花はながひと片ひら 夜風よかぜに落おちた
抱だいておくれと 笠かさの上うえ
こんなやくざにゃ お寄よりなさんな
洗あらい流ながせぬ 身みの錆さびに
俺おれも泣なきたい 旅たびぐらし
赤あかい椿つばきの 身みの上うえ話ばなし
聞きけば俺おれらも ついほろり
縞しまの合羽かっぱに 抱だいてた夢ゆめは
脇差わきざしも要いらなきゃ 名なも要いらぬ
せめて堅気かたぎに 戻もどりたや
無理むりに通とおれば 白刃しらはの雨あめが
俺おれの行手ゆくてに 降ふりかかる
ままよ地獄じごくの 峠とうげを越こえて
花はなの手てを引ひく 旅たび発だちに
被かぶり直なおした 三度笠さんどがさ
花hanaがひとgahito片hira 夜風yokazeにni落oちたchita
抱daいておくれとiteokureto 笠kasaのno上ue
こんなやくざにゃkonnayakuzanya おo寄yoりなさんなrinasanna
洗araいi流nagaせぬsenu 身miのno錆sabiにni
俺oreもmo泣naきたいkitai 旅tabiぐらしgurashi
赤akaいi椿tsubakiのno 身miのno上ue話banaしshi
聞kiけばkeba俺oreらもramo ついほろりtsuihorori
縞shimaのno合羽kappaにni 抱daいてたiteta夢yumeはha
脇差wakizashiもmo要iらなきゃranakya 名naもmo要iらぬranu
せめてsemete堅気katagiにni 戻modoりたやritaya
無理muriにni通tooればreba 白刃shirahaのno雨ameがga
俺oreのno行手yukuteにni 降fuりかかるrikakaru
ままよmamayo地獄jigokuのno 峠tougeをwo越koえてete
花hanaのno手teをwo引hiくku 旅tabi発daちにchini
被kabuりri直naoしたshita 三度笠sandogasa