どちらにせよ最果さいはて
使つかい捨すての命いのちも
くじ引びきで決きまる色いろ
よほど金魚きんぎょのもつ緋あかが美うつくしい

十五じゅうごで世界せかいを知しった気きになって
十六じゅうろく あなたに出会であって
十七じゅうなな 恋こいは刃物はものだってことを知しった
炭酸たんさん一ひとつ分わけ合あって
夕闇ゆうやみで手てを探さぐる浴衣ゆかた袖そで
開始かいし時刻じこくを五ご分ふんほど過すぎて
打うち上あがる火薬かやく花ばな

忘わすれられるなら
忘わすれたい夏なつさ
今いまも捕とらえられ
解ほどけぬ八はち月がつ
大輪たいりんの下したで
言いいそびれたこと
君きみを失うしなった 十八じゅうはちの夏なつ
よい、

あぁ想おもい馳はせれば
鮮烈せんれつなあの日々ひび
ハリボテか本物リアルか
若わかさ故ゆえ 紙一重かみひとえ
水色みずいろ瓶びんラムネ
今いまは炭酸たんさんの麦むぎ
君きみの結ゆう髪かみは まだ黒くろいまま?

十五じゅうごで世界せかいを知しった気きになって
十六じゅうろく あなたに出会であって
十七じゅうなな 愛あいは魔物まものだってことを知しった
楽園らくえんで観みる夢ゆめの絶景ぜっけいも
君きみの頸うなじに敵かなうまい
触ふれた指先ゆびさきの熱ほとぼりだけで
僕ぼくはまた逆戻ぎゃくもどり

忘わすれられるなら
忘わすれたい夏なつさ
今いまも捕とらえられ
解ほどけぬ八はち月がつ
大輪たいりんの下したで
聞ききそびれたこと
君きみを失うしなった 十八じゅうはちの夏なつ

忘わすれられるなら
忘わすれたい夏なつさ
今いまも捕とらえられ
解ほどけぬ八はち月がつ
大輪たいりんの下したで
言いいそびれたこと
君きみを失うしなった
十八じゅうはちの夏なつ
君きみを思おもい出だす
この先さきの夏なつ
うんざりだ、もう。