SnoWish; Lemonade 歌詞 For Tracy Hyde ふりがな付

ああ、君きみを取とり巻まくすべてが杞憂きゆうでありますように。

打うち捨すてられた舟ふねのように怠惰たいだにやり過すごす日々ひび。
いつも誰だれかに言いい訳わけをしてばかり。
校舎こうしゃの片隅かたすみにできた仮設かせつのエデンで、僕ぼくらがあくびをしていられるのも、
あと少すこし。

「ねえ、まるで夏なつの雪ゆき」とあどけなく微笑ほほえんだ君きみが頬張ほおばる、
儚はかなく涼すずやかなデザート。

そう、虚うつろな互たがいを認みとめ合あういとまのあとにも、
そんな取とるに足たらない詩情しじょうを胸むねのなかに抱いだいててよ。
ああ、君きみを取とり巻まくすべてが杞憂きゆうでありますように。
僕ぼくらの重かさねる冗談じょうだんすべてほんとうになればいいな。

壁かべに貼はられた絵葉書えはがきで海岸かいがん行ゆきを想像そうぞうしても、
結局けっきょくどこへも行いけやしないとわかってる。

曖昧あいまいにしたがる笑顔えがおは君きみの悪わるい癖くせ。
でも見みとれてしまうのはあきらめか、それとも……?

もういろんなことが最後さいごになってゆくけれど、
こんな他愛たあいのない想おもいは打うち明あけたら続つづくかな。
窓まどに透とおる風かぜ、夏色なついろの光画こうが、君きみの声こえ。
過すごした時間じかんの意味いみを知しるのは、いつもずっとあとで。

ああ、君きみを取とり巻まくすべてが杞憂きゆうでありますように。
僕ぼくらの重かさねる冗談じょうだんすべてほんとうになればいいな。
窓まどに降ふる白しろいかけらを指差ゆびさしはしゃぐ君きみが見みたいな。
ねえ、ましてやそれが7月がつならば――　　なんて、夢ゆめの見みすぎ?