よみ:いくまつものがたり
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口説くどく男おとこは 山やまほど居いるが
膝ひざには乗のせない 雄猫おすねこも
浮うかれ京都きょうとの お座敷ざしきだけど
呑のんだ振ふりして 捨すてる酒さけ
桂かつら小五郎こごろうに
芸者げいしゃ幾松いくまつ 芸者げいしゃ幾松いくまつ エ~操みさお立たて
新選組しんせんぐみの 目めを逃のがれ
物乞ものごい姿すがたで 身みを隠かくす
三条さんじょう河原がわらの 橋はしの下した
惚ほれた男おとこの ためならば
なんで惜おしかろ この命いのち
人目ひとめ忍しのんで 幾松いくまつが
今夜こんやも運はこぶ 握にぎり飯めし
「桂かつらはん お身体からだ気きつけておくれやす
もしも もしも 桂かつらはんが死しんだら
私うちもこの世よに居いてしまへんえ。」
酔よってうたた寝ね 大事だいじな男ひとの
重おもさが嬉うれしい 膝ひざまくら
きっと女房にょうぼうに するぞと言いうた
耳みみを離はなれぬ あの科白せりふ
想おもい出だすたび
またも幾松いくまつ またも幾松いくまつ エ~袖そでしぐれ
膝ひざには乗のせない 雄猫おすねこも
浮うかれ京都きょうとの お座敷ざしきだけど
呑のんだ振ふりして 捨すてる酒さけ
桂かつら小五郎こごろうに
芸者げいしゃ幾松いくまつ 芸者げいしゃ幾松いくまつ エ~操みさお立たて
新選組しんせんぐみの 目めを逃のがれ
物乞ものごい姿すがたで 身みを隠かくす
三条さんじょう河原がわらの 橋はしの下した
惚ほれた男おとこの ためならば
なんで惜おしかろ この命いのち
人目ひとめ忍しのんで 幾松いくまつが
今夜こんやも運はこぶ 握にぎり飯めし
「桂かつらはん お身体からだ気きつけておくれやす
もしも もしも 桂かつらはんが死しんだら
私うちもこの世よに居いてしまへんえ。」
酔よってうたた寝ね 大事だいじな男ひとの
重おもさが嬉うれしい 膝ひざまくら
きっと女房にょうぼうに するぞと言いうた
耳みみを離はなれぬ あの科白せりふ
想おもい出だすたび
またも幾松いくまつ またも幾松いくまつ エ~袖そでしぐれ