喰 歌詞 己龍 ふりがな付

手てと手てを合あわせ頂いただきましょう 泣なき喚わめく蟲むしを宥なだめましょう
私わたしの欲よくをべとべとべとべと…
乾かわき切きった舌したの根ねを潤うるおす貴方あなたは正まさに馳走ちそう

手てと手てを合あわせ 舌したを這はわせて 泣なき叫さけぶ声こえを飲のみ干ほして
私わたしの愛あいをべとべとべとべと…
乾かわき切きった心こころを涙なみだで潤うるおす貴方あなたは正まさに馳走ちそう

骨ほねまで残のこさずに武者振むしゃぶり付ついて
残のこり香が帯おびた皿さらを見みつめ 貴方あなたを浮うかべ舐なめ回まわす

一ひとつになって二ふたつと無ない幸さちを噛かみ締しめて
喘あえぐ其その声こえは仄ほの甘あまく
一人ひとりになって二人ふたりきりの愛あいを噛かみ締しめて
蟲むしが「おかわり」を強請ねだり出だす

目めと目めを合あわせ 頬ほほを赤あからめ 喉のどが眉唾まゆつばを生唾なまつばに
べとべと…どろどろ…ぐちゃぐちゃ…べちゃべちゃ…びちゃびちゃ…ごくり…
疼うずいた喉のどを潤うるおす貴方あなたは正まさに馳走ちそう

頭蓋ずがいを盃さかずきに 愛あいに酔よいましょう
舌先したさきで舐ねぶる 両りょうの眼まなこ その景色けしきは何色なにいろでしょう

一ひとつになって二ふたつと無ない幸さちを噛かみ締しめて
喘あえぐ其その声こえは仄ほの甘あまく
一人ひとりになって二人ふたりきりの愛あいを噛かみ締しめて
蟲むしが「おかわり」を強請ねだり出だす

愛あいを濁にごらせた虚言きょげんの口くちを削そぎ落おとして さぁ、 頂いただきましょう
骨身ほねみに沁しみた愛あいの味あじ

一ひとつになって二ふたつと無ない幸さちを噛かみ締しめて
喘あえぐ其その声こえは仄ほの甘あまく
一人ひとりになって二人ふたりきりの愛あいを噛かみ締しめて
蟲むしが「おかわり」を強請ねだり出だす

満みたされぬが故ゆえに貪むさぼり続つづけ舌したの根ねが腐くさり出だした頃ころ

「私わたしを食たべて」
熟うれた愛あいは腐臭ふしゅうの愚物ぐぶつ
「私わたしを食たべて」
熟うれた愛あいは俘囚ふしゅうの汚物おぶつ

「温あたたかいうちに召めし上あがれ」