針はりを刺さすよな 地吹雪じふぶきが
帰かえってこいよと 吹ふき荒あれる
親おやを亡なくして 二十にじゅうと五ご年ねん
どこにあります ふるさとが
津軽つがる 函館はこだて 長万部おしゃまんべ
はじく太棹ふとざお 流ながれ旅たび
はぐれカモメに 見送みおくられ
神威岬かむいみさきを 越こえてゆく
人ひとの情なさけを たもとにしまい
麻あさの帯おびひも しめ直なおす
風かぜがゆさぶる 身みを削けずる
指ゆびも凍こごえる 流ながれ旅たび
海うみは明あけても 明あけやせぬ
春はるはいつ来くる いつ巡めぐる
ひとり焚たき火びで 体からだをぬくめ
切きれた二にの糸いと 張はり替かえる
余市よいち 夕張ゆうばり 女満別めまんべつ
明日あしたはどこやら 流ながれ旅たび
針hariをwo刺saすよなsuyona 地吹雪jifubukiがga
帰kaeってこいよとttekoiyoto 吹fuきki荒aれるreru
親oyaをwo亡naくしてkushite 二十nijuuとto五go年nen
どこにありますdokoniarimasu ふるさとがfurusatoga
津軽tsugaru 函館hakodate 長万部osyamanbe
はじくhajiku太棹futozao 流nagaれre旅tabi
はぐれhagureカモメkamomeにni 見送miokuられrare
神威岬kamuimisakiをwo 越koえてゆくeteyuku
人hitoのno情nasaけをkewo たもとにしまいtamotonishimai
麻asaのno帯obiひもhimo しめshime直naoすsu
風kazeがゆさぶるgayusaburu 身miをwo削kezuるru
指yubiもmo凍kogoえるeru 流nagaれre旅tabi
海umiはha明aけてもketemo 明aけやせぬkeyasenu
春haruはいつhaitsu来kuるru いつitsu巡meguるru
ひとりhitori焚taきki火biでde 体karadaをぬくめwonukume
切kiれたreta二niのno糸ito 張haりri替kaえるeru
余市yoichi 夕張yuubari 女満別memanbetsu
明日ashitaはどこやらhadokoyara 流nagaれre旅tabi