勅使ちょくし下向げこうの 春はる弥生やよい
いかに果はたさん 勤つとめなん
身みは饗応きょうおうの 大役たいやくぞ
頼たのむは吉良きらと 思おもえども
彼かの振舞ふるまいの 心こころなき
<セリフ(梶川かじかわ)>
「各々おのおの方がた 各々おのおの方がた
お出合であいそうらえ
浅野あさの殿どの 刃傷にんじょうにござるぞ」
積つもる遺恨いこんを 堪忍かんにんの
二字にじで耐たえたる 長矩ながのりも
武士ぶしには武士ぶしの 意気地いくじあり
刃やいばに及およぶ 刃傷にんじょうの
血涙けつるい悲かなし 松まつの廊下ろうか
<セリフ(浅野あさの)>
「おはなし下くだされ 梶川かじかわ殿どの
五万三千ごまんざんぜん石こく 所領しょりょうも捨すて
家来けらいも捨すてての 刃傷にんじょうでござる
武士ぶしの情なさけを ご存ぞんじあらば
その手てはなして 今いま一太刀ひとたち
討うたせて下くだされ 梶川かじかわ殿どの」
花はなの命いのちを さながらに
赤穂あこう三代さんだい 五十ごじゅう年ねん
浅野あさのの家いえも これまでか
君きみ君きみたらずとも 臣しんは臣しん
許ゆるせよ吾われを この無念むねん
勅使chokushi下向gekouのno 春haru弥生yayoi
いかにikani果hataさんsan 勤tsutoめなんmenan
身miはha饗応kyououのno 大役taiyakuぞzo
頼tanoむはmuha吉良kiraとto 思omoえどもedomo
彼kaのno振舞furumaiのno 心kokoroなきnaki
<セリフserifu(梶川kajikawa)>
「各々onoono方gata 各々onoono方gata
おo出合deaいそうらえisourae
浅野asano殿dono 刃傷ninjouにござるぞnigozaruzo」
積tsumoるru遺恨ikonをwo 堪忍kanninのno
二字nijiでde耐taえたるetaru 長矩naganoriもmo
武士bushiにはniha武士bushiのno 意気地ikujiありari
刃yaibaにni及oyoぶbu 刃傷ninjouのno
血涙ketsurui悲kanaしshi 松matsuのno廊下rouka
<セリフserifu(浅野asano)>
「おはなしohanashi下kudaされsare 梶川kajikawa殿dono
五万三千gomanzanzen石koku 所領syoryouもmo捨suてte
家来keraiもmo捨suててのteteno 刃傷ninjouでござるdegozaru
武士bushiのno情nasakeをwo ごgo存zonじあらばjiaraba
そのsono手teはなしてhanashite 今ima一太刀hitotachi
討uたせてtasete下kudaされsare 梶川kajikawa殿dono」
花hanaのno命inochiをwo さながらにsanagarani
赤穂akou三代sandai 五十gojuu年nen
浅野asanoのno家ieもmo これまでかkoremadeka
君kimi君kimiたらずともtarazutomo 臣shinはha臣shin
許yuruせよseyo吾wareをwo このkono無念munen