最終楽章：魔女と七人の美しい少女 歌詞 少女病 ふりがな付

「晩餐会ばんさんかいの象徴しょうちょうのように設置せっちされた、大おおきな写うつし鏡かがみ。
その鏡かがみには、7人ななにんの少女達しょうじょたちがこの場所ばしょを訪おとずれなかったケースの映像えいぞうが映うつし出だされていて……。」


壊死えしは進すすみ 循環じゅんかんする 悲哀観念ひあいかんねん 最終楽章さいしゅうがくしょうへ

居並いならぶ 嬲なぶる 奈落少女ならくしょうじょ glow 愚弄ぐろう 苦楽殺傷くらくさっしょう
楽団員達がくだんいんたちは 死旋律弾しせんりつひいて

最高さいこうの 偽幸者ぎこうしゃに為なりたい
そんな悪夢ゆめを見みていた
ここはそう 薄暗うすぐらい ショーケースだ
光ひかりは奪うばわれて 届とどかない


「どうしたの？あなたも欲ほしくはないの？」

「みんな、みんな錯覚さっかくだったんだ。やっぱりこんなの、幸しあわせであるはずがないじゃないっ……！」


薬効やっこうのない 不具合ふぐあい 遅おそすぎる 最後通牒さいごつうちょうだ
血塗ちぬられた 白旗しらはたは もう意味いみを成なさずに

有耶無耶うやむや 病やむは 弱よわき証左しょうさ 已やむに 已やまず 痛覚抹消つうかくまっしょう
反吐へどが出でるような 自己完結じこかんけつを呪のろう

網膜もうまくは 確たしかに映うつした
世界像せかいぞうの変革へんかくを
今いまはもう どんなに目め 見開みひらいても
錯覚さっかくだったのか 見みつからない


「違ちがう。私わたしが、私わたしたちが欲ほっしていたのは、もっと尊たっとくて……どこまでも純粋じゅんすいなっ……」

「そんな幸しあわせは一過性いっかせいのもので、すぐに儚はかなく終おわってしまうものよ？
それよりも、私わたしの与あたえられるモノの方ほうが永続的えいぞくてきで正ただしいとは思おもわない？あはははっ……！」


『あなたは このリンゴを 食たべるの？
入はいっているのが毒どくかは知しらない……』

最高さいこうの 偽幸者ぎこうしゃに為なりたい
そんな悪夢ゆめを見みていた
ここはそう 薄暗うすぐらい ショーケースだ
光ひかりは奪うばわれた

逃のがれられない 運命さだめを 感かんじた
少女しょうじょは 薬それを飲のんだ
哀あわれなる 七人しちにんに 加くわわり笑わらう
たった 一人ひとりの 観客かんきゃくへと


「例たとえこれが毒どくリンゴだとわかっていても、今いまよりも楽らくになれるのなら……もういい」

「ふふっ、痛いたくて苦くるしいのは、最初さいしょだけ。すぐに気持きもちよくなれるから、ね？」

「ありとあらゆる災禍さいかから美うつくしいものを……あなたたちを保護ほごしてあげる。
何なにも劣化れっかなんてさせはしない。ずっとずっと、ここに一緒いっしょにいましょ？生いきて、いたいのなら……」

「何なにが正ただしくて、何なにが間違まちがっているのか。一人一人ひとりひとりにある小ちいさな世界像せかいぞうを描かき変かえるのは……いつだって抗あらがえないほどの力ちからだった」

「魔女まじょと七人しちにんの美うつくしい少女しょうじょは、森もりの奥深おくぶかくでいつまでも幸しあわせに暮くらしましたとさ……。多分たぶん、ね。ふふふふっ……！あはは、あははははっ！！」