雪ゆきが舞まい散ちる 浜町はまちょう河岸かわぎしを
つらい運命うんめいが 通とおせんぼ
欺だますつもりは なかったけれど
恋こいの未練みれんが 夜叉やしゃにする
お梅うめ 血染ちぞめの 蛇じゃの目傘めがさ
巳み之いたるさん堪忍かんにんしておくれー
最初さいしょから欺だますつもりじゃなかったんだ…
でも大夫だいぶとは
どうしても別わかれられない…
あぁ…巳み之いたるさん、お前まえ一人ひとりを死しなせやしない
大夫だいぶの襲名披露しゅうめいひろうが終おわったら、
きっときっと梅うめも後あとから行いくから…
どうぞ許ゆるしておくれ…
罪つみの重おもさに 身みを凍こおらせて
逃のがれやつれた 乱みだれ髪がみ
せめてあなたの 夢ゆめ晴はれ舞台ぶたい
一目ひとめ見みさせて たのみます
お梅うめ せつない 除夜じょやの鐘かね
大夫だいぶ、女房にょうぼうと呼よんで下くださって…梅うめは幸しあわせ者ものです。
波なみに千鳥ちどりのあの艶姿あですがた、あの拍手はくしゅ、
あぁ…これでもう思おもい残のこすことはない…
津つの国屋くやァ…津つの国屋くやァ…
涙なみだかくして 門出かどでの切火きりび
あなた見送みおくる 楽屋がくや口ぐち
妻つまと呼よばれた この幸しあわせを
抱だいて死しねれば それでいい
お梅うめ はかなく 散ちる命いのち
雪yukiがga舞maいi散chiるru 浜町hamachou河岸kawagishiをwo
つらいtsurai運命unmeiがga 通tooせんぼsenbo
欺damaすつもりはsutsumoriha なかったけれどnakattakeredo
恋koiのno未練mirenがga 夜叉yasyaにするnisuru
おo梅ume 血染chizoめのmeno 蛇jaのno目傘megasa
巳mi之itaruさんsan堪忍kanninしておくれshiteokureー
最初saisyoからkara欺damaすつもりじゃなかったんだsutsumorijanakattanda…
でもdemo大夫daibuとはtoha
どうしてもdoushitemo別wakaれられないrerarenai…
あぁaa…巳mi之itaruさんsan、おo前mae一人hitoriをwo死shiなせやしないnaseyashinai
大夫daibuのno襲名披露syuumeihirouがga終oわったらwattara、
きっときっとkittokitto梅umeもmo後atoからkara行iくからkukara…
どうぞdouzo許yuruしておくれshiteokure…
罪tsumiのno重omoさにsani 身miをwo凍kooらせてrasete
逃nogaれやつれたreyatsureta 乱midaれre髪gami
せめてあなたのsemeteanatano 夢yume晴haれre舞台butai
一目hitome見miさせてsasete たのみますtanomimasu
おo梅ume せつないsetsunai 除夜joyaのno鐘kane
大夫daibu、女房nyoubouとto呼yoんでnde下kudaさってsatte…梅umeはha幸shiawaせse者monoですdesu。
波namiにni千鳥chidoriのあのnoano艶姿adesugata、あのano拍手hakusyu、
あぁaa…これでもうkoredemou思omoいi残nokoすことはないsukotohanai…
津tsuのno国屋kuyaァa…津tsuのno国屋kuyaァa…
涙namidaかくしてkakushite 門出kadodeのno切火kiribi
あなたanata見送miokuるru 楽屋gakuya口guchi
妻tsumaとto呼yoばれたbareta このkono幸shiawaせをsewo
抱daいてite死shiねればnereba それでいいsoredeii
おo梅ume はかなくhakanaku 散chiるru命inochi