よみ:せみ
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嗚呼ああ さっきまで生いきていたのにな
今いまはもう 一いちミリたりとも動うごきはしない
嗚呼ああ けたたましく鳴ないてたくせにさ
ぷつりと動うごくのを辞やめたんだ
苦くるしいって暴あばれたせいなのか
羽根はねが片方かたほうだけ見当みあたらない
僕ぼくは少すこし羨うらやましくなって
僕ぼくは少すこし苛立いらだちを覚おぼえて
地面じめんに落おちた汗あせを見みつめてさ
枯かれて欲ほしいなって呟つぶやくんだ
いらない いらない いらない
必要ひつようだと言いわれたい
足元あしもとに転ころがった蝉せみ 僕ぼくみたいだ
みっともなく足掻あがいて生いきてる
蹴飛けとばして転ころがった蝉せみ 何なにも言いわない
嗚呼ああ何なにしてんだっけ 僕ぼくは何なんだっけ
カラッポの蝉せみと同おなじなんだっけ
強つよい陽射ひざしが僕ぼくを焼やき殺ころしてく
嗚呼ああ 何なにもかも上手うまくいかなくて
逃にげ出だしてしまいたくなってしまうんだ
嗚呼ああ 冷つめたいソーダアイス
当あたりは出でる筈はず無ないんだな
蟻ありの群むれがだんだん集あつまって
ブチブチと肉にくを引ひき剥はがすんだ
黙々もくもくと唯生ただせいを繋つなぐ為ため
未いまだ見みぬ明日あしたを生いきていく為ため
群むらがることしか出来できないなんて
ダサい奴やつらだって呟つぶやくんだ
うるさい うるさい うるさい
もう何なにも聞きこえない
足元あしもとに転ころがった蝉せみ 僕ぼくみたいだ
みっともなく足掻あがいて生いきてる
砂すなだらけになった蝉せみ 何なにも言いわない
嗚呼ああ何なにしてんだっけ 僕ぼくもそうだっけ
バラバラの蝉せみと同おなじなんだっけ
伸のびた影かげが僕ぼくだけを覆おおい尽つくす
嗚呼ああもう沢山たくさんだ 蝉せみだったモノを拾ひろい上あげ
土つちの中なかに埋うめたんだ そうさ唯ただの自己満足じこまんぞくさ
獲物えものを失うしなった蟻ありの群むれは戸惑とまどった
それを見みていい気味きみだと笑わらえるから
僕ぼくは まだ 死しねないんだ
足元あしもとに転ころがった蝉せみ 僕ぼくみたいだ
みっともなく足掻あがいて生いきてる
でも確たしかに分わかったんだ 足掻あがいてたら
誰だれかが 僕ぼくの鳴なく声こえ聞きいて
見みつけ出だしてくれる筈はずさ
長ながい夏休なつやすみがもうすぐ終おわるよ
今いまはもう 一いちミリたりとも動うごきはしない
嗚呼ああ けたたましく鳴ないてたくせにさ
ぷつりと動うごくのを辞やめたんだ
苦くるしいって暴あばれたせいなのか
羽根はねが片方かたほうだけ見当みあたらない
僕ぼくは少すこし羨うらやましくなって
僕ぼくは少すこし苛立いらだちを覚おぼえて
地面じめんに落おちた汗あせを見みつめてさ
枯かれて欲ほしいなって呟つぶやくんだ
いらない いらない いらない
必要ひつようだと言いわれたい
足元あしもとに転ころがった蝉せみ 僕ぼくみたいだ
みっともなく足掻あがいて生いきてる
蹴飛けとばして転ころがった蝉せみ 何なにも言いわない
嗚呼ああ何なにしてんだっけ 僕ぼくは何なんだっけ
カラッポの蝉せみと同おなじなんだっけ
強つよい陽射ひざしが僕ぼくを焼やき殺ころしてく
嗚呼ああ 何なにもかも上手うまくいかなくて
逃にげ出だしてしまいたくなってしまうんだ
嗚呼ああ 冷つめたいソーダアイス
当あたりは出でる筈はず無ないんだな
蟻ありの群むれがだんだん集あつまって
ブチブチと肉にくを引ひき剥はがすんだ
黙々もくもくと唯生ただせいを繋つなぐ為ため
未いまだ見みぬ明日あしたを生いきていく為ため
群むらがることしか出来できないなんて
ダサい奴やつらだって呟つぶやくんだ
うるさい うるさい うるさい
もう何なにも聞きこえない
足元あしもとに転ころがった蝉せみ 僕ぼくみたいだ
みっともなく足掻あがいて生いきてる
砂すなだらけになった蝉せみ 何なにも言いわない
嗚呼ああ何なにしてんだっけ 僕ぼくもそうだっけ
バラバラの蝉せみと同おなじなんだっけ
伸のびた影かげが僕ぼくだけを覆おおい尽つくす
嗚呼ああもう沢山たくさんだ 蝉せみだったモノを拾ひろい上あげ
土つちの中なかに埋うめたんだ そうさ唯ただの自己満足じこまんぞくさ
獲物えものを失うしなった蟻ありの群むれは戸惑とまどった
それを見みていい気味きみだと笑わらえるから
僕ぼくは まだ 死しねないんだ
足元あしもとに転ころがった蝉せみ 僕ぼくみたいだ
みっともなく足掻あがいて生いきてる
でも確たしかに分わかったんだ 足掻あがいてたら
誰だれかが 僕ぼくの鳴なく声こえ聞きいて
見みつけ出だしてくれる筈はずさ
長ながい夏休なつやすみがもうすぐ終おわるよ