ふたり花火 歌詞 えなこ ふりがな付

夕暮ゆうぐれまだ暑あつさ残のこる部屋へや
少すこし背伸せのびをしてみたの
高たかまる気持きもち抑おさえつけながら
覗のぞき込こんだ鏡かがみの中なか

ほら
(おろしたての)浴衣ゆかたなんか着きてさ
(似合にあってるかな?)浮うかれた顔かおをしてる
(君きみがくれた)お気きに入いりのリボン
(着つけてみたの)気きづいてくれるのかな?

人混ひとごみの中なか すぐに見みつけた
君きみの元もとへと走はしってく
祭囃子まつりばやしの鳴なり響ひびく夜よるが
今年ことしも始はじまる

あっと言いう間あいだ 夜空よぞらに光ひかり咲さく華はな
ふたりで見上みあげた
ふいに 気きづく 君きみの 視線しせん
知しらんふりした だけど
ホントはちょっと恥はずかしくて
そっぽを向むいたの
ギュッと なった 胸むねの 音おとと
心こころの中なかバレぬよに 手てを振ふった
「またね!」

(半分はんぶんこの)キラキラりんご飴あめ
(可愛かわいかった)ゆらゆら踊おどる金魚きんぎょ
(はぐれぬよに)浴衣ゆかたの袖そで掴づかみ
(楽たのしかった)明日あしたは何なにをしよう?

縁側えんがわ 風鈴ふうりん 夏なつの匂におい
今頃いまごろ何なにをしてるかな?
同おなじ景色けしきを見みていたい
君きみも同おなじ気持きもちかな?

ふっと頭あたまの中なかにぽつり浮うかぶ 大切たいせつな記憶きおく
ふわり もえる 赤あかい ひかり
せつなく儚はかない時間じかん
ふたつの重かさなった火花ひばな そっと弾はじけて落おちる瞬間とき
そうだ きっと 私わたし 君きみを
肩かたを寄よせ合あい願ねがった このままでいたい

今日きょうが終おわってゆく
思おもい出でになるのは嫌いや
平気へいきな顔かおをして
寂さびしさを押おし隠かくす

(静しずまってた)神社じんじゃの狛犬こまいぬも
(ふたりだけの)交かわしあった約束やくそく
(気きづいたんだ)言いえなかった想おもい
(あふれだして)手てのひらで遊あそぶよ

夏なつが終おわりを告つげる音おとが
ふたりを包つつむよ
ふいに 気きづく 君きみの 視線しせん
一緒いっしょにいたい だけど…
この夏なつの記憶きおく 胸むねに
グッと歩あるき出だす 明日あしたへ
少すこし 濡ぬれた 髪かみを すくい
何なにも言いわず微笑ほほえんで手てを振ふった
「またね!」

(次つぎの夏なつは)水着みずぎなんか着きてさ
(歌うたいながら)海うみに行いくのもいいね
(君きみがいれば)いつだって幸しあわせ
(笑わらいあおう)またあの空そらの下したで