過すぎてしまえば 昨日きのうは昔むかし
変かわるさだめの 浮うき沈しずみ
みんな夢ゆめだね お月つきさん
罪つみもないのに 世間せけんの人ひとが
差さすは冷つめたい うしろ指ゆび
好すきな人ひととは 添そい遂とげられず
無理むりに抱だかれた 夜よるもある
みんな夢ゆめだね 磯千鳥いそちどり
渡わたり歩あるいて 始はじめて知しった
どうせ この世よは 薄うす情なさけ
まゝまにならない 憂うき世よに生いきて
お吉きち三味線しゃみせん 撥ばちが泣なく
みんな夢ゆめだね 伊豆いずの風かぜ
下田しもだ港こうの 路地裏ろじうらのれん
愚痴ぐちに つまずく 怨うらみ酒ざけ
過suぎてしまえばgiteshimaeba 昨日kinouはha昔mukashi
変kaわるさだめのwarusadameno 浮uきki沈shizuみmi
みんなminna夢yumeだねdane おo月tsukiさんsan
罪tsumiもないのにmonainoni 世間sekenのno人hitoがga
差saすはsuha冷tsumeたいtai うしろushiro指yubi
好suきなkina人hitoとはtoha 添soいi遂toげられずgerarezu
無理muriにni抱daかれたkareta 夜yoruもあるmoaru
みんなminna夢yumeだねdane 磯千鳥isochidori
渡wataりri歩aruいてite 始hajiめてmete知shiったtta
どうせdouse このkono世yoはha 薄usu情nasaけke
まmaゝmaにならないninaranai 憂uきki世yoにni生iきてkite
おo吉kichi三味線syamisen 撥bachiがga泣naくku
みんなminna夢yumeだねdane 伊豆izuのno風kaze
下田shimoda港kouのno 路地裏rojiuraのれんnoren
愚痴guchiにni つまずくtsumazuku 怨uraみmi酒zake