ごう おん すていじ
おーぷんに向むけての
れっすん開始かいし
「皆みなさん。準備じゅんびは良いいですか?」
「おお!」
「雲くもさん。コソ練ねりの成果せいかが出でているようですね」
「え……。知しってたの?」
「安心あんしんしてください。他ほかの皆みなさんには内緒ないしょにしておきますから」
「……ちがう」
「ちがう?」
「……雨あめさんに内緒ないしょにしておきたかったんだけど…」
「……私わたしを驚おどろかせたかったということですか?」
「……そうだよ」
「ワン!!」
息いきが切きれるのも
汗あせをかくのも
涙なみだこみ上あげるのも
心こころが動うごくのも
「なんて美うつくしい……」
詠うたわずにはいられない
「五月雨さみだれさん」
「はい!」
「はい!」
「嘘うそだろ?」
ごう おん すていじ
おーぷんに向むけての
準備じゅんび開始かいし
一丸いちがんとなって
作つくる舞台ぶたい
さながら 共ともに
戦たたかう部隊ぶたい
ごう おん すていじ
ごう おん すていじ
上かみの句くを詠よめば
下しもの句く返かえす
さながら 共ともに
詠よむ連歌れんが
ごう おん すていじ
ごう おん すていじ
夢ゆめにまで見みた
まぶしいすていじ
高たかまる鼓動こどう とくんとくん
踏ふみ出だすんだ はじめの一いっ歩ぽ
踏ふみ出だす足あしはある
踏ふんできた足跡あしあとはある
そこにものがたりがあるなら…
はじめの一いっ歩ぽ
「おいおい、ひとりで勝手かってに踏ふみ出だしてんじゃねーよ」
「そうだよ!地ちに足あしをつけてなんぼの僕ぼくを差さし置おいて」
「新あたらしい季語きごが生うまれそうですね」
「はじめての瀉血しゃけつも一緒いっしょにどうかな?」
「……その、瀉血しゃけつというのは何なんだ」
「やはり興味きょうみがあるのか!」
「気きになるな」
「興味きょうみ持もっちゃだめだってば」
「なぜだ」
「……ふっ」
「よーし、やるか!」
「おお!」
ごう おん すていじ
長ながい影かげを引ひき連つれて
見みえない力ちからに背中せなか押おされて
踏ふみ出だすのは
己おのれの意思いし
己おのれの足あし
せーので
一いっ歩ぽ
前まえへ
前まえへ
光ひかりの中なかへ
ごう おん すていじ
ごう おん すていじ
幕まくが 上あがる
ごう おん すていじ
ごう おん すていじ
ごう おん すていじ
「たいとるは……
『新編しんぺん 里見八犬伝さとみはっけんでん』!!」
幕まくが 上あがる
「せーの!!」
ごうgou おんon すていじsuteiji
おoーぷんにpunni向muけてのketeno
れっすんressun開始kaishi
「皆minaさんsan。準備junbiはha良iいですかidesuka?」
「おおoo!」
「雲kumoさんsan。コソkoso練neriのno成果seikaがga出deているようですねteiruyoudesune」
「えe……。知shiってたのttetano?」
「安心anshinしてくださいshitekudasai。他hokaのno皆minaさんにはsanniha内緒naisyoにしておきますからnishiteokimasukara」
「……ちがうchigau」
「ちがうchigau?」
「……雨ameさんにsanni内緒naisyoにしておきたかったんだけどnishiteokitakattandakedo…」
「……私watashiをwo驚odoroかせたかったということですかkasetakattatoiukotodesuka?」
「……そうだよsoudayo」
「ワンwan!!」
息ikiがga切kiれるのもrerunomo
汗aseをかくのもwokakunomo
涙namidaこみkomi上aげるのもgerunomo
心kokoroがga動ugoくのもkunomo
「なんてnante美utsukuしいshii……」
詠utaわずにはいられないwazunihairarenai
「五月雨samidareさんsan」
「はいhai!」
「はいhai!」
「嘘usoだろdaro?」
ごうgou おんon すていじsuteiji
おoーぷんにpunni向muけてのketeno
準備junbi開始kaishi
一丸ichiganとなってtonatte
作tsukuるru舞台butai
さながらsanagara 共tomoにni
戦tatakaうu部隊butai
ごうgou おんon すていじsuteiji
ごうgou おんon すていじsuteiji
上kamiのno句kuをwo詠yoめばmeba
下shimoのno句ku返kaeすsu
さながらsanagara 共tomoにni
詠yoむmu連歌renga
ごうgou おんon すていじsuteiji
ごうgou おんon すていじsuteiji
夢yumeにまでnimade見miたta
まぶしいすていじmabushiisuteiji
高takaまるmaru鼓動kodou とくんとくんtokuntokun
踏fuみmi出daすんだsunda はじめのhajimeno一ixtu歩po
踏fuみmi出daすsu足ashiはあるhaaru
踏fuんできたndekita足跡ashiatoはあるhaaru
そこにものがたりがあるならsokonimonogatarigaarunara…
はじめのhajimeno一ixtu歩po
「おいおいoioi、ひとりでhitoride勝手katteにni踏fuみmi出daしてんじゃねshitenjaneーよyo」
「そうだよsoudayo!地chiにni足ashiをつけてなんぼのwotsuketenanbono僕bokuをwo差saしshi置oいてite」
「新ataraしいshii季語kigoがga生uまれそうですねmaresoudesune」
「はじめてのhajimeteno瀉血syaketsuもmo一緒issyoにどうかなnidoukana?」
「……そのsono、瀉血syaketsuというのはtoiunoha何nanだda」
「やはりyahari興味kyoumiがあるのかgaarunoka!」
「気kiになるなninaruna」
「興味kyoumi持moっちゃだめだってばtchadamedatteba」
「なぜだnazeda」
「……ふっfuxtu」
「よyoーしshi、やるかyaruka!」
「おおoo!」
ごうgou おんon すていじsuteiji
長nagaいi影kageをwo引hiきki連tsuれてrete
見miえないenai力chikaraにni背中senaka押oされてsarete
踏fuみmi出daすのはsunoha
己onoreのno意思ishi
己onoreのno足ashi
せseーのでnode
一ixtu歩po
前maeへhe
前maeへhe
光hikariのno中nakaへhe
ごうgou おんon すていじsuteiji
ごうgou おんon すていじsuteiji
幕makuがga 上aがるgaru
ごうgou おんon すていじsuteiji
ごうgou おんon すていじsuteiji
ごうgou おんon すていじsuteiji
「たいとるはtaitoruha……
『新編shinpen 里見八犬伝satomihakkenden』!!」
幕makuがga 上aがるgaru
「せseーのno!!」